文字通り、「本」は物事の根本で、「はじめ」を意味し、「末」は物事の結末で、「終わり」を意味します。
つまり、本末転倒の「本」は始まりで、「末」は終わりだということです。
このことから、始まりと終わりのことを、「本末」としているのです。
元も子もないと同じ?
「本末転倒」の類義語とよく間違われるのが、「元も子もない」という言葉。
ですが、似ているようで大きな違いは、「本末転倒」は逆の結果になってしまったことで、「元も子もない」は、全て失ってしまったということです。
「元も子もない」は、立場が逆転してしまったのではなく、全て水の泡になってしまったということですから、「本末転倒」とは違う意味ですね。
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本末転倒なことをする人の特徴
それでは、本末転倒なことをする人とは、どんな特徴があるのでしょうか?
まず、最初から目標に向かって一貫したことをやっていれば、逆の結果になるということはないでしょう。
どこでどう筋道を外れてしまうのか、その特徴を分析していこうと思います。
1.目的や目標がしっかり定まっていない人
確実に目標を定めていれば、途中で忘れてしまうことはありません。
このような結果になってしまう人は、大概、曖昧な目標を立てているので、他のことに夢中になってしまうと、本来の目標を見失ってしまうのです。
まずは、しっかりと目標を定めて、途中道を外しそうになっても、すぐに軌道修正できるくらい、決して目標を忘れないように計画を立てましょう。
2.意志が弱い
意志が弱い人は、途中で挫折してしまったり、楽なことに目が行ってしまうと、本来の目標を忘れてしまいます。
「本末転倒」になってしまってから、後悔してもはじまらないので、しっかりと強い意志を持って進んでいきましょう。
3.優先順位がわかっていない
何から始めれば良いのか、優先順位が分かっていない人は、その道に進むための道筋が分かっていません。
そうすると、楽なことや目先の利益があるものから始めようとしてしまいます。
物事には、優先順位というものがあります。
それを分かっていない人は、道を外してしまうのです。
前述した学生のアルバイトのように、学業よりアルバイトを優先してしまい、「本末転倒」になってしまうのです。
4.計画性がない
夢を叶えるためにアルバイトをしていたはずなのに、いつの間にかアルバイトで知り合った友だちと海外旅行を計画していた。
そして、気付いたら旅行のためにお金を貯めてしまって、アルバイトで稼いだお金を全部旅費でつぎ込んでしまった…
その結果、学費が払えなくなってしまう。
そして、勉強もせずアルバイトをして旅行ばかりして、夢を叶えるどころではなくなってしまったら、これぞ「本末転倒」ですよ。
5.自分が本当にすべき事が分かっていない
優先順位が分かっていないということは、つまり、自分がやるべきことが分かっていないからということです。
それは、目的が不明瞭でしっかりと定まっていないため、何をやらなければならないのかさえ、分かっていないのでしょう。
それでは、「本末転倒」になっても当然ですよね。
6.すぐ他人に感化される
すぐ他人に感化されてしまう人は、他人がやっていることに興味を惹かれてしまうと、気持ちが揺らいでしまいます。
そして、本来の目標を忘れてしまい、あっちこっちに目的が変わってしまうのです。
要するに、優柔不断な人は、何をやっても「本末転倒」になってしまうということですね。