私たちが普段当たり前のように使ってる言葉には、様々な語源が存在しています。
語源を知ることによって、その言葉がどのような背景で生まれたのか、そもそもどのような成り立ちがあったのかということを理解することができるようになります。
語源を理解することによって、その言葉の意味を詳しく知ることができますし、時には間違った解釈を正しい解釈へと導いてくれるというメリットがあります。
特に私たちが使ってる日本語は難しい言葉などが多いので、語源を知るということは非常に重要であるといえます。
そこで、今回はよく使う言葉であり、多くの人が知っている言葉である「元も子もない」という言葉をテーマにして、意味や使い方、類語を改めてご紹介していきます。
普段から使っている人も、使っていない人も、正しい解釈ができているか確認し、本来の意味はどのような意味なのか、改めて理解するきっかけにしてみてください。
「元も子もない」の意味
元も子もないという言葉は誰もが一度くらいは聞いたことがある言葉だと思います。
実際に使ったことがあるという方も非常に多くいると思いますが、元も子もないという言葉の意味を正しく説明することができますか?
正しく解釈できている人もいれば、なんとなくの解釈で使っている人も多いと思います。
しかし、なんとなくの解釈で使っていると場合によっては間違った解釈をして使っている可能性も考えられます。
間違った言葉遣いをしていると、場合によっては相手に対して失礼な印象に当たる可能性もありますし、相手からの信頼がなくなる可能性もあるので注意が必要です。
なので、改めて元も子もないという言葉の意味をご紹介します。
元も子もないという言葉は「利益ばかりか元手まで失う、何もかもすっかりなくす」という言葉の意味があります。
何かを行う上でしっかりと準備をしていたのに、最終的に準備したものが全く意味をなさなくなったような場合に用いられたりする言葉だと言えます。
「元」は何を示しているか
元も子もないという言葉の元々の語源や由来として、元は元金、子は利子のことを意味しています。
これを考えていただければ勘の良い方はすぐにわかると思いますが、元も子もないという言葉はお金にまつわることを意味しています。
実際に、お金にまつわる場面において元も子もないという言葉などはよく用いられています。
では、元金や利子とはどのような意味があるのか、具体的にご紹介していきます。
元金の意味は?
元も子もないという言葉の元という言葉は元金という言葉が由来になっているとご紹介しました。
では、元金とはどのような意味なのかというと「金銭の貸借や預金で、その利子を含まない、直接貸借したり預金したりした金」のことを意味している言葉です。
難しい意味合いですが、簡単にお伝えすれば元々の資本金のことを意味しています。
実際に元金という言葉は他の意味合いで「事業などの資本金、元手」という意味合いが存在しています。
つまり、何かを始めようとした際にもともと手元にあったお金の事を意味している言葉です。
例えば、会社を作ろうとした時に、元手として1000万円のお金を用意していたとします。
この場合、もともと手元にあった1000万円のお金が元手という言葉で表現することができ、元金という言葉で言い換えることができるといえます。
または、会社を作ろうとした時に銀行から1000万会のお金を借りた場合、その1000万円が元金という言葉で表現することができるということになります。
当然1000万円のお金を借りた場合は銀行から利子の支払いを求められますが、その利子分は含まないで考えるという意味になります。
これが元金という言葉の意味であり、元も子もないという言葉の元という言葉の意味になります。
「子」は何を示しているか
元も子もないという言葉の子という言葉に関しては、利子という言葉の意味が存在しています。
では、利子とはどのような意味があるのかご紹介していきます。
利子という言葉の意味を把握し、先ほどご紹介した元金という言葉と組み合わせて、元も子もないという言葉の意味はどうなるのか、想像しながらチェックしてみてください。
利子の意味は?
利子という言葉にはどのような意味があるのかと言うと「貸借した金銭などに対してある一定利率で支払われる対価」のことを意味しています。
これはどのような意味なのかと言いますと、簡単に言えばお金を借りたことによってそのお金を借りた対価として一定の利率で金額を支払うことを意味しています。
例えば具体的な例を挙げると、会社を立ち上げようと思った時に様々な準備が必要なので大きなお金が必要になったとします。
その場合、まとまったお金を簡単に用意したりすることは不可能なので、銀行に対してお金を借りようと考えるとします。
しかしながら、銀行の立場で考えるとただお金を貸すことは銀行にとってデメリットしかありません。
そこで、お金を貸す代わりに貸したお金の金額によって一定の利率を定めて、その分利子としてお金を支払ってほしいと提案します。
これが利子であり、銀行側に取っていえば利息であると考えることができます。
こうすることによって銀行はお金を貸すことに対してメリットを見出すことができ、借りる側もまとまったお金を借りることができるというメリットを得られます。
これこそが利子であり、お金を支払う側の名称であるといえます。
この利子という言葉の意味が、元も子もないという言葉の子に該当しているといえるのです。
簡単に言うとどういう意味か
元も子もないという言葉の由来である、元金という言葉の意味と利子という言葉の意味をご紹介していきました。
元金という言葉と利子という言葉の意味を正しく理解いただけたところで、改めて元も子もないという言葉の意味について触れていきます。
元も子もないという言葉の意味は先ほどご紹介した通り「利益ばかりか元手まで失う、何もかもすっかりなくす」という意味があります。
これを先程ご紹介した元金と利子という言葉を絡めた上で考えてみると、「貸借した金銭や元手、そして利子などもすべて失ってしまう」という意味になります。
これだけでは少し意味が分かりづらいので、具体的な例を挙げてご紹介していきます。
例えば会社を立ち上げるために1000万円のお金を銀行から借りて毎月それに対する利子を支払っていたとします。
しかしながら、気づけば銀行から借りた1000万円というお金がなくなってしまい、最終的に何もかも失ってしまい、利子だけを支払うという状況になったと仮定してください。
これこそが、まさに元も子もないという状況に該当するということになります。
なので、元も子もないという言葉を簡単に言うと「何もかも全てを失ってしまうことのたとえ」を意味しています。
また、別の意味合いとして「無理をしたり欲張りすぎて結局何も得られなかった」という意味も存在します。
これが元も子もないという言葉の意味であり、会話などで表現されている言葉の意味であるといえます。
「元も子もない」の使い方
ここまでは元も子もないという言葉の語源や具体的の意味についてご紹介していきました。
元も子もないという言葉の意味を理解いただけたところで、ここからは元も子もないという言葉を実際に文章に直すとどのような使い方ができるのかご紹介します。
日常生活の中で耳にしたことがある方も非常に多いと思いますが、改めて正しい意味を理解したところで正しい使い方をチェックしてみてください。
せっかく宿題をしても持ってこなかったら元も子もない
まず初めにご紹介する元も子もないという言葉を使った例文として「せっかく宿題をしても持ってこなかったら元も子もない」という例文が挙げられます。
この例文はどのような意味なのかと言うと「せっかく宿題をしても持ってこなかったら意味がない」という意味の例文として挙げられます。
これはどういうことなのかと言いますと、単純に宿題をしてもそれを持ってこなければ宿題をした意味がないということを意味しているたとえです。
先ほどもご紹介した通り、元も子もないという言葉には何もかも全てを失ってしまうということのたとえを意味しています。
それはこの文章の中で表すとすれば、頑張って行った宿題のことを意味しており、せっかく頑張ったのにそれが意味をなさなかったことを表現されています。
言い換えてみれば、元手が宿題を意味しており、その元手がなくなる、つまり宿題の意味がなくなってしまうということのたとえになっているのです。
なので、あとは意味を代入していただくだけで文章としての意味が通るようになります。
この例文は、元も子もないという言葉を使った一般的な表現方法の一つとして考えることができます。
準備をしていたのに本番にいかなかったら元も子もない
次にご紹介する元も子もないという言葉を使った例文として「準備をしていたのに本番にいかなかったら元も子もない」という例文が挙げられます。
これはどのような意味合いなのかと言いますと「準備をしていたのに本番に行かなかったら意味がない」という言葉の意味で解釈することができます。
この例文に関してもそこまで難しい意味合いにはならずに、単純に元も子もないという言葉の意味をそのまま代入していただければ分かるはずです。
先ほどご紹介した例文と同様に、元も子もないという言葉を何もかも失ってしまうという例えに入れ直して頂ければ分かりやすくなるはずです。
この場合、時間をかけて準備をしたことを元手という言葉に言い直すことができます。
つまり、時間をかけて準備をしたことが元手であり、最終的に本番に行かなかったことで、その元手が意味をなさなくなってしまったことをたとえています。
元も子もないという言葉はお金に関係していないことまでも表現することができる利便性の高い言葉です。
日常生活の中でも、このような表現で言い表すこともできますので、一つの表現方法として覚えておいてください。
貯金箱にお金を貯めていたのに貯金箱ごと無くしてしまったら元も子もない
次にご紹介する元も子もないという言葉を使った例文として「貯金箱にお金を貯めていたのに貯金箱ごと無くしてしまったら元も子もない」という例文が挙げられます。
この例文はどのような意味なのかと言いますと「貯金箱にお金を貯めていたのに貯金箱ごとなくしてしまったら何も残らない」という言葉の意味になります。
この例文もこれまでの例文と同じように元も子もないという言葉に本来の意味を代入していただければすぐに理解できるはずです。
元も子もないという言葉の部分に「何も残らない、何もかも失ってしまった例え」という言葉の意味を入れてみると想像できるはずです。
この場合、貯金するために貯金箱にお金を貯めていたのに、なくしてしまったという状況を言い表しているので、そのまま意味がないという言葉の意味を入れることが望ましいです。
使い方としてはそこまで難しい表現方法でもなく、これまでご紹介してきた例文と同じような使い方だといえます。
基本的な表現方法であり、簡単に組み合わせることができる言葉なので、日常生活で言い表せるような機会があれば使ってみてください。
そんなことを言ってしまったら元も子もない
次にご紹介する元も子もないという言葉を使った例文として「そんなことを言ってしまったら元も子もない」という例文が挙げられます。
この例文はどのような意味合いなのかと言いますと「そんなことを言ってしまったら意味がない(すべてを失ってしまう)」という意味で解釈することができます。
この例文は相手の話している内容に対する相槌の表現として考えることができます。
つまり、相手が話してる内容に対してそのような考えは意味をなさないということを伝えている文章として考えることができます。
例えば、使用できる状況を考えてみると、部活でレギュラーの座を得るために必死に練習していた人がいたとします。
しかし、ある日その人が怪我をしてしまって、医者に診てもらったところ練習をすることはできないと宣告をされたとします。
しかしながらその人はレギュラーが欲しいので、それでも必死に練習を行おうとしていたとします。
その人に対して練習をやめるように伝えるも「練習しないとレギュラーになれない」と当人は必死に話しています。
そのような人に対してこの例文を用いたりすることができます。
なぜならば、体がケガをしている状態で練習をしても、ケガが悪化してしまう可能性があるので、そうなってしまうとレギュラーになることはまず無理だからです。
それを言い換えてみると「そんなことを言ってしまったら元も子もない」という言葉で表現することができます。
様々な状況で使用することができる言葉であり、日常生活の中でも使用する機会が多い言葉なので、覚えて使用してみてください。
「元も子もない」の類語
ここまでは元も子もないという言葉の使い方についてご紹介してきました。
ある程度元も子もないという言葉の基礎知識が身についたところで、ここからは元も子もないという言葉と同じ意味を持っている類語についてご紹介します。
元も子もないという言葉の意味を考えてみると、私たちが普段使っている言葉の中で同じような意味を持ってる言葉がいくつか想像できるはずです。
同じような意味を持っている言葉をいくつか連想することによって、連鎖的に言葉の意味を理解することができるようになります。
連鎖的に言葉の意味を理解することで、より言葉の意味や関係性などを深く理解することができます。
そうすることによってより記憶にインプットされやすくなり、様々な言葉をより明確にイメージすることができるので自分自身の語彙力が高まるようになります。
語彙力が高まれば豊かな表現が行えるようになりますので、この機会に語彙力を高めるという意味も込めて似たような意味を持っている言葉をチェックしてみてください。
1.無駄になる
まず初めにご紹介する元も子もないという言葉の類語として「無駄になる」という言葉が挙げられます。
無駄になるという言葉がなぜ元も子もないという言葉の類語になるのかというと、意味が限りなく近いことが理由だといえます。
無駄になるという言葉の意味には「努力に結果が伴わない様、努力がむなしく終わる、努力の結果が実らない」という意味があります。
そして、元も子もないという言葉には「利益ばかりか元手まで失う、何もかもすっかりなくす」という意味があります。
この意味を比べてみると同じような意味を持っていることがすぐにわかるはずです。
そして、先ほどご紹介した元も子もないという言葉を含めた例文を考えてみるとほぼ同じような意味であることが想像できます。
なぜならば、元も子もないという言葉を日常会話の中で表現したりする場合、「意味がない」という言葉で表現したりすることが主です。
つまり、意味がないという言葉と無駄になるという言葉を比べて考えてみるとほぼ同じような言葉で解釈することができます。
なので、元も子もないという言葉と無駄になるという言葉は同じような意味を持っている類語の関係性にあると考えることができます。
2.無意味
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「無意味」という言葉が挙げられます。
無意味という言葉にはどのような意味があるのかというと「意味を欠く表現であること、これといった価値がないこと」という言葉の意味があります。
この意味を考えてみると、元も子もないという言葉の意味と同じような意味あることがわかります。
例えば、元も子もないという言葉には「意味がない」という言葉の意味が存在します。
これは、意味を欠くという意味や価値がないという言葉と同じような意味合いで解釈することができます。
例えば、「努力をしても、発揮できる場所がなければ元も子もない」「努力をしても発揮できる場所がないと無意味である」という言葉は同じ意味で解釈できます。
つまり、無意味という言葉を元も子もないという言葉に置き換えて表現することができるということになります。
それは同じ意味を持っているからということになるので、結果的に無意味という言葉と元も子もないという言葉は同じような意味を持っている類語であると考えることができます。
日常生活の中で用いられたりする場合、無意味という言葉と同じように用いられる機会がとても多いです。
そもそも相手との会話の中で無意味という言葉を発したりすることもよくあるので、言い換えるチャンスが非常に多い言葉の一つとして覚えておいてください。
3.無に帰する
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「無に帰する」という言葉が挙げられます。
無に帰するという言葉があまり日常生活の中で使ったりすることが少ない表現方法かもしれません。
しかしながら、元も子もないという言葉は無に帰するという言葉は同じような意味を持っている類語であると言えます。
なぜこの二つの言葉が類語の関係性にあるのかということ、まず無に帰するとは「元の何もない状態に戻る、無駄になる」という意味合いが存在しています。
この時点で、無駄になるという言葉の意味を持っているので元も子もないかという言葉と無に帰するという言葉は同じような意味を持っている言葉だといえます。
また、元の何もない状態に戻るという言葉の意味も、結局元も子もないという言葉を別の表現方法で言い換えた言葉であるとも言えます。
なぜならば、全てが無駄になり、何もなくなってしまうということは、元の何もない状態に戻るということとなんら変わりがない言葉の意味になるからです。
なので、やはりこの二つの言葉は同じような意味を持っている類語であると考えることができます。
4.台無しになる
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「台無しになる」という言葉が挙げられます。
台無しになるとはどのような意味なのかというと「それまでの行いが無駄に終わること、ひどく汚れたり痛んだりして役に立たなくなること」という意味があります。
この意味を考えてみると、それまでの行いが無駄に終わることという言葉の意味が同じような意味であるということになります。
なぜならば、元も子もないという言葉と同じような意味として無駄になるという言葉が存在しています。
この無駄になるという言葉と、それまでの行いが無駄に終わるという言葉はほぼ同じような意味として解釈することができます。
実際に、先ほどご紹介した「せっかく宿題をしても持ってこなかったら元も子もない」という文章で考えてみてください。
これは宿題をしたという行いが、無駄に終わってしまったという言葉を例えている例文です。
つまり、元も子もないという言葉を台無しになるという言葉で言い換えたとしても意味が通るようになります。
なので、元も子もないという言葉と台無しになるという言葉は同じ意味を持っている類語の関係性にあると考えることができます。
私たちが日常生活でよく使っている言葉と置き換えて使用することができますので、使用できる機会は実はかなり多い言葉ということもわかるはずです。
5.帳消しになる
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「帳消しになる」という言葉が挙げられます。
帳消しになるとはどのような意味なのかというと「金銭のやり取りがなかったことになること、物事を相殺してなかったことにすること」という意味があります。
この帳消しという意味も、元も子もないという言葉の意味と同じような言葉の意味であると考えることができます。
なぜならば、やり取りがなかったことになったり、物事を相殺してなかったことにするということはいいかいてみれば結局全てが無駄になってしまうということになります。
つまり、元手がなくなってしまうということになるので元も子もないという言葉の意味と合致する部分が生まれるということになります。
実際に文章で言い直すと「宿題をしても持ってこないと元も子もない」「宿題をしても忘れたので帳消しになった」という言葉で表現できます。
文章の形は若干相違していますが、意味としては全く同じ意味として解釈をすることができます。
なので元も子もないという言葉と帳消しになるという言葉は同じ意味を持っている類語の関係性にあると考えることができます。
6.水の泡になる
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「水の泡になる」という言葉が挙げられます。
水の泡になるとはどのような意味なのかというと「せっかくの努力が無駄になること、進行していた計画や物事が途中でなくなること」を意味しています。
これは、水の泡のように泡が浮き上がって最終的に弾けてなくなることに例えられています。
この言葉も元も子もないという言葉の意味と同じような意味で解釈をすることができます。
なぜならば、水の泡になるという言葉の意味の中に無駄になるという言葉の意味があるので
、この時点で同じような意味であるということは明白です。
水の泡になるという言葉の一つの表現方法でよくあるのが「努力が全て水の泡になる」という表現です。
この表現に関しても、「こんな状況で努力しても元も子もない」という言葉で言いかえて表現することができます。
なので、元も子もないという言葉と水の泡になるという言葉は同じような意味を持っているという考え方をすることができます。
7.無駄足を踏む
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「無駄足を踏む」という言葉が挙げられます。
無駄足を踏むとはどのような意味なのかというと「苦労して行ったことが報われないこと、わざわざ行っても何の役にも立たないこと」を意味しています。
苦労して行なったことが報われないということは、言い換えてみればそれを行った意味が全くなかったという言葉に言い換えることができます。
つまり、結局全てが無駄になってしまったということのたとえになるので、元も子もないという言葉の意味と同じような意味と考えることができます。
実際に文章に直してみても「この状況で努力をしても、元も子もない」「努力が無駄足を踏んだ」と表現できます。
意味自体は全く同じような意味で解釈できるので、両者の言葉は類語の関係性にあり、同じ意味を持つと考えられます。
8.流れる
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「流れる」という言葉が挙げられます。
一見して考えてみると元も子もないということだと同じ意味を持っているとは思えないかもしれません。
では、流れるとはどのような意味なのかといいますと「液体の移動が起こる、液体の流れのようにものが移って動く」という意味があります。
この意味で今日考えてみると同じような意味には感じられないかもしれません。
しかしながら、流れるという言葉の意味の中には「本来の経路などから外れて動く、思いがけない方向へ行く」という意味も含まれています。
この意味を考えてみると元も子もないという言葉の意味を連想させる同じような意味として解釈することができます。
なぜならば、宿題を頑張って行なった人はそもそも宿題を忘れることを前提として努力を行っているわけではありませんよね。
頑張って行なっているのはその宿題を持っていくことを前提として考えているからです。
つまり、宿題を忘れてしまうということは自分自身が考えていた本来の経路から外れた考え方であり、思いがけない方向へ動いた結果であると言えます。
これを踏まえて考えてみると、流れるという言葉の意味と元も子もないという言葉の意味はほぼ同じような意味であると解釈することができます。
なので、元も子もないという言葉と流れるという言葉は類語の関係性にあると考えることができます。
9.骨折り損のくたびれもうけ
次にご紹介する元も子もないという言葉の類語として「骨折り損のくたびれもうけ」という言葉が挙げられます。
骨折り損のくたびれもうけとはどのような意味なのかというと「努力の甲斐もなく、効果が上がらず疲れだけが残ること」を意味している言葉です。
つまり、言い換えで見ると努力をしても無意味になってしまったという事を例えている言葉だと言えます。
これを踏まえて考えてみると、元も子もないという言葉の意味と同じような意味であるということがすぐにわかります。
なぜならば元も子もないという言葉の意味の中には無駄になるという言葉の意味があるので、骨折り損のくたびれもうけという言葉と同じ意味であると言えます。
なので、元も子もないという言葉と骨折り損のくたびれもうけは同じ意味を持っている言葉どうしてあると解釈することができます。
元も子もないを正しく使おう
今回は元も子もないという言葉をテーマにして、元も子もないという言葉の語源や意味、そして使い方や類語をご紹介してきました。
日常生活の中でも使用する機会が多い元も子もないという言葉ですが、深く考えてみると同じような意味を持っている言葉なども非常に多いことがわかるはずです。
これを知っていればより広い範囲で元も子もないという言葉を使って表現することができるということになります。
そうなることでその場に適した言葉遣いを選ぶこともできますし、自分自身の語彙力を高めることも十分可能だと言えます。
元も子もないという言葉だけに限らずに、様々な言葉を同じように深く知ることで魅力的な言葉の選択ができるようになっていくはずです。
なので、是非今回ご紹介した元も子もないという言葉を、日常的な会話の中で大きく活用してみてください。