世の中、えぐいことが結構あります
世の中には、あらゆるところに「えぐい」と思うことが蔓延しています。
避けようと思っても、そう簡単にいくものではなく、どうしても目に入ってしまったり、気にしてしまうことも多いものです。
えぐい状況に陥ったり、えぐいものを見て気を病むようなことにならないよう、自分自身で自衛したり環境を変えていく努力が必要になるでしょう。
1.「えぐい」とは?
「えぐい」という言葉はそう頻繁に聞くものではないかもしれませんが、中には口癖のように使っている人も多数。
しかしこの「えぐい」という言葉がそもそも、どういった状態を指す言葉なのか知っている人は少ないものです。
なんとなくのニュアンスで使っている人が多いのではないでしょうか。
あまりよく知らないまま間違った使い方をしてしまうと恥ずかしいですよね。
ここからは、「えぐい」の詳細について解説します。
1.あくが強くて渋い味がすること
「えぐい」は最近の言葉のように思いますが、実は平安時代から使われている古い言葉です。
本来“あくが強い味”を表していたもので、いがいがと舌や喉を刺激するような渋みのキツイ味がする食べ物に対して使っていました。
「この料理の味とても“えぐみ”がある」なんて言う風に表すこともあるようです。
2.気持ち悪い
“あくが強い渋い味”を食べると、気分が悪くなることから“気持ち悪い”というような意味合いで使われるようになりました。
“気持ち悪い”だけでなく“気味が悪い”の意味を含みます。
3.すごい(良い意味で)
「えぐい」を現代で使う場合、元々の言葉の意味がどんどん転じて行ったことで、元来の意味とは少々かけ離れた使い方も増加中。
“気持悪い”という表現で「えぐい」が使われるようになってから、“すごく〇〇”だというような表現の時にも用いられるようになっています。
“すごすぎて気持ち悪い”と言うような意味合いで「今日のライブはえぐかった…」と言い表すことも。
これはとても“良い意味ですごい”という表現ですので、先ほど紹介した残虐な内容とは異なります。
4.キツい
キツい状況やツラい状況に追い込まれたときに「えぐい」と言うこともあります。
簡単に言うと“ヤバい”というような意味と似ています。
大変な仕事や修行に励んで、限界を迎えた時などに、キツイ・もう無理・しんどいという意味を含めて「今日はえぐかった」「えぐくて疲れた」と言います。
5.むごい
キツイと似ているところがありますが、あまりにも厳しい局面など耐えがたい“むごい”出来事と直面した時に「えぐい」を使います。
見るに堪えないようなむごたらしい状況に対しても「これはあまりにもえぐい」などと表現することも多いです。
2.グロイとはどうちがう?
「えぐい」はグロテスクな表現というよりは、残虐で残酷な表現や非情な行いなどに対して使います。
スプラッタ映画など過激な表現が含まれる映画を見た人が「この映画えぐかった」と感想を言ったりすることも。
3.若者がよく使っている
「えぐい」は若者がメインに使っている言葉です。
料理などに対して使う「えぐみ」については、一部のご老人が使うこともありますが、大体の人が使う意味はこれとは異なるでしょう。
しかし「えぐい」は、いわゆる最新のトレンディワードという訳ではなく、2000年代になるよりも前に一度流行っていたことがあるのです。
実は1981年ごろに「えぐいんじゃないの」のフレーズを使ったテレビCMが放送されて、一度流行語となっています。
しかしこれも、本来の意味で使われたものではありません。
きっと今でも元々の意味を知って使っている若者はほぼいないでしょう。