アベック・・・今では死語になってしまったこの言葉も、昔はとってもロマンティックで憧れられた言葉だったんです。

アベックとは何か?語源は?今ならどうな風な言葉に当てはまる?昔の人のアベックの使い方、などをご紹介します。

️アベックって聞いたことある?

皆さんはアベックという言葉を聞いたことはありますか?

昔は良く使われていた言葉なんですが、最近の若い人は知らないし、使うことなんてほとんどなくなってしまった言葉です。

中には「アベック?」「何それ?」初めて聞いたという人もいるのかもしれません。

昔の人が使っていたアベックという言葉はどんな意味だったのかというと、少し甘酸っぱくて、ラブリーで、とってもロマンチックな言葉だったのです。

昔の言葉であるアベック


昔の人は「かっこいい言葉」として使っていたアベックという言葉ですが、今では「死後」「使うと恥ずかしい言葉」なんて言われてしまっています。

いつの間にか、年寄~なんて思われてしまう言葉になってしまったのです。

昭和に使われていた言葉

アンケート結果からも分かるように、アベックという言葉は、昭和の時代に良く使われていました。

若者を始め多くの年代の人が「アベックが電車の中でキスしてた」「それはいかんなぁ」「ハレンチね~」なんて会話をしていたのです。

️アベックの意味

アベックの意味はそもそも何なのかというと、フランス語で「avec」と表記します。

このフランス語の意味は「と一緒に」を意味していて、フランス語の前置詞なんです。

英語だと「with」に相当するのだそう。

今まで「アベック」という言葉を使っていた人でも、「えええ、語源はフランス語だったのか」とか「英語だとwithなんだ・・・知らなかった」なんて思っている人が大勢いるのではないでしょうか。

アベックの意味はというと、一組の男女を意味する言葉です。

かつては日本で頻繁に使われた和製フランス語の一つなんです。

男女の2人連れ


アベックの一番の基本的な意味は「男女の2人連れ」です。

現代社会だと、「男女じゃなきゃいけないの?」とか「ゲイやレズビアンはどうなるの?」なんて問題が出てきてしまいそうですよね。

昔はそういう新しいスタイルに対して寛容な人が少なかったり、まだそういう人が多いという認識が少なかったから「男女2人」という関係にだけ使用されることに対して、意識されなかったのかもかもしれません。

そういう面で考えると、ちょっと差別的な意味を持つ言葉だということに気が付いてしまったということがいえるのかもしれません。

2人が同じ行動をとること

アベックという言葉は、ただ二人の男女がそこにいればいいという意味ではありません。

2人の男女が同じ行動をとること、が前提とされているんです。

同じ行動とは具体的にどんなことかというと、まぁデートしているとか、同じ場所で同じことをしている程度、そこまできっちり同じ行動をしていないといけないわけではありません。

️アベックの語源

アベックの語源が意外と面白い・興味深い・差別的な内容を含むの?ということが分かってきましたので、もう少し内容を掘り下げてみることにしましょう!

フランス語の前置詞「avec」

フランスでは前置詞として普通に使われているようです。

会社の人や兄弟、家族、友だちなどの恋人以外にも、もちろんアベックと使います。

元々のフランス語の意味には差別的な要素は一つもないのです。

〜と一緒の…

そもそもアベックという言葉には「男女の」なんて意味がどこにも入っていません。

なぜ日本に入ってきた時に「〜と一緒の…」という意味ではなく、男女の・・・という意味になってしまったのでしょうか。

英語でいう「with」

英語では「with」、ここではきちんと訳されていますよね。

現代の日本人なら「with」に「男女の」という意味が入っていないことくらいすぐに分かります。

withとアベック・・・比べてみるとかなり差のある意味です。

う~ん、外来語を翻訳した人は、本当に頭が良かったのでしょうか?!

本来男女という意味はない

アベックというフランス語には本来男女という意味がありません。

海外で良く日本語のタトゥーを見かけると、間違いだらけの変な日本語を発見したりしますよね。

それを見た瞬間思わず笑ってしまいますが、でもこれって、日本・日本人でも同じことが言えるんです。

間違いだらけの外来語は既に大量に日本にやって来てしまって、その多くはすでに日本語として定着してしまっているので、今から正しい外国語になおすのは難しいのですが、間違いだと知らずに使い続けるのはちょっと恥ずかしいですよね。

できれば「正しい言い方」を知っておきたいものです。

日本に入ってきたときに変化した

きっとアベックという言葉は、日本に入ってきた時に、すぐに変化してしまったに違いありません。

なぜ日本に入って来る時に変化してしまうのでしょうか?

最初に説明した人が「avecか・・・英語の一緒と同じだな!」と思っていれば、日本人はこんなに間違ったことを覚えなくても良かったのに、なんて思ってしまいます。

きっと2人一緒の男女を見ながら説明を受けた時「あぁ、男女2人という意味なのね」なんて安易な解釈をしてしまったに違いありません。

そんな翻訳「なんて酷い!?」と思いたいところですが、そういう先人がいたからこそ、今があるに違いありません。

今、日本人が普通にクロワッサンやフランスパンを買えるようになったのは、ちょっと間違ってしまったけれど、一生懸命訳してくれた、その人のおかげなのかもしれません。

それなら、次は現代人の私たちがその先人の間違いを正してあげる番なのかもしれませんね。

️アベックとカップルの違い

アベックに似た意味の言葉には「カップル」という言葉がありますが、この2つは同じ意味なのでしょうか?比較してみました。

意味は同じ!

アベックとカップルの意味はどこか何かが違うはずと思って調べてみましたが、なんと意味は全く同じだったんです。

つまり、もともとフランス語で「一緒」「with」だったはずの言葉は、日本に入って来てから「カップル」というなんともロマンチックな意味になってしまったのです。

アベック→カップルになった

では、なぜ最近になって「アベック」という言葉が使われずに「カップル」という言葉に変わっていったのでしょうか?

アベックと言うかカップルと言うかで年代が分かる

アベックを使う人は今や50代でも大分使わなくなってきているので、60代以上、アベックという言葉を良く使う世代となれば70代以上が主流となるはずです。

街の中で「アベック」という言葉が聞こえてくれば、そこには70歳以上の方がいらっしゃるはずです。

ちなみに最近はカップル→リア充

最近はアベックどころか、カップルという言葉を使うことも「ちょっと古い」傾向になっています。

アベックでもない、カップルでもないなら、次は何て呼ばれているのかというと、「リア充」なんて使います。

リア充は、最初「2ちゃんねる」というインターネット上の掲示板のようなものから発祥したインターネットスラングでした。

それが若者の間で浸透し、リアル(現実)の生活が充実している人物のことを指すようになりました。

現実の世界!?他にどんな世界があるというの?なんて思ってしまう人もいるかもしれませんが、インターネット上とかバーチャルの世界のことを非現実の世界なんて呼んでいるんです。

現実の世界が充実している人、つまり彼氏とか彼女がいる人のことを訳して「リア充」と呼んでいるんです。

最近の若者の約50%に彼氏・彼女がいないと言われています。

高校・大学で彼氏・彼女を作ると、すぐにその噂や行動がSNS等に広まってしまって、恥ずかしい思いをすることが多いのだとか。

でも現実の恋愛は恋に落ちたら最後、SNSが怖いからって気持ちを抑えることなんてできるものではないですよね。

リア充という言葉は、新しい響きでなんだかかっこいい感じもしますが、アベックの方が、もっと情熱的だったのかもしれませんね。

【リア充については、こちらの記事もチェック!】

️アベックの使い方

今さらかもしれませんが、覚えておくと面白いので「アベック」の使い方をご紹介します。

あそこにいるアベック

まずは初歩編をご紹介します。

街を歩いている時に自分の近くにいるカップル/リア充の二人を見つけたなら、「あそこにいるアベック、何してるのかな?」「え?GUのニット着ているあの子?」「そうそう、男の方はユニクロのパンツを履いているわね!」「GUとユニクロ、結構お似合いのアベックじゃない!」なんて風に使います。

仲睦まじそうなアベック

昔は今みたいに堂々とデートすることとか、結婚前の男女が手を繋いでデートなんてすることはできませんでした。

それらしき男女を見ると「ねぇねぇあれってアベックじゃない?」「え!?嘘、アベックがどこにいるの?」「あそこ、そこの2人、距離が不自然だし、時々目を見つめあってるんだもの」なんて言っていたのです。

これを現代風にしてみると、「ねぇ、あそこにいるあの二人、いけない関係のアベックじゃない?」「え?どこどこ?あ、もしかしてあの山尾志桜里似と弁護士風のカップルのこと?」「そうそう、やばい~あのアベック絶対不倫だよね。(笑)」なんて風に使うはずです。

現代のリア充は、りゅうちぇるとぺこちゃんのように、見たらすぐにそうと分かってしまうので、昔のアベックに当てはめると、ちょっと隠れて付き合う的な人たち=不倫カップルのことをいうのではないでしょうか。

夜の公園はアベックが多い

昔のカップルは、二人っ切りで会える場所がほとんどありませんでした。

なので、二人っきりで会うといえば「公園」だったのです。

今なら「公園」なんて考えられませんよね。

公園はどちらかというと子供が遊ぶ場所のイメージです。

大人でしかも付き合っている男女が行く場所だなんて、若い人からしたらすごく不思議だと思います。

昔の公園は夜になるとたくさんのカップルが横にくっついた状態で座って、見た目にはただ普通に座って話しているだけの雰囲気だけれども、時間が過ぎていくと次第にごそごそ、ごそごそと怪しい動きに出るという始末になっていたのです。

昔はラブホテルなんてなかったので、カップルは公園で色んなことをしていたのです。

アベックを見て羨ましがる

アベックという言葉が頻繁に使われていた頃は、今の時代のようにスマートフォンなんてありませんでした。

「だったら駅で待ち合わせする時にどうしていたの?」というと、駅には学校にある黒板のような、チョークで書き込む「掲示板」があって、待ち合わせに遅れた人とか、その日急遽そこに行けなくなってしまった人に、メッセージ書き込んでいたのです。

「掲示板が書き込みでいっぱいになったらどうなるの?」掲示板の書き込みスペースはそう多くはありませんでした。

他の人のメッセージで埋まってしまった時は、もう書くことができなかったのです。

酷い人は、自分のメッセージを書き込む為に、他人のメッセージを消してしまうこともありました。

掲示板のメッセージは確認した人が消す仕組みになっていましたが、これを忘れる人は続出、「これ一体いつのメッセージだよ!?」と人々を混乱されていたのです。

そんな時代では、携帯電話という概念がなかったので、恋人同士が連絡を取るには会って話をするか、手紙を書くかくらいしかありませんでした。

今では信じられないかもしれませんが、下駄箱の靴の中にメモを入れたり、なんとかしてメッセージを残していたのです。

そんな方法しかなかった時代では、カップルになるのは難しく、今ほど簡単に気持ちを伝えることができなかったのです。

家に電話を掛けてしまえば家中にそのことが知れ渡り、「お姉ちゃんに男から電話があった!!!」とか「お兄ちゃんに女の人から電話!?彼女?彼女?彼女?!」なんて大騒ぎになっていたのです。

 だから今よりもアベックを見て「いいな~」なんて羨ましがった人が多かったんですよ(笑)