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係長に対する世間のイメージと実際の...(続き3)

しかし、係長を一言で表すのにぴったりな言葉は「プレイングマネジャー」でしょう。

係長とは一体どんな役職かわからなくなったら、この言葉を思い出すようにしましょう。

仕事量が多く、リスクも高い立場なので、係長になりたがらない人も多いそうですが、大変なことを任されるのは、期待されている証拠であり、必死で取り組むなら達成感を感じやすい立場でもあるので、役職のプラスの面を見るようにしましょう。

️世間の係長のイメージ

ここまでで、係長の仕事がどんなものかを見てきましたが、世間は係長をどんな目で見ているのでしょうか?

「万年係長」という言葉がありますが、どんな意味を込めて使われているでしょうか?

それは「うだつが上がらない中年のおじさん」「パッとしない」「出世しない」などと悪い意味で使われています。

このことからも、世間的に係長のイメージは決してよくないことがわかります。

世の中では「課長」になって初めて、家族や友人から昇進したと認められるでしょうし、取引先で信用されるのも課長になってからでしょう。

ですから、課長より下のポジションで、管理職でもない係長にに対する尊敬はあまりないのです。

ではこれから具体的なイメージを見ていきましょう。

苦労していそう

立場上、上司からこき使われ、部下からは突き上げられる立場であるのは事実です。

この板挟みになるのは、精神的にかなり負担になりますね。

しかも課長の仕事との線引きが曖昧なことも多く、権限がないのに責任ばかりが多いのが現実でしょう。

ある有名なドラマで、上層部や司令官が、あまりにも現場を無視した指示を出しているのに切れ「事件は会議室で起きているのではない。

現場で起きている」と怒鳴ったセリフがありますが、どれだけの係長がそのセリフに共感して、胸がスカッとしたかわかりません。

どんな組織であっても、実務をこなしている現場にいるスタッフと、現場には出ないで経営や企業方針を会議室で練っている管理者では、大事にしていることも、歯がゆく思うことも違います。

それは立場が違うので、仕方がないことですし、組織には両方必要なのは明らかなのですが、誰かがその間を埋めなければならず、しわ寄せを食わなければいけません。

それが、係長や課長なので、彼らが日々感じる苦労は相当なものでしょう。

仕事が多そう

係長とは、プレイングマネジャーだったのを思い出してください。

ですから、一番できるプレイヤーとして、大抵大きな仕事を任されます。

一般職の時よりも高額な予算がかかる仕事、長期的なプランで進められている仕事、会社の運命がかかった仕事など、絶対に失敗できないような、重要な仕事ばかりが自分の仕事として割り振られることでしょう。

大きな仕事には、リスクと責任も比例するように大きくなります。

また、仕事が大きくて重要であればあるほど、やるべきことも多くなります。

ですからプレッシャーを抱えながら、仕事に忙殺される日々を送ることになるのです。

しかも、大事な仕事だけに、部下に任せることもできず、どうしても自分がやらないといけない状況が多くあることでしょう。

そして、忘れてはいけないのが、マネジメントの仕事もあることです。

部下の相談に乗ったり、部下のミスをフォローする時間やエネルギーも作り出さなければなりません。

さらにチームをまとめあげるためには、メンバーを個人的に知るようにしたり、情報を共有したり、コミュニケーションをとる時間も必要になります。

しかも、人を教え指導するという新しいスキルを磨くためには、勉強する時間も必要になるでしょうし、思い悩むこともあるでしょう。

これらが全て”仕事”となるわけですから、係長はどれだけ働かなければいけないのでしょう。

趣味の時間や家族との時間を犠牲にしないで、これらすべてをこなすことができる人は、数少ないと言えるでしょう。

責任を押し付けられそう

仕事ができない上司ほど、「職責をはたせ!」と部下を怒鳴ります。

ここで厄介な立場になるのが、職務の範囲と責任が曖昧なことが多い係長です。

職責とは、職務上の責任のことですから、組織内で置かれている立場ゆえに果たすべきことです。

しかし、その立場が曖昧な場合は、自分の責任ではないと思っていたことを、急に押し付けられたり、何かあった時だけ仕事の範囲がぐにゃっと広げられ、処理するように求められることがあります。

それだと、どこまでやれば良いのか混乱してしまいますし、理不尽な扱いを受けていると腹立たしく感じることになりますよね。