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係長に対する世間のイメージと実際の...(続き5)

世間が描くイメージ通りの人たちなのでしょうか?

あなたの会社の係長はどんな人ですか?

現実社会での係長の働きは、会社組織において欠かせないものであり、計り知れない益を会社にもたらしている存在と言えるでしょう。

その証拠に、世界のトヨタは、会社を立て直すために係長という役職を復活させたほどです。

2007年に、意思決定までの時間を早めるための人事・組織改革としてて、係長・副係長・課長・次長・副部長などの改装を半減させて、ピラミッド型の組織から、1人のグループの長が、20人〜30人の部下を率いるフラット型組織に変換したトヨタでしたが、それではコミュニュケーションがうまく取れなかったり、マネジメントが行き届かなくなったりなどの弊害が起こり、仕事を回すのが物理的に難しくなってしまいました。

強みであった集団の力がうまく機能しなくなってしまったのです。

そこで2015年に、3人〜4人の一般社員の上に、チームリーダーとして係長職を配置したところ、教え、教えられる関係が、チーム力を生み出すと同時に、長となりうる人材育成にも効果があり、組織としての力が戻ったということです。

この例からも、実際は、係長という役職につく人が、どれだけ会社にとって必要な働きをしているかがわかります。

縁の下の力持ち

会社は、「人の上に立ちたい」「人に指示を与える人になりたい」と思う人だけを求めているわけではありません。

もちろん、主体性やリーダーシップは、仕事をしていく上で大切な要素ですが、それより大切なのは、「責任を伴う仕事をきちんと果たす責任感」です。

係長という立場は、課長の補佐役、一般社員のサポート役というようには、自分が目立つというよりは、「縁の下の力持ち」的立場かもしれません。

しかし、一見目立たない立場のようで、実は会社を支えている重要な役割を担っているのです。

それは、先ほどご紹介したトヨタの例からも明らかですよね。

企業のトップがリーダーとして方向性を決めたのなら、それを実現する力、トップの要望に応える補佐役が必要なのです。

その点、係長達は、一番のベース、底力となってくれているのです。

いろんな仕事を任される

係長が、部下の教育から会社にとって大切な商談まで、ありとあらゆる分野の仕事をこなす存在であることは、すでに何度も記していますが、それらすべてを実行するのは、誰もができることではありません。

しかも、責任者という立場もついて回ることが多い立場なので、様々な状況で、自分で考えて決断を下し、実行し、そしてその結果の責任をとるという重責を日々担っているのです。

しかも、膨大な仕事量を抱えているので、少しでも判断が遅れたり、問題を先延ばしにすると大きなトラブルを抱えることになってしまいます。

ですから、係長には、かなりの実行力が求められるのです。

新しい仕事に挑戦し、改善点を上司に報告しながら実行する、そしてチームの意見を汲み取り、それぞれの能力に合わせて仕事を分配し、きちんと終わらせるように見届ける、万が一ミスをしたのなら、すぐにフォローを入れるというめまぐるしい毎日を送っている係長に、労いの言葉をかけてみるのはいかがでしょうか?

会社を引っ張っていく存在

係長は、「プレイングリーダー」でしたね。

リーダーは困難な状況でも、自ら挑戦続け、チームを鼓舞する存在です。

係長が率いているチームは、まだ小さく、メンバーも新入社員や、社会人経験が乏しいものばかりかもしれません。

しかし彼らは、会社の将来を考えた時に、非常に貴重な人材で、立派に育つならばこれほど頼もしいことはありません。

そして、係長自身が、チームリーダーとしての経験を通して、会社の軸となる管理職へのスキルを身につけたり、営業でトップの成績を納めるほどのビジネスマンになる訓練を積んでいることになるので、やはり、現在もまた将来的にも、会社を引張っていく存在であると言えます。

️係長に対するイメージ、変わりましたか?

いかがでしたか?実際に係長がしている働きを見たいま、あなたが抱く係長へのイメージが変わったでしょうか?

答えは、半分半分かもしれません。

なぜなら「仕事が多そう」「苦労していそう」というのは、実際調べて見てもその通りで、むしろ想像以上の激務であることがわかりました。

しかし、どれだけ会社の役に立っているか、目立たなくても組織がうまく回るために欠かせない存在であることがわった今「ダサい」「仕事ができない」というイメージは変わったことでしょう。

むしろ、補佐役も、リーダー役もこなせるオールマイティーな技術を持った存在として、尊敬の念が湧いてくるのではないでしょうか?

そして、これから社会人になる方は、ビジネスマンとしてステップアップするために、ぜひ係長になることを最初の目標としたいと思ったかもしれませんし、今係長として、激務をこなしている方は、自分を褒めてあげたいと思われたかもしれませんね。