どの会社組織にも役職があり、それぞれの働きをしていますが、大企業になるとたくさんありすぎて順位がわからなくなってしまったり、一体どんなポジションなのかこんがらがってしまうかもしれません。

しかし、社会人として役職を把握することは、不可欠な要素ですので、今後のためにも、基本となる組織の順位をしっかり確認しておきましょう。

まず、組織のトップは「代表取締役」で、名前の通り会社を代表する人です。

次が「取締役」。

会社の業務執行機関で、経営を担っているところで、複数いることが多いです。

そして、名誉職の「会長」→代表取締役が兼ねていることも多い、会社の最高責任者の「社長」(CEO)→「副社長」(COO)と続きます。

最近では、英語で役職を表現することも多いので、CEO、COOくらいは覚えておきましょう。

それから、社長の業務を補佐し、会社の全般的な業務を管理する「専務」→会社の日常の業務を管理する「常務」となり、ここまでは、取締役や執行人のための役職となっています。

その後、部と呼ばれる組織のトップになる「部長」→部門責任者の代理となる「次長」→室という組織単位のトップの「室長」→課のトップになる「課長」→会社の組織の中で最小単位である係における監督的立場になる「係長」です。

️あなたの係長へのイメージは?

ざっと会社における組織図を見てきましたが、規模や、民間か行政かなどの違いにより、多少の差はありますが、どの役職にも、組織として配置されたポジションを全うすることが求められています。

ドラマなどでも、派閥や権力争い、出世競争などでこれらの役職を聞かれた方も多いことでしょう。

その中で今日は、管理職としてはもっとも下に位置する「係長」に注目したいと思います。

皆さんは係長という立場にどんなイメージをお持ちですか?

ポジション的に「理不尽なことを求められていそう」「上と下の板挟みになってそう」など、苦労しているイメージが多いことでしょう。

実際に、会社で働いている人の多くにとっては、一緒に業務をこなす身近な存在であったり、時には厳しく指導してくる怖い上司だったり、またある程度の社会経験がある人なら、自分か係長として日々格闘していたり、任命されたばかりで一体何をすれば良いのかと迷っておられるかもしれません。

ですから、これから係長に対して人が抱いているイメージと、実際はどんな働きや役割が求められているかを見ていきたいと思います。

係長という役職


会社には、先ほど見たような役職がつく立場の人と、「平社員」「一般職」と呼ばれる、何も役がつかない社員とがいます。

組織図でもお気付きのように、「係長」は、その役がつく人の中では一番下のポジションになります。

しかし、役がついているので、もちろん一般社員よりは上の立場になります。

この世の中では、立場が下というのは、常に上の意図を組んで、指示通りに動くことが求められますよ。

この関係は、日本人なら、学生時代の先輩後輩、部活での立場などから学んできていますよね。

ですから、組織の一番下というだけで”大変そう”と言われることが多いのでしょう。

「主任」がいる会社もあるかもしれませんが、主任は、一般の従業員の中で、勤続年数や資格取得により与えられる肩書きで、管理職とはみなされません。

ですから立場的には、当然係長の下になります。

係長の仕事とは

ではこれから「係長」に求められている役割について考えていきましょう。

簡単にいうと「一般職よりも仕事ができ、自らの責任で高度な仕事を完成できること」さらに「プレイングマネジャーとして、部下を管理し引っ張ること」と言えます。

ではこれから、それら係長の仕事をポイントごとに詳しく見ていきましょう。

現場のリーダー

取締役のよな役職では管理することが主な仕事になりますが、「係長」は、現場で一緒に働いているチームのリーダーとして、行動することが求められています。

「リーダー」となりうるのはどんな人でしょうか?

自ら率先して仕事をこなし、常に積極的に考え、困難な時でも挑戦し続ける人ではないでしょうか?そのように、勇敢でエネルギッシュというイメージがありますよね。

さらに、周りの人よりも明らかに仕事ができることも必要になります。

技術が高いこと、専門知識が豊富なこと、処理能力が高いことは、リーダーになるなら当然求められることでしょう。

加えて、人格者というイメージもあるかもしれません。

自己中心的でなく、チーム一人一人に気を配り、くじけそうな人がいたら励まし、ミスをする人がいたならフォローしながらしっかり教え、仲間割れをした時には、冷静に、そして謙虚に問題解決のために、自分の時間やエネルギーを惜しみなく注ぐ人を、皆は自分たちのリーダーとして、尊敬と愛情を持って呼ぶのではないでしょうか?

プレイングマネジャー


プレイングマネジャーとは何でしょうか?言葉を分解して考えていきましょう。

まず、プレイとは、自分自身の仕事のことで、係長本人がプレイヤーとして、自分個人のノルマや目標を達成することを表しています。

そしてマネジャーとは、チームを統率し、係全体として結果がだるように部下を管理することです。

つまり、プレイヤーとマネージャー両方の仕事をこなすということです。

これは非常に大変なことです。

なぜなら、これら二つは全く違うスキルが必要ですし、広い視野や、現実的な実務能力の高さが求められるからです。

一般職の場合は、ひたすら自分に与えられた仕事をこなす毎日だったでしょうが、係長になると、チーム全体のことを考えて、人も仕事で結果を出すようにアドバイスをしたり、サポートをしないといけないのです。

さらに、係長はチームのトップとして、難しい案件や、会社にとって非常に大事な仕事を任されることになるので、自分の仕事だけでも相当な責任をおうことになります。

ですから、その分野で十分に経験を積んだ仕事のできる人、実力のある人が係長に選ばれるのです。

部下のマネジメント

会社でいうマネジメントとは、「経営・組織を管理する」業務のことをさします。

つまり、係長は、自分の部下を育成し、評価し、会社が望む方向にまとめて、利益を生むように管理する責任があるのです。

この部下を管理するスキルは、プレイヤーとして仕事をこなすスキルとは全くの別物で、役職について初めて学べる分野でしょう。

係長になるまでは、ひたすら自分の仕事をいかに効率よくこなすか、結果を出すかをだけを考えて一生懸命に仕事をしてきたことでしょう。

しかし、優秀なプレイヤーだったとしても、マネジメントが得意とは限りません。

人を管理することや、リーダーシップをとることに関しては、性格上苦手かもしれませんし、今までに人の上に立つ経験がなければ、戸惑いを覚えることでしょう。

ですから多くの係長は、部下を管理するという仕事を一から学ぶ必要があるのです。

この点で係長に求められるのは、部下が独り立ちできるように訓練し、自分で考えられるように目標やヒントを与えてあげることです。

そうしないと、仕事のできる係長に頼る部下ばかりで、いつまでたっても係長の負担が減らないからです。

人を教えるのはとても難しいことですが、上手に育てるポイントは、いちいち細かいことを支持するのではなく、自分で判断したり、ミスに気づけるように枠組みだけをしっかり指導して、後は本人に考えさせることだと言われています。

さらに、教えるのは1年か2年、後は独り立ちできるようにしろと、最初から短期集中で徹底した指導を行うことだそうです。

そうするなら、上手に部下が育ち、係長は自分の仕事をこなす時間を確保できるようになるそうです。

課長の補佐

課長は、係長にとって直属の上司となり、バンバンと仕事をよこすありがた迷惑な存在かもしれません。

課長は、中間管理職として、係長が率いているテームを含めた課全体を管理しながら、上部との連携を図るという大事な仕事を行なっています。

ですから、課の中だけでいうなら、プレーヤーとしても働く係長よりも、よりマネジメントよりの仕事をしていると言えます。

さらに、課長のマネジメントには、仕事の成果というだけではなく、経営的な目線、会社の利益という見方で課全体を管理することが求められているので、係長がしっかり仕事をこなし、かつ、一般社員のモチベーションを上げて、チームとして結果を出してくれるというサポートは非常に助かるのです。

現場を一番知っているのは、第一線で実務をこなしている係長です。

ですから、問題点や改善点を上手に課長に伝えて、環境を変えたり、プロジェクトを良い方向に導けるかどうかは、係長のサポートが大きいと言えるでしょう。

もちろん、責任や大変な仕事ばかりを押し付けて、自分はたいして働かない嫌な課長もいることでしょう。

そんな上司を補佐しても、損するばかりで報われないような気持ちに襲われるかもしれませんね。

しかし、上と上手に付き合うことや、ハードな業務をこなすことは、将来管理職に就く上で役立つことなので、一生懸命取り組むようにしましょう。

そして、「結局、仕事ができる係長が、怠け者の課長のやるべきことまでしている」と周りが認め出し、課長の上の人たちの目にもとまるなら、昇進のチャンンスがやってくるので、どんな状況でもスキル磨きは怠らないようにしましょう。

何となく想像しづらい役職

いかがでしたか?係長の仕事が少し分かってきたでしょうか?「リーダーとして率先して仕事をしながら、チームを引っ張ること」、「部下に仕事を教えて、独り立ちできるように育てること」、「課長のサポートをすること」などが係長の仕事であることを考えましたね。

なんとなく想像しづらいのは、このように色々なことを一気に引き受けている存在だからかもしれません。

ある時は優秀なビジネスマン、またある時は指導員。

そしてある時は権限のない課長代理のような、なんでもこなす役職が係長なのです。

しかし、係長を一言で表すのにぴったりな言葉は「プレイングマネジャー」でしょう。

係長とは一体どんな役職かわからなくなったら、この言葉を思い出すようにしましょう。

仕事量が多く、リスクも高い立場なので、係長になりたがらない人も多いそうですが、大変なことを任されるのは、期待されている証拠であり、必死で取り組むなら達成感を感じやすい立場でもあるので、役職のプラスの面を見るようにしましょう。

️世間の係長のイメージ

ここまでで、係長の仕事がどんなものかを見てきましたが、世間は係長をどんな目で見ているのでしょうか?

「万年係長」という言葉がありますが、どんな意味を込めて使われているでしょうか?

それは「うだつが上がらない中年のおじさん」「パッとしない」「出世しない」などと悪い意味で使われています。

このことからも、世間的に係長のイメージは決してよくないことがわかります。

世の中では「課長」になって初めて、家族や友人から昇進したと認められるでしょうし、取引先で信用されるのも課長になってからでしょう。

ですから、課長より下のポジションで、管理職でもない係長にに対する尊敬はあまりないのです。

ではこれから具体的なイメージを見ていきましょう。

苦労していそう

立場上、上司からこき使われ、部下からは突き上げられる立場であるのは事実です。

この板挟みになるのは、精神的にかなり負担になりますね。

しかも課長の仕事との線引きが曖昧なことも多く、権限がないのに責任ばかりが多いのが現実でしょう。

ある有名なドラマで、上層部や司令官が、あまりにも現場を無視した指示を出しているのに切れ「事件は会議室で起きているのではない。

現場で起きている」と怒鳴ったセリフがありますが、どれだけの係長がそのセリフに共感して、胸がスカッとしたかわかりません。

どんな組織であっても、実務をこなしている現場にいるスタッフと、現場には出ないで経営や企業方針を会議室で練っている管理者では、大事にしていることも、歯がゆく思うことも違います。

それは立場が違うので、仕方がないことですし、組織には両方必要なのは明らかなのですが、誰かがその間を埋めなければならず、しわ寄せを食わなければいけません。

それが、係長や課長なので、彼らが日々感じる苦労は相当なものでしょう。

仕事が多そう

係長とは、プレイングマネジャーだったのを思い出してください。

ですから、一番できるプレイヤーとして、大抵大きな仕事を任されます。

一般職の時よりも高額な予算がかかる仕事、長期的なプランで進められている仕事、会社の運命がかかった仕事など、絶対に失敗できないような、重要な仕事ばかりが自分の仕事として割り振られることでしょう。

大きな仕事には、リスクと責任も比例するように大きくなります。

また、仕事が大きくて重要であればあるほど、やるべきことも多くなります。

ですからプレッシャーを抱えながら、仕事に忙殺される日々を送ることになるのです。

しかも、大事な仕事だけに、部下に任せることもできず、どうしても自分がやらないといけない状況が多くあることでしょう。

そして、忘れてはいけないのが、マネジメントの仕事もあることです。

部下の相談に乗ったり、部下のミスをフォローする時間やエネルギーも作り出さなければなりません。

さらにチームをまとめあげるためには、メンバーを個人的に知るようにしたり、情報を共有したり、コミュニケーションをとる時間も必要になります。

しかも、人を教え指導するという新しいスキルを磨くためには、勉強する時間も必要になるでしょうし、思い悩むこともあるでしょう。

これらが全て”仕事”となるわけですから、係長はどれだけ働かなければいけないのでしょう。

趣味の時間や家族との時間を犠牲にしないで、これらすべてをこなすことができる人は、数少ないと言えるでしょう。

責任を押し付けられそう

仕事ができない上司ほど、「職責をはたせ!」と部下を怒鳴ります。

ここで厄介な立場になるのが、職務の範囲と責任が曖昧なことが多い係長です。

職責とは、職務上の責任のことですから、組織内で置かれている立場ゆえに果たすべきことです。

しかし、その立場が曖昧な場合は、自分の責任ではないと思っていたことを、急に押し付けられたり、何かあった時だけ仕事の範囲がぐにゃっと広げられ、処理するように求められることがあります。

それだと、どこまでやれば良いのか混乱してしまいますし、理不尽な扱いを受けていると腹立たしく感じることになりますよね。

係長は、色々な仕事をこなさなければならないことは、もうご理解いただけたと思いますが、仕事の範囲が曖昧な役職の代表みたいなものです。

会社の規模や組織によって、そもそもの定義が異なっているだけではなく、同じ会社であっても、人員配置が変わったり、上司が変わるたびに、係長の業務分担が勝手に変えられることがあります。

特に直属の上司である、課長や部長が少しずるい人の場合は、問題が起きたら「それは係長の責任だ」と言い、一般職がミスしたら「係長の指導が足りん」と尻拭いをさせることでしょう。

しかし、良い成果をあげた場合は、自分の成果としてすっと持っていかれることでしょう。

ですから、曖昧な立場を利用され、責任だけ押し付けられることも実際多いと係長経験者は言っています。

ダサい

これは非常に辛いイメージですよね。

係長は、トップのプレイヤーとして大きな仕事を任される、仕事のできるかっこいい人なのではないのでしょうか?人格者で、チームを引っ張るリーダーではなかったですか?確かにそうです。

ただ、”万年係長”という言葉が象徴しているように、おじさんになっても係長なのはダサいというイメージが世間にはあるのです。

会社での辛い役回りをこなしているのが長年続けば、確かに心身ともに疲弊して、疲れ切った容貌になるかもしれませんし、やる気も失せて、心を無にしてただ機械的に仕事をこなすようになるのかもしれません。

そうすると、覇気のない、抜け殻のようなサラリーマンになってしまうこともあるでしょう。

それに、年をとって、自分より若い人からこき使われているというのは、ダサいと思われているのかもしれません。

もちろん、長く係長をしている人でも、意欲を失わずに働いて輝き続けている方もたくさんいらっしゃいますが、世間はどうしても、疲れたおじさん、報われない人生というイメージが拭えないようです。

一番良い時期

これは、若い係長に当てはまるイメージでしょう。

新人時代から仕事をどんどん覚えて、成果を出し、周りから信頼され、上司にも認められて、20代で係長になった人は、やはり将来有望な人として人事からも見られているということです。

係長になってからは、大きな仕事をバンバン決めて、リーダーの資質を発揮し、まさに順風満帆なサラリーマン人生を歩み出したという感じでしょうか。

係長は現場にも出て、実務もこなしているので、本人も充実感や達成感を感じやすいと言います。

また、リスクが大きい仕事こそ、リターンも大きく、やりきった時の満足度は高いことはもちろん、新しいことを学べたり、人脈を広げることができたりします。

多少、上司に手柄を横取りされたり、責任を押し付けられるようなことがあったとしても、それを糧にできるようなモチベーションがあれば、仕事を積極的にこなし輝き続けることができるのでしょう。

反対に良い上司に恵まれているなら、果敢に新しいことにチャレンジさせてもらえたり、自分もフォローをしてもらいながら管理者としてのスキルを磨き、将来に備える充実した時期となります。

そして、膨大な業務をこなすために残業をたくさんすることになると思いますが、係長は管理職ではないので、残業手当がしっかりつきます。

経済的に報われるのは、わかりやすく嬉しいですし、やる気がアップしますよね。

一方課長は、どんなに残業しても残業代はつかないので、むしろ係長の方がお給料が高いこともあるそうです。

これらすべてを踏まえて、一番良い時期と感じたり、イメージする人がいるようです。

️ところで係長といえば…

ここまで世間が持つ係長のイメージを考えましたが、これらは一体何によって形成されるのでしょうか?親兄弟や自分自身が係長であるという人は、そんなに多くないはずですよね?

また、自分が勤めている会社の係長だけがモデルになっているとしたら、もっと意見が別れても良さそうですが、全体的に「若い人だとかっこいいけど、おじさんだとかわいそう」「中途半端な役職」「損な役回り」というイメージなのは、アニメやドラマでのキャラクターが原因かもしれません。

クレヨンしんちゃんのひろし

クレヨンしんちゃんは、生意気で独創的な少年が、ちょっと抜けている父親をバカにする絵図が出来上がっているアニメで、お茶の間に浸透しています。

父親の野原ひろしは35歳の商社マンで係長です。

大手企業だと、大学院卒であれば30代で係長、高卒だと50代で係長というのもごく普通だそうです。

ですから、35歳で係長なら決してバカにされるような存在ではないはずなのに、生活面でのおっちょこちょいさも加味して、いじられキャラになってしまい、それがクレヨンしんちゃんが大好きな子供たちの見方に影響を与えてしまっているのかもしれません。

ドラマや映画などの係長の扱い

クレヨンしんちゃんに限らず、多くのドラマや映画でも、係長といえば、部下からは突き上げられ、上からは叩かれて板挟みにあうというキャラ設定がされています。

ストーリーを面白くしたり、それぞれのキャラクターを際立たせるためにも、面白おかしくされているのかもしれませんが、係長がバカにされる風潮があるのは確かです。

️係長の実際のところ

では実際の係長達は、アニメやドラマで登場するような性格、もしくは働き方をする人たちなのでしょうか?

世間が描くイメージ通りの人たちなのでしょうか?

あなたの会社の係長はどんな人ですか?

現実社会での係長の働きは、会社組織において欠かせないものであり、計り知れない益を会社にもたらしている存在と言えるでしょう。

その証拠に、世界のトヨタは、会社を立て直すために係長という役職を復活させたほどです。

2007年に、意思決定までの時間を早めるための人事・組織改革としてて、係長・副係長・課長・次長・副部長などの改装を半減させて、ピラミッド型の組織から、1人のグループの長が、20人〜30人の部下を率いるフラット型組織に変換したトヨタでしたが、それではコミュニュケーションがうまく取れなかったり、マネジメントが行き届かなくなったりなどの弊害が起こり、仕事を回すのが物理的に難しくなってしまいました。

強みであった集団の力がうまく機能しなくなってしまったのです。

そこで2015年に、3人〜4人の一般社員の上に、チームリーダーとして係長職を配置したところ、教え、教えられる関係が、チーム力を生み出すと同時に、長となりうる人材育成にも効果があり、組織としての力が戻ったということです。

この例からも、実際は、係長という役職につく人が、どれだけ会社にとって必要な働きをしているかがわかります。

縁の下の力持ち

会社は、「人の上に立ちたい」「人に指示を与える人になりたい」と思う人だけを求めているわけではありません。

もちろん、主体性やリーダーシップは、仕事をしていく上で大切な要素ですが、それより大切なのは、「責任を伴う仕事をきちんと果たす責任感」です。

係長という立場は、課長の補佐役、一般社員のサポート役というようには、自分が目立つというよりは、「縁の下の力持ち」的立場かもしれません。

しかし、一見目立たない立場のようで、実は会社を支えている重要な役割を担っているのです。

それは、先ほどご紹介したトヨタの例からも明らかですよね。

企業のトップがリーダーとして方向性を決めたのなら、それを実現する力、トップの要望に応える補佐役が必要なのです。

その点、係長達は、一番のベース、底力となってくれているのです。

いろんな仕事を任される

係長が、部下の教育から会社にとって大切な商談まで、ありとあらゆる分野の仕事をこなす存在であることは、すでに何度も記していますが、それらすべてを実行するのは、誰もができることではありません。

しかも、責任者という立場もついて回ることが多い立場なので、様々な状況で、自分で考えて決断を下し、実行し、そしてその結果の責任をとるという重責を日々担っているのです。

しかも、膨大な仕事量を抱えているので、少しでも判断が遅れたり、問題を先延ばしにすると大きなトラブルを抱えることになってしまいます。

ですから、係長には、かなりの実行力が求められるのです。

新しい仕事に挑戦し、改善点を上司に報告しながら実行する、そしてチームの意見を汲み取り、それぞれの能力に合わせて仕事を分配し、きちんと終わらせるように見届ける、万が一ミスをしたのなら、すぐにフォローを入れるというめまぐるしい毎日を送っている係長に、労いの言葉をかけてみるのはいかがでしょうか?

会社を引っ張っていく存在

係長は、「プレイングリーダー」でしたね。

リーダーは困難な状況でも、自ら挑戦続け、チームを鼓舞する存在です。

係長が率いているチームは、まだ小さく、メンバーも新入社員や、社会人経験が乏しいものばかりかもしれません。

しかし彼らは、会社の将来を考えた時に、非常に貴重な人材で、立派に育つならばこれほど頼もしいことはありません。

そして、係長自身が、チームリーダーとしての経験を通して、会社の軸となる管理職へのスキルを身につけたり、営業でトップの成績を納めるほどのビジネスマンになる訓練を積んでいることになるので、やはり、現在もまた将来的にも、会社を引張っていく存在であると言えます。

️係長に対するイメージ、変わりましたか?

いかがでしたか?実際に係長がしている働きを見たいま、あなたが抱く係長へのイメージが変わったでしょうか?答えは、半分半分かもしれません。

なぜなら「仕事が多そう」「苦労していそう」というのは、実際調べて見てもその通りで、むしろ想像以上の激務であることがわかりました。

しかし、どれだけ会社の役に立っているか、目立たなくても組織がうまく回るために欠かせない存在であることがわった今「ダサい」「仕事ができない」というイメージは変わったことでしょう。

むしろ、補佐役も、リーダー役もこなせるオールマイティーな技術を持った存在として、尊敬の念が湧いてくるのではないでしょうか?

そして、これから社会人になる方は、ビジネスマンとしてステップアップするために、ぜひ係長になることを最初の目標としたいと思ったかもしれませんし、今係長として、激務をこなしている方は、自分を褒めてあげたいと思われたかもしれませんね。