「早急に」という言葉は社会人になったら当たり前のように使う言葉ですが、実は意味の範囲がとても広く曖昧で、使う人・そして言われる人の解釈によって、かなり差が出てしまう日本語の一つです。
そんな曖昧な言葉は、仕事や役所関係の手続きなど、急を要する時・すぐに対応が必要な時など、割と大事な時や凄く大事な時に使われます。
早急と言われて、急いで何かを対応しなければならない時、皆さんは一体その言葉を「どれくらい?」と判断して使っているのでしょうか?
「早急に」と言われたらどうする?
皆さんは誰かから「早急にお願いします。」と言われたら、どれくらい早くそのことを対処しようと思いますか?
私は昔から責任感が強いと言われることが多いのと、普段からとても慎重な性格でもあるので、誰かから「申し訳ありませんが、早急にお願い致します。」と頼まれてしまえば、ほとんどベストに近い状態で結果を出せるように、自分の予定をずらしてまでもそのことを優先してしまうところがあります。
でもいざ自分が「大変申し訳ございませんが、早急にお願いします。」という状況を迎えた時、相手はどれくらい急いでくれるのかというと・・・ほとんどの人があまり急いでくれないというイメージがあります。
酷い人なら平気で1週間~2週間は放ったらかしの場合もあり、そういう時は「まぁいつものことか」と思いながらも、2度目・3度目のお願いにあがらなくてはなりません。
きっと皆さんの中にも「早急にお願いします」くらいであればあまり急がない、2度目・3度目のお願いが来て初めて「急ごう」と思うという人も多いのではないでしょうか?
1.早急とは?
早急とはそもそもどんな意味なのかというと、とてもシンプルな意味で「とても急いでいる」「非常に急いでいる」という意味です。
意味は大体そういう意味だろうと誰もが分かっていたことだろうと思いますが、人は誰かに急いでやって欲しい時に「とても急いでいるんです」「非常に急いでいるので」と口に出して言うタイミングって、よっぽどの時だけという気がしてしまいます。
「早急」ではなく「とても急いでいる」という言葉をダイレクトに使う時って、誰かが命に関わるような事態になってしまったとか、闇金なんかに追われているくらいお金がなくてどうしようもない、そんな時に使うイメージがあります。
ビジネスや何かお金を払って誰かに何かを頼む時は、たいてい「早急にお願いします。」という言葉を選択するはずです。
1.どれくらい急ぐの?
誰かに早急にと言われたらどれくらい急ぐのがマナーなのでしょうか?
例えば、飲食店で店長から「あのテーブルの焼き鳥まだ出てないらしいよ。
それ早急に出しちゃって」と言われれば、他の人の焼き鳥はまず後回しにして、店長から指示されたテーブルの焼き鳥を最優先にするはずです。
でも焼き鳥を焼くのにはきっと10分は掛かりますよね。
いくらお客が「超特急で」と言ったとしても、鳥を半生の状態で提供してしまえば、後で食中毒になってしまったり「なんだよ、こんどはまだ生じゃないか」と余計にお客を怒らせてしまいます。
「早急に」という言葉にはその時、その時の状況だったり、空気を読まなければならないものなのかもしれません。
例えば、新人の頃、仕事で上司から「これ、もうこんなに遅れてるじゃないか、早急にやっとけよ」と言われたにも関わらず、「どうしていいか分からない」とか「何から始めればいいのか分からない」などど焦ったり空回りしてしまい、「おい、あの案件どうなってる?」と聞かれても、「すみません、まだ・・・」と言ってしまえば、上司の顔は瞬く間に赤くなり「何してるんだ!!!」と怒られた経験があります。
プライベートとか家族・友達のことならいいかもしれませんが、仕事関係のことになると、「早急」という状況が、今すぐ、なるはやなのか、今日中なのか、今月中なのか、やんわりと確認できるようになるスキルを身に付けておくということも重要になりそうですね。
2.言った人によって感覚は千差万別
残念ながら日本語の言葉の意味は、いつも一つとは限らない場合があります。
例えば、ありがとうとか、ごめんなさいの場合、ありがとうと言えば感謝の気持ちを伝えたい時であるし、ごめんなさいと言えば謝罪の気持ちを伝えたい時というように、とても分かりやすい言葉も存在します。
しかし「早急」という言葉は、言った人によって感覚は千差万別という難しい問題を抱えているのです。
世界の中でも、日本語はとても意味の深い幅のある言葉に位置します。
それは多民族で成り立つアメリカなどとは違って、細かく言わなくても理解してくれる日本人の日本人らしい理解の深さが関係しているのです。
日本人は多くの説明をしなくても、「あ・うん」の呼吸というように、相手が理解してくれることが多々あります。
しかしアメリカだとどうなるかというと、イギリス系、フランス系、スペイン系、メキシコ系・・・とにかくたくさんのアイデンティティを持った人間が多種多様に集まって生活しています。
アメリカの教育レベルは日本ほど偏ったものではなく、生まれてから一度もまともな学校に通ったことがない人もいれば、幼い頃から貧乏でも必至に勉強してのし上がっていく人もいます。
大学へ行ったりする人と、一度も学校に行ったことがない人たち、さらに家に帰ればそれぞれの国の違う風習が待っている。
両親と子供が友達のように過ごす家庭もあれば、敬虔な宗教の元、親に対してさえも敬語で話す家庭もあります。
彼らが日本人のように「あ・うん」の呼吸で会話ができるかというと、そこには難しい環境があるはずです。
だからアメリカなどの外国へ行った時、もしくは仕事で海外の人とやりとりをしなければならなくなった時に、日本人と同じような感覚で会話をしていると、「・・・」「!?え、、早急にお願いしますって言ったのに、まだ何もスタートしていないの??」「早くして欲しいって言ったのに・・・」なんてことになり兼ねないのです。
「早急」を使った相手が、ある程度の気遣いのできる人か、頭の回転の速い人であれば、ただ単に「早急」とは言わずに、今日中だよとか、今週中だからな、なんて分かりやすい期日を伝えてくれるはずです。
でも海外の人や、ちょっと気の回らない上司や同僚に当たってしまうと、ただ単に「早急にお願いします」とだけ言って、いなくなってしまうケースもあるのです。
そういう時は焦らず、そして「何なんだよ、早急だけじゃ分からないだろ」とイライラしないで、こちらから大体の期日を確認しておくのが無難です。
3.その時の状況によって変わる
スポーツ選手・アスリートにとって、シーズン中の怪我は何がなんでも避けたい状況の一つです。
彼らがもし体のどこかに異変を感じ、医者の元を訪れた時、「早急に体を休めることですね。これ以上動かしたら、怪我に繋がる確率はぐっと上がります。」と言われたとします。
もしもあと少しでチームが優勝できるとか、オリンピックで金メダルが取れるかもしれないという時であれば、いくら医者から「早急に」と言われたところで、すぐに休みを取らない場合もあります。
このまま、悪い体の部分を酷使し続けたら、来期はないかもしれない、もう二度とマウンドには立てないかもしれない、そう思っても、「今はどうしても投げたいんだ」と思う時だってありますよね。
しかし医者から言われた「早急に」をどんな言い訳があったとしても無視できない状況があります。
それは「癌の告知」をされてしまった時です。
癌の進行状態は「ステージ」という単位で表されることは最近良く知られるようになって来ました。
ステージ1が1番初期で、ステージ4が最も悪い状況を表現します。
医者から「早急に手術が必要です」と言われてしまえば、とにかく無視することが難しくなるはずです。
その場所が子供を産む為の部位に近ければ躊躇したくなる人もいます。
でも、1週間の迷いが取り返しのつかない状況を生むこともあります。
でも、一人でいいから子供を産んでから癌と闘いたいと選択する人もいるはずです。
癌と告知された時のステージが何だったのか、その時の年齢、子供の有無などによって、「早急」に対処する方法は変わってくるのです。
2.「早急に」と言われたら確認すべきこと
もしも医者から何かの病気で「早急に手術が必要です」と言われた場合、ほとんどの人が目の前が真っ白になって、そこからは何を言われていたのか記憶がなくなってしまう程動揺してしまうはずです。
そういう時は「あれも、これも確認しよう」とはせずに、後日誰かと一緒にもう一度状況を確認する方が賢明だと思います。
手術は本当に早急に必要な場合もありますが、必要ない場合も稀にあると聞いたことがあります。
他の医者に相談していれば、その部位は残すことが出来たのに・・・そういう確率はあるはずなので、「セカンドオピニオン」を試すことが重要になって来ます。
1.言った人に具体的にいつまでか聞く
仕事で「早急」と言われればほとんどの人がある程度真剣に取り組み始めるはずです。
しかし「早急」と言われても気を抜きそうになってしまうのが、友達や彼氏・彼女・家族などとの約束ごとです。
例えば、姉妹の間で「今度お母さんの誕生日を祝いたいから前後3日程度のところで空いている日や行きたい場所があったら教えてね」と連絡を取り合っていても、妹はいつも仕事で忙しくなると、連絡するのを忘れてしまいます。
一度に2つも3つも同時にできない妹は、仕事のことで精一杯、母のことを大切にしているし、普段は約束ごとを守るのですが、他のことで頭がいっぱいになると「忘れてはいけない」「おねえちゃんに怒られる」と思えば思う程、忘れてしまうそうです。
私は妹も辛いようなので、どうにかしてあげることはできないかと考えた結果、私の方から具体的にいつまでということを付け加えてみよう!
そうしたら忘れないかも・・・と思って即実行してみました。
しかし、良く考えてみれば、それができる人であれば、私がお願いした時点で、私に具体的な期日を聞くくらいの器量があったはずなのです。
結局、10年間試してみましたが、妹は一度もこの約束というか、私のお願いに答えたことはありません。
もし、妹が連絡をくれれば、母の誕生日のプレゼントを一緒に買うことができるし、二人分の予算を合わせればもっといい場所で祝うことができるのに・・・、でも妹からしたらきっとそれどころではないというか、妹は妹なりに彼女の人生を必死に生きているのかもしれないとも思うのです。
「必死に生きていたとしても、母の誕生日の件で連絡くらいできるでしょうに」と思う人もたくさんいると思います。
でもそういう人たちはきっと、やっぱり、人生の勝ち組で、頭の良い人たちだと思うのです。
世の中には、実はたくさん、妹のように、仕事のことや、役所の手続き、賃貸マンションの契約の件などはなんとか、必死に期日を守るけれど、それ以外のことにはやりたくても、気や心が回らない人がいるんです。
私は最終的に「母の誕生日を気持ちよく祝うことが1番だ」と考えるようになりました。
例え別の日に誕生日会を2回やったとしても、母は2度も祝ってもらえるならそれも嬉しいはずだと。
何がいいたいのかというと、「早急」という言葉を使う場合、言われる側だけのことを考えていると上手くいかないことが多いのではないのかということです。
早急を使う人はたいてい上司の立場か何かで、言われる人はたいてい部下という立場になるはずです。
上司は部下よりも、基本的には能力があるからそのポジションを任されたはずです。
特に「何かを管理する」という立場に長けているからこそ、マネージャーというマネージメントの職を任されているのです。
「早急」を使う側も、世の中には自分と同じくらい頭の回転が速い人ばかりでないことを考慮した上で、「この人に言ってもだめかもしれない」という場合は、早急にという言葉だけでなく、具体的な期日か何かを加えた方が、結局最後には上手く行くのかもしれません。
2.自分の現状に照らし合わせて時間配分を計算する
「早急」は言う方も気を使わないといけないということを説明しましたが、これは本当に重要なことで、いくら言われた方が賢い人だったとしても、言う方がめちゃくちゃであれば、「早急」の期日に合わせて次回配分を調整することは難しくなります。
例えば、ダイエットと早急を結びつけてみると、「2週間で10キロ痩せろ、早急に頑張るんだ」と言われたとします。
2週間の間、全く何も食べなければ可能かもしれませんが、そもそも2週間何も食べないなんて、むちゃくちゃなスケジュールになってしまいます。
例え、2週間後に痩せることができたとしても、きっとやつれてやせ細っているに違いないし、もはや話をするのも苦痛なくらいの状況になっているかもしれません。
「早急」を命令する方が、こういう無理難題を押し付けてくる相手であれば、「いやいや、これは無理がありすぎですよ」と言い返すことも大切になってくるのです。
しかし、ある程度の余裕を持って「早急に」と頼まれた場合には、こちらも多少の無理は受け入れなければなりません。
確かに、仕事ができる人に限って、急がされるのが何よりも嫌いという人がいますよね。
そういう人に頼み事をする場合は「嫌だろうな。。申し訳ないな。。」なんて思いながら、頼むことになります。
優しい人なら「まぁしょうがないな」と笑って許してくれるかもしれませんが、怖い人・厳しい人なら嫌みの一つや二つは言われてしまうかもしれません。
ここで大切になるのは「コミュニケーション能力」です。
いわゆる「人脈」というやつですね。
会社に入ったばかりの頃は気が付かないかもしれませんが、ある程度歳をとってくると、会社でもそうですし、近所の人、役所の人、様々な場所の人と、「社交的」に付き合っていけるかどうかは、人生を左右するくらい重要なことになってきます。
若い時は仕事関係であっても、それが生きていく上で自分が関わっていく人であっても、所詮一時的な縁くらいにしか、考えないかもしれません。
でもいつも乗るバスの運転手さんのことを意識してみたり、近所の人には軽く挨拶だけでもしておくとか、会社の中にはできるだけ話ができる人をたくさん作っておけば、何かお願いごとがあった時も、もし自分が間違えたことをしてしまった時でも、「おいおい、何かこれ間違えてるぞ~」なんて声を掛けてもらえるのです。
話せる相手もいない、無理を頼める相手もいない、近所の人とは挨拶もしない、そういう生活をしていれば、いざとなった時、こちら側が何かへまをして「早急」なお願いをしたくなっても、頼むことが難しくなるのです。
バスだって、もし顔見知りで何かと挨拶しておくとか、逆に運転手さんが大変な時に助けてあげるくらいのことをしておけば、もしあなたが少し(30秒程度とか)遅れて走って来た時、きっとほんのちょっとならおまけで待っていてくれるかもしれません。
人生ってきっと、そんなほんのちょっとのラッキーなことの繰り返しだと思うのです。
普段から愛想なく生きて、バスの運転手さんが困っていても自分には関係ない振りをする人は、朝寝坊して一生懸命に走ったところで、きっとバスは待ってくれません。
「早急」という言葉をいかに、自分の現状に照らし合わせて時間配分できるようにするのか、その為には普段から色んなところで「人脈」を作っておくことが大切です。
気を使い過ぎる必要はありません。
ほんのちょっと社交的になることで、きっと人生はもっと楽に生きていくことができるようになるはずです。
3.遅れたら誰に迷惑がかかるか考える
世の中には何が起きても焦らずに、「マイペース」を崩さずに生きれる人が存在します。
私の旦那と妹の旦那さんがそういうタイプです。
彼らは普段何があってもとりあえず怒ったりすることはありません。
なぜなら彼らはいつだってマイペースなんですもの、イライラすることはほとんどないと言うのです。
「でも生きていたら嫌なことだってあるでしょ?」その通りです。
車を運転していれば、危ない運転をしてぶつかりそうになることもあるし、
自分の駐車場に駐車しようとしたら別の車が止まっていた・・・とか、嫌なことなんかしょっちゅうあるのです。
でも彼らは、特に私の旦那はイライラすることがありません。
私が「この人は何を考えているのかな」と不思議に思い、「どうしてイライラしたり焦ることがないの?」というと、「そういうことは生きていれば当たり前にあることだから」というのです。
確かに、生きてて嫌なことがない人なんていませんよね。
予めそれくらいのことは想定しておく、だから誰かに「早急に」といわれてもイライラしないそうなんです。
でも、こういうタイプは「早急に」と言われた時に、返事はいいのですが、実際どれくらい早くやるのかというと、自分のペースをほとんど崩すことはありません。
だからあんまり急いでくれないのです。
頼む方は「遅れたらまずい」と焦っている、でもうちの旦那は基本的に自分の世界のことしか考えないので、「早急に」と言われれば、自分の可能な範囲、快適な範囲でだけ急ぐはずです。
さらに彼は要領がいいので、「これは急がないと自分が怒られる」ということは必ず把握しています。
自分の世界のことだけに集中して生きているので、自分の世界のことは絶対に漏らさないという才能があるのです。
こういうタイプに「早急に」と頼む時は要注意です。
もし彼の仕事に直接関係ない問題を急いで欲しい時は、必ず期日を明確に伝えること、そしてメールで内容を送信、CCには上司のメールアドレスを入れておくのがポイントです。
それと、もし今後「あなたに何かあった時はこちらも必ず助けます」という姿勢を見せることも重要です。
仕事なんて、こっちだけが助けるばかりなら「もういつものことかよ。もうやだよ。」とそっぽを向かれてしまいますが、やってくれた分、後でその分を返してくれる人には、多くの人が悪いことはしないものなのです。
早急にとお願いしたことは、上司も把握している、そう理解すると彼の対応は早くなるはずです。
4.もし間に合わなかった場合の対処法を考える
「早急な対応」が必要になった場合、できる人なら、遅れが発生しそうな時点で、もし間に合わなかった場合の対処法を考えているはずです。
案件に問題が起きることも、ある程度遅れることも、何度もやっていれば慣れて来るので、「これくらいの遅れは大丈夫」とか「これ以上遅れたらまずい」という風に感覚で判断できるようになって来ます。
できる人なら、案件が少し遅れ始めていることにいち早く気が付いて、途中でなんとか巻き返して遅れを取り戻そうとチャンスを狙うはずです。
でも「あ~今回はだめだなコレ」と判断する時は、もし間に合わなかった場合の対処法を考えてあるはずです。
もしそのことを考えずに、遅れてしまったとしたら、さぁ大変です。
どうやって遅れていて、期日に間に合わない案件を終わらせようというのですか。
まずは上司に状況を報告しなければなりませんが、そこで怒られることはまず間違いありません。
遅れたことで、どういう影響が誰に対して発生するのか、そしてその連絡を受けた人たちがどれくらいの影響を受けるのか・・・考えなければなりません。
でも結局何をしても遅れてしまうような状況にあるならば、もう腹をくくるしかありません。
そしてメールを1通送らなければならないのです。
「大変申し訳ございませんが、本件は遅れが生じることが確実な状況となっております。つきましては、各チームにおいてどのような影響があるのかをお知らせください。」と。
まぁこんなメールを送れば、各部署から爆笑されてしまうのがおちみたいなもので、廊下などですれ違う度に「大変ですな~(笑)」なんて声を掛けられてしまうのです。
こういう時になんとか心の助けとなってくれるのが、社内の人脈になります。
普段から色んな人と人脈を作っておくこと、どうしようもない時にどれだけ助けてもらえるかどうかは、本当に大切なことなのです。
5.ひとりで出来なさそうならヘルプを要請する
「早急に」と指示された時、1番危ないのが「たった一人でどうにかすること」しか頭にない人のタイプです。
上司から「◯◯さん、あの件、まだ手、つけてないの?早急にやっておいてね。」と言われてしまっただけなのに、ネガティブなことを言われ慣れていない性格から、「早急に」を「大事」と捉えてしまって、
「期日までに終わらせないと私はクビになるかもしれない」とか「このことが誰かにばれてしまえば、自分は仕事ができない人間だと思われてしまう」なんて風に考え始めてしまうのです。
でも、ちょっと待って下さい。
そんな風に考える新人なんて、ほとんどの人が「あの子はまだ無理」とか「頑張ってるんだから誰かが見ててあげなきゃダメな時期」なんて思っているはずです。
「もう社会人だしお金をもらって仕事をしているんだから自分一人でなんとかしなくちゃ」なんて思っているのは本人だけかもしれないのです。
そういう子が焦り始めてしまうと、たいていのケースで失敗してしまいます。
それもそのはず、だってそういう子はまだ「成功する方法」・・・つまり「成功例」を経験したことがないので、大体の仕事の流れ、どこまでやればいいのかなどの感覚さえも良く理解できていないのです。
ここでフォローしなければならないのがチームの先輩、つまり「早急に」という言葉を使用した人間です。
口で「早急に」というのは簡単です。
部下を怒るだけの仕事なら簡単なもんですよね。
もし自分にはいい上司やチームリーダーがいないと思っているのであれば、是非「ひとりで出来なさそうならヘルプを要請する」ということを思い出して下さい。
これは早ければ早い程いいはずです。
あまりに早く要請を求めてしまうと、「できるところが自分でやらないと」と言われてしまうかもしれませんが、そう言われたとすれば、「そうですか、ではもう少し一人でやってみます」と言っておけばいいのです。
あまり完璧にやろうとし過ぎずに、自分からかまをかけながら、そして様子をみながら状況を探りながら仕事を進めていくのも大切なのかもしれません。
早急に物事を行うメリットとデメリット
「早急に」と言われて、その言葉を鵜呑みにあとは何も考えずに頑張ってしまう人がいますが、実はこの行動にはメリットとデメリットがあるんです。
メリットは、「いざという時に助かる」「あいつがいれば大変になった時でもどうにかなる」と重宝されることですが、デメリットは「早急」な案件があると、いつもその人のところにお願いされてしまうということです。
日本地図を作り上げた井伊直弼のように、会社から重宝されることで、のし上がっていく行く場合もあります。
色んな案件を知っていることで、自分以外の人間には対応できないことができてくれば、会社をクビになることもなくなりますし、会社の中である程度のアドバンテージを持って毎日過ごせることほど、ストレスフリーで、居心地の良い場所はありません。
でも、難しい案件は本当にストレスが溜まることが多いですし、失敗する確率も上がるはずです。
業種や仕事の種類によっても状況にかなり違いがあると思いますので、引き受けて安泰しそうであれば引き受ける、その逆で使われるだけ使われてあとはサヨウナラ・・・くらいにした扱われていないのであれば、
「はいはい」言うような態度は改め、ある程度の威圧感を出していくことも必要かもしれません。
1.早急に物事をするメリット
本当は急ぎたくないのに、誰かの為に早急に対応するメリットは一体何なんでしょうか?
1.手際が良いと思われる
誰かが困っていることを任されて早急に対応し、その案件を上手くクローズできるようになると、「この人は手際が良い」と次からは重宝されるようになります。
「そんな風に自分もなりたい」と思う人は、どんな風にふるまったらいいのか、簡単なポイントをご紹介しておきます。
まず1番重要なのは「早急な時」と「普通な時」の違いを理解しておくということ
です。
普通の時は、どうやったら良い結果になるか考えながら選択していかなければなりませんが、
早急な時は、1番優先すべきことは「速さ」「スピード」になります。
つまりクオリティはできるだけ下げることがポイントになってきます。
クオリティの下げ方は、どれくらい急いでいるのかという程度にもよりますが、
「今回はまずい」というようなもう後がない、切羽詰まった状況であれば、外せるものはとりあえず全部後回し、もしくはやらない方向で進めてしまえばいいのです。
あまりにも影響しそうなところは上司や担当者に確認します。
でも「現在急を要している為返信が遅ければそのまま進めます」くらいの強引さが必要・鍵となってくるのです。
ただし、怒ったり、焦ったり、イライラしたりすると自分が損します。
周りの空気を読みながら無難に通り過ぎる、こういうスキルが必要なのです。