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シングルマザーが生活の中で苦労して...(続き3)

シングルマザーが抱える3つの金銭的な問題

シングルマザーの経済状況は年々厳しいものになっています。

昔は離婚しても、子供を連れて実家に帰って子育てをする人が多かったので、家賃や食費などを支払う必要がなかったり、安定した暮らしをしている親からの援助を受けて、肩身の狭さはあっても経済的にそこまで追い込まれることはありませんでした。

さらに、旦那さんも正社員として働いていることが多く、慰謝料や養育費がきちんと支払われることが多かったのです。

しかし、近年では核家族化による受け入れ先きの減少、実家の親にも余裕がないこと、それに正規雇用ではない男性が増え、実家や元旦那さんからの経済的援助はないに等しくなっています。

さらに、未婚でシングルマザーになることを決める人が増えているので、父親が子供を認知していないケースや、責任を取らないことを条件に産んだという母親が増え、そもそも子供の父親からの援助がない状況の人もいます。

教育費がかけられない

国や自治体からの援助があるとはいえ、学費や部活動費、学校で使う様々な道具を全て揃えることは容易ではありません。

小学校入学の時に、体育着や上履き、文房具セットや楽器などを揃えて買いますが、それぞれ2,000円〜5,000円するとなると、相当の出費になり、一括で揃えるのが厳しかったりします。

中学・高校でも子供がやりたい部活を選ばせるというより、お金がかかることは無理と伝えなければならなかったり。

また、受験の際も、お金のかかる私立はそもそも考えないように、払えるのはいくらまでと、子供の将来を考えると教育費をかけてあげたくても、限界を伝える辛さがあるでしょう。

生活費を稼ぐのも大変

数年前にシングルマザーの母親が、生活苦から娘を自らの手で殺害したというショッキングなニュースが世間を騒がせました。

その母親の手取りは月に7万円ほどで、家賃も払えず、家の強制立ち退きの日に「住むところがないと生きていけなくなる」と考えたと供述しています。

無理心中まではいかなくても、シングルマザー家庭の経済的問題や、生活苦が原因で起きている悲惨な事件はあとを絶ちません。

残念ながら、月に10万円以下の収入しかないというシングルマザーが多いのが現実のようです。

それで、家賃・食費・教育費などを全て賄うのは、どう考えても厳しいですよね。

「なぜもっと働かないのか」「お金がかかるのがわかっててなぜ子供を産んだのか」という冷ややかな意見も、彼女たちを追い詰めているのでしょう。

シングルマザーの基本給は約15万

子供一人を抱えるシングルマザーの生活費は月々15万円かかると言われています。

子供が二人になると17万円、三人だと20万円はかかると言われています。

もちろん子供の年齢や生活習慣、習い事をどれほどさせるかによって変わってはきますが、平均的に上記の額は必要になります。

ではシングルマザーはどれほどの月収を得られているのでしょうか?

公的絵補助金や養育費を抜かした、母親が仕事によって得られる、手取り月収の平均は15万円です。

お気付きのように子供一人いる場合の生活費と同じです。

収入と生活必要額が一緒、もしくは毎月マイナスになるのです。

もちろんもっと稼いでおられるシングルマザーもいますが、15万円以下や10万円以下という人もいるのです。

この平均を考えると、シングルマザーがいかに経済的に厳しい状況にいるかというのがお分りいただけると思います。

シングルマザーが抱える社会での困難

シングルマザーの経済的苦境について話し合うと、「そんなに生活が苦しいのは今まで怠けていた自分の責任」「お金がないなら条件の良い仕事を探すべき」「もっと働けば良い」などと、厳しい意見がよく上がります。

確かにそうかもしれません。

しかし、そう簡単に行かないのが世の中ですよね。

未婚で子供を産んだのも、離婚したのも、全てはシングルマザーの責任ではありますが、好きでそうなったのではなく、止むを得ずに一人で子供を育てるという決断をした人も多いのです。

そして日本社会には、シングルマザーに対する偏見や、厳しい目というのがまだまだ存在しています。

そのため、良い仕事につくことができなかったり、一生懸命働いても必要物に事欠くような収入しか得られないという社会的事情があるのです。

なかなか雇ってもらえない

子供が小さい場合「お子さんが急に体調が悪くなった時、見てくれる人はいますか?それともあなたが面倒を見る必要がありますか?」と、ほぼ100%の確率で仕事の面接で聞かれ流でしょう。

嘘をつくわけにも行かず「自分が行くしかありません」というと、大抵の企業では、それならパートでどうでしょうとか、他を当たってくださいとなってしまいます。

子供が大きくて手を離れている場合は、母親は40代になっており、資格や経験がない場合は若い人を取りたがる会社が多いので、自分の年齢がネックになって断られる場合もあるでしょう。

このようにどの年齢のシングルマザーでも、特別なスキルがない場合は、良い条件の仕事、正社員として就職するのはかなり難しいのです。

手当があまりつかない

シングルマザーが活用できる様々な手当があります。

「児童手当」「児童扶養手当」「児童育成手当」「母子家庭住宅手当」「ひとり親家族医療費助成制度」「生活保護」などです。

しかし、それらは国や自治体から児童的に交付されることはなく、自分で申請する必要があります。

ですから、その制度を知らないと、生活が大変なのに活用することができないのです。

また、手当の中には、収入に応じて支給金額が変わったり、審査されて適用されない場合もあります。

さらにもらえていた手当であっても、収入や資格が変わっただけで、突如として停止されることも多いです。

ですから、行政から支給される手当をあてにしていると、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。

シングルマザーの5個のメリット

これまでシングルマザーの苦労について考えてきましたが、では離婚しなかった方が良かったのか、もしくは子供を産まなかった方が良かったのかというと、そのように思っている母親は少ないことがわかります。