スーツといえば、フォーマルな装いの代表で、ビジネスシーンや冠婚葬祭などの公式の場には欠かせないスタイルです。
”バリッとスーツを着こなす””ビシッとスーツで決める”など言うように、男性でも女性でも、スーツを着る時には、身が引き締まるような思いがしますよね。
そんなスーツの歴史は長く、イギリスで6世紀頃に発祥し、日本にも明治維新以降に異文化とともに入ってきて、明治5年からは礼服として洋服が用いられるようになりました。
そんな長い歴史を持つスーツは、時代の移り変わりとともに、新しいスタイルや着こなしが生み出され、時代の流れや人々の生活習慣の変改に伴い、シルエットを変化させながら人々に愛され続けています。
そして、スーツそのもののスタイルやシルエット、素材や柄だけではなく、ネクタイやチーフ、カバンや靴など合わせる小物も、時代とともに様々な流行が生まれて、変化し続けています。
今回は、特にスーツに合わせる靴について考えてみましょう。
一般的にはスーツには革靴が定番です。
しかし最近では、スーツでスニーカーを履くのがカッコイイとされているようなのです!
スーツにスニーカー?!そんなコーディネート聞いたことないけど大丈夫なの?と思った方もいるかもしれません。
賛否両論だと思いますが、スーツでスニーカーを履くことについて、アリ派ナシ派の意見とおすすめコーディネートを紹介していきたいと思います。
スーツにスニーカーってあり?なし?
あなたは今まで、スーツにはどんな靴を合わせていましたか?「革靴」と答える方が90%以上でしょう。
それほど日本ではスーツには革靴という組み合わせが定番化しています。
では、あえて質問してみますが、「あなたはスーツにスニーカーを組み合わせるのは、ありだと思われますか?それともなしでしょうか?」
スーツにスニーカーってなに?
文字通り、カチッとしたスーツを着て、運動靴とも呼ばれる、主にスポーツ用として開発された靴であるスニーカーを履くことです。
スニーカーにも様々な種類があり、レザー素材、ビニール素材、キャンパス素材、紐付き、スリッポン型、足首まであるハイカットやローカット、カラフルなもの、パターンが施されているもの、黒や白などシンプルなもの、挙げればきりがないほどのバリエーションがあります。
しかしどんなにシックで、エレガントに見えるものでも、スニーカーである以上「カジュアル」というジャンルに分類されます。
逆にスーツは「フォーマル」というジャンルになりますので、この全く違うジャンルのアイテムを組み合わせる着こなしには、想像通り、賛否両論あります。
日本ではとかく、ビジネスシーンではフォーマルであることが求められるので、足元がスニーカーというのは、社会人として考えられない、運動靴で出社するなんて想像したこともないと思われる方が多いでしょう。
しかし、スニーカーの機能性や、快適性は羨ましく感じるのではないでしょうか?
さらに、ファッションという観点からも、スーツの足元をスニーカーにすることには、「コーデォネートの幅が広がる」「新しいジャンルのおしゃれ」というポジティブな意見と、「カッコ良いと思えない」「ダサいと思う」というネガティブな意見で割れています。
海外で流行っているファッション
スーツ発祥の地であるイギリスや、もともと洋服であった欧米諸国の人は、日本よりもはるかに長い間スーツを愛し、スーツとともに人生を彩って着ました。
そんなスーツの先輩達でである欧米人が、最近では、スーツにスニーカーを合わせるというコーディネートを楽しんでいるというのです。
人気海外ドラマでもこの異色なスタイルが頻繁に登場したり、有名ミュージシャンやモデル、俳優達がスタイリッシュに、スーツ×スニーカーを着こなして、個性を強調したり、新たなスタイルのファッションを生み出しています。
賛否両論!スーツにスニーカーってありかなしか
海外ではやっているからいって、日本でも無条件に受け入れられるというわけではないことは、皆さんもよくご存知だと思います。
そもそも外国人と日本人ではスタイルが違うので、顔が小さくて足の長い欧米人が来こなしていファッションが、私たちに似合うとは言えません。
さらに、社会の常識も違います。
特に日本の職場では、個性を出すことよりも、周りに合わせる強調性や、相手に嫌な思いをさせないような装いをすることが重要視されるでしょう。
しかし、おしゃれを楽しむことも大事ですし、「クールビズ」「カジュアルビジネス」などの言葉とともに、服装にも合理性や、健康促進に繋がる要素を取り入れることが、社会的に認知されるようになりました。
ノーネクタイや半袖シャツなども、以前なら考えられないことでしたが、数年前から、ビジネスの場でも認めるようになってきました。
そんな時代になったからこそ、「スーツにスニーカーはありかなしか」で意見が分かれるのです。
ではこれから、それぞれの主張を見ていきましょう。
あり派
少数ではありますが、「スーツ×スニーカーはあり」と、ビジネスシーンのドレスコードが緩くなったことをきっかけに、コーディネートの幅をグッと広げて楽しんでいる人たちがいます。
職場にカジュアルな服装でいけるかどうかは、職種が大きく関係すると思いますが、「カジュアルビジネス」を率先して行なっているところや、職員の健康促進のためにと、運動靴での出社を認めている会社も増えています。
フジテレビのある番組が実地したアンケートによると、4県で、公務員にスーツにスニーカースタイルを推奨していることが報告されていました。