ただ、やり方がいい加減という悪い意味にも用いられることがあります。
行き当たりばったりさんに対しての『適当』という評価は、後者にあたるでしょう。
その場で思いついたことを言ったりやったりするので、その時の自分のテンションで言うことややることが変わったりします。
これも、周りから「適当な人だな」と思われがちな理由です。
昨日のミーティングでは「Aのデザイン案がいいね」言っていたのに、今日のミーティングでは「B案のデザインの方がこのプロジェクトに合っているよね」と言い出すこともあるでしょう。
ひどいときには自分が昨日A案が良いと言っていたことを忘れていて、チームはA案で動き出して準備も始めてしまっているのに「あれ、そうだっけ」なんてこともあります。
周囲の人からしたら、自分のビジョンやしっかりした意見ではなく思いつきで軽く考えているだけなのか、と思ってしまいます。
今後も同じようなことがあったときに、「どうせ言うことが変わるんじゃないのかな」と信用されないかもしれません。
考えが浅く信念のない人だと思われて、敬遠されてしまうようになることもあります。
今が良ければそれでいい
たとえ問題があっても軽微なものだったり全体に大きな影響を及ぼす程度のものではないとき、現状に満足して改善したり更に良いものへ高めたりするという意識がないパターンです。
よく検証もせず他人の改善提案を潰すような言動を発したりするのは「現状に問題がないのになんで?」という思考回路に基づくこともあるでしょう。
組織のガンになっていませんか……?
先のことを考えない
今が良ければそれでいい、に通ずるところが多々あります。
今良くても長い目で見たときに都合が悪いといことはよくあることですよね。
現実逃避、責任感の欠如などに起因するものです。
たとえばクルマのメンテナンスでいうと、多少のお金を掛けてでも事前にきちんとメンテナンスをしていれば、短期間で壊れて高額修理ということにはなりませんよね。
「安物買いの銭失い」という言葉も、長い目で見れば高価でも質の高いものを買っておけば、何度も買い直すこともなく長持ちして結局安上がりになるという先人たちからの訓示でしょう。
先のことを考えるあまり、目先のことに集中できずに失敗してしまうということもあるでしょう。
刻々と変化する状況では即断即決が求められます。
優柔不断な人は考えすぎて、結果なかなか決められないという典型です。
行き当たりばったりさんの場合は、そもそもが「なんとかなる」「どうにかなる」と思っているので、先のことを心配したり、下調べして準備をしておいたりという発想がありません。
必要性を感じないので、先のことを考えていないわけです。
先のことを考えずにいきなり行動を開始してしまうので、ときには良い結果を生み出すこともありますが、失敗してしまうとリカバリーできないような悪い結果を生み出してしまうこともあるのです。
なんの準備もせず飛び込むところがすごいとも言えるのですが、きちんとメンテナンスや予定、準備に時間を費やす人から見ると、「この人人生を甘く見ているんじゃないのかな」「なんでもなんとかなるって思ってるけどそんなわけないし、その分迷惑をこうむっている人がいるって気がつかないのかな?」と陰で思われている可能性大です。
立ち直りが早い
あまり深く考えていないからこそ、立ち直りは早いです。
それ自体は悪いことではありません。
ただ、悪く言うとなにも反省していない、深く考えていないということになります。
そもそも落ち込んでいないというのは、周りからしてみたら「いや、なんでそんなに他人事なの?!」「なんでもっと反省しないの?」と思ってしまうこともあるでしょう。
理性的に考えて自分の感情をコントロールし、今の状況を一時的なものとして「まぁ今回はダメだったな」「長い人生、こんなこともあるだろう」「そうはいっても自分ならきっとなんとかできるだろう」と前向きに考えることができ、立ち直ること自体はとても素晴らしい能力です。
しかしながら、自分の失敗のせいで周囲の人に迷惑をかけているのに「まぁこんなこともあるよねー」という態度ではいけません。
「なんだこいつ」と思われかねないですよね。
単純に深く考えていないから落ち込むこともなく、人生を甘く見ているので大きな問題を引き起こしたとしても、問題だという自覚がありません。
自分がきちんと準備をしなかったせいだ、という反省もしないので、ある意味ではストレスのたまりにくい羨ましい生き方でもあります。
神経質な人なら事前に最悪のケースまで想定していくつかのパターンとそれに対する対応策を考えておきます。
いろんな想像をして心配をしているので、ストレスも感じやすいです。
行き当たりばったりさんから見たら、「なんでそんなに難しく考えるんだろう?」という感じかもしれませんね。
学習能力がない
行き当たりばったりさんは自分で事前に調べるということがそもそも苦手だったり嫌いだったりします。