単純に計算という意味で考えると、計算高いということは褒め言葉ですが、それが個人の性格になるとあまり良い印象として使われることはありません。
計算高い人は、常に自分の利益を考えて行動しています。
住む場所や働く職場、交友関係に至るまで、損得勘定で決めていることが多いです。
例えば普段関係を保っている友人たちは、いざという時には自分を助けてくれる人だったり、頼りになる人だったりと、自分にとって何かしらのメリットがある人を友人に選んで関係を築いていることが多いです。
自分を取り巻くすべてのことについて常に利害や損得で考える癖がついていますので、ある意味で賢く尊敬すべき一面もありますが、利害関係なしで心からの友人を作ったり、交友関係を築いたりするのは難しいでしょう。
そんな計算高いこととあざといことは意味がよく似ていますので、「あの人はあざとい」と言うところを、「あの人は計算高い」と言い換えることが出来ます。
6、器用
「器用」にはいくつかの意味があります。
「体を思うように動かして、芸事や工作などを上手くこなすこと」や「要領よく、いろいろな物事を処理するさま」「抜け目なく立ち回ること」「不平不満なく受け入れること」「優れた才能のあること」などです。
器用はあざといとは違って、純粋に良い意味として使われることが多い言葉です。
そのため、例えば「あの人はあざといね」と言うと悪口になってしまうところを、「あの人は器用だね」と表現することで、褒め言葉にすることも出来ます。
何かを作るのが上手な人を「手先が器用」と言いますし、人間関係で上手く立ち回れる人を「人付き合いが器用」と言うこともあります。
器用はあらゆることに対して使うことの出来る言葉です。
またポジティブな意味として使われることが多いため、「器用だね」と言われた側も嬉しく感じることが多いでしょう。
器用という言葉は男女どちらにも頻繁に用いられています。
7、ぶりっ子
「ぶりっ子」とは、「いい子ぶること」という意味があります。
主に若い女性に使われる言葉ですが、現在では本来の意味に加えて「可愛い子ぶること」という意味でも使われることが多いです。
男性の前で可愛いふりをして気をひこうとしたり、か弱いふりをして男性に甘えたりする女性を指して「あの子はぶりっこしている」と表現します。
ぶりっ子は男女共に嫌われる可能性が高いですが、とくに同性の女性からは嫌われる傾向にあります。
天然であれ意識してであれ、ぶりっ子の仕草や言動は、他の女性を大いにいらつかせる原因となりやすいです。
ぶりっ子はあざといことと意味がよく似ていますが、若い女性であればぶりっ子、妙齢の女性であればあざといと表現するのが一般的です。
ぶりっ子についてはこちらの記事で詳しく解説しました。
8、どぎつい
「どぎつい」は、「いろどりや人の言動などが強烈過ぎて、不快感を与えるさま」という意味です。
よく「色がどぎつい」や「あの人はどぎつい性格をしている」などと使われることがあります。
個性が強烈な人は時々いますが、それも度が過ぎてしまえば他人に不快感を与えてしまうことがあります。
「どぎつい」と言われる人は、周りからそれだけ個性のきつい人、という悪い見方をされていることがあります。
例えばあまりに自分勝手な人や一方的に物事を進めてしまう人、他人の意見などお構いなしに自由奔放に行動する人など、「この人にはとても付いていけない」と思わせてしまうような人が、どぎつい人なのです。
「あざとい」とは少し意味が異なりますが、あざとい人もある意味では個性が強烈ですので、あまりにも男性に対する媚びの売り方が酷い人に対しては、あざといという表現ではなく、どぎついという言い方をすることがあります。
9、悪女
「悪女」とは、漢字のままに読むなら「悪い女」です。
「性質・気立ての悪い女性」や「器量の悪い女・醜い女」などの意味があります。
本来はこれらの意味ですが、現在では他人を振り回すような言動をする女性や、他人を不幸にするような女性のことを指す時に「あの人は悪女だ」などと使うこともあります。
とくに男性を振り回したり、陥れたりする女性に対して使われることが多いため、本来の「醜い女性」ではなく、むしろ男を振り回すような美しい容姿の女性に対して使われる言葉になっています。
「悪女」は、「あざとい女性」を別の呼び方で表現したものでもありますので、意味としては似ていますが、「あざとい」の方がまだ小悪魔的な可愛さがあります。
一方の「悪女」は、骨の髄まで絞り取るような容赦のないイメージがあります。