CoCoSiA(ココシア)(旧:生活百科)

「恐れ多いです」とはどういう意味?ビジネスで使う場合や注意点などを解説


「恐れ多いです・・・」という言葉は、プライベートよりもビジネスの場面で使われる機会の多い言葉になります。

しかし「恐れ多い」という言葉を使っている多くの人がその意味を深く理解せずに使用してしまっているかもしれません。

そこでこの記事では「恐れ多い」とはどういう意味を持っているのか、ビジネスでも使える敬語表現や注意点、使い方、例文などを解説していきます。

この機会に「恐れ多い」という言葉を理解し、正しく使えるようにしましょう。

この記事の目次

「恐れ多い」とはどういう意味?

恐れ多いとは「①申し訳なくて頭が上がらない気持ち。恐縮だ。」「②大変ありがたい気持ち。(自分には)もったないと感じる気持ち。」という意味があります。

「恐れ多い」という言葉を使っている多くの人は、前者の意味で使用している人が多いでしょう。

しかし、「恐れ多い」という言葉は、後者のような感謝の気持ちなどを示す際にも使うことが出来るのです。

意味は分かったけれども、このような淡々とした意味だけでは、「恐れ多い」という言葉がどんな深い意味を持っているのか理解することが出来ないはずです。

そのような方のために、これからもっと詳しく「恐れ多い」という言葉についてご紹介いたします。

身分の高い人に対して失礼にあたる

身分の高い人に対して失礼な恐れ多いという言葉を使う男性

自分よりも身分の高い人(上司、取引先、契約先など)から何かをしてもらったり、なにかをもらったりしたときにこの言葉を使います。

その”してもらったこと”が自分の身分に相応しくないと感じたり、または相手にそのようなことをさせてしまうことに対して失礼なのではないか・・・と感じている心の内を表現することが出来るのです。

あなたは、自分よりも身分の高い人(実際にあなたよりも身分が高くなくても、心の中ではどこか尊敬しているような人)から高価なプレゼントをいただいたり、また新しい契約案件をもってきてもらったりしたら「自分なんかがこのような身分の高い人から、こんな案件をもらって失礼じゃないのか」と思うのではないでしょうか。

日本人は”謙遜””謙虚”で有名な人種であり、そうするのが日本人として当たり前ともいわれています。

それに幼い頃からそのようにしつけられたために、何に対しても「失礼じゃないかな」「自分でいいのかな」なんて感じるような謙虚な心構えをしている人が多いのですね。

まさにそんな日本人の性格を言葉にしてくれたのが「恐れ多い」という言葉なのでしょう。

身分の高い人から受けた厚意が身に過ぎてもったいない

身分の高い人になにかをしてもらったとき、「失礼じゃないかな」という気持ちのほかに、「相手の気持ちが(自分は身分が低いので)私には大きすぎる」「大きすぎて、人としてまだ未熟な自分が受け取るには早すぎるのではないか」と感じるかもしれません。

相手にしていただいたご厚意がもったいないと感じるのです。

心の中では、そのようにしていただけたことに感謝もしているけれども、その感謝以上に「自分なんかではもったいない!」と感じてしまう心境をあらわすときにも「恐れ多い」という言葉が使われるのです。

「恐れ多い」を分かりやすく言うと?

では、「恐れ多い」をもっと分かりやすくいうとどのような意味になるのかを見ていきましょう。

私にはもったいないくらいありがたい

私にはもったいないくらいありがたいと思っている
「恐れ多い」を簡単にいうと「私にはもったいないくらいありがたい」という意味になります。

さきほどお伝えした「恐れ多い」という言葉の前者の意味でも、後者の意味でも”自分には匹敵しない””自分のレベルよりも上のものをもらっている感覚”であるということは、変わらないというのは理解できるのではないでしょうか。

あなたも誰かになにかをしてもらったとき、「私にはこれもったいないなぁ」「もっとピッタリの人がいるはずなのになぁ」なんて感じたことがあるのではないでしょうか?

例えばの話でお伝えしていきましょう。

仮にあなたが、顔も仕事の能力も性格もファッションセンスも普通レベルの人だとします。

そんなあなたの前にオシャレで誰もが惚れてしまいそうな、いかにもモテモテの異性が現れたとします。

あなたも周りのみんなと同じ様に、その異性に心を惹かれていました。

しかし「自分は見ているだけでちょうどいいんだ」なんて自分に言い聞かせているなか、その異性から「お付き合いしてほしい」といわれます。

相手はあなたが相手のことを好きなことも知っているので、ふたりは両思いです。

そこでお付き合いすることができるようになったとしても、やはり心のどこかで「この人にはもっといい人がいるんじゃないか」「自分にはもったいなさすぎる」「でもお付き合いすることが出来て嬉しい」と感じるはずです。

まさに「恐れ多い」というのは、そのような気持ちを表しているんですね。

これは一つの例なので、もしもこのような状況で告白をされ、そしてお付き合いすることになったとしても、その異性に「恐れ多いです」なんていうのは、ちょっと不可思議に思われるので気をつけましょう。

「恐れ多い」をビジネスで使う場合は?

では、この言葉を実際に使うとなるとどのように使っていけばいいのでしょうか?

特にビジネスシーンという公の場では、気になってしまいますよね。

「恐れ多い」という言葉をビジネスで使う場合には、どうしたらいいのかを確認していきましょう。

「ありがたい」でも十分使える

「恐れ多い」という言葉は、相手がしてくれたことに対して自分にはもったいないと感じながらも、してくれたことに「ありがとう」の気持ちを持っている、と伝えましたね。

しかし、そのまま「ありがとう」というのでは、自分が少しでも謙遜している気持ちを持っていることを相手に伝えることが出来ません。

そんな時には「ありがたいです」と伝えることで、謙遜している気持ちを交えながら感謝の気持ちを伝えることができるでしょう。

恐れ多いには身分の高い人に対して申し訳ないという意味も含まれる

「恐れ多い」という言葉の意味には、身分の高い人に対して、その人からしてもらったことで「相手に申し訳ない」「いわせてしまったな」「そうさせてしまったな」という気持ちまでも含まれています。

その気持ちをあえて相手に伝えたいのであれば「恐れ多い」という言葉を使っていいかもしれません。

しかし、そのような相手の気持ちを知って相手は心から嬉しく感じるでしょうか。

誰かに何かをしてあげたのであれば、心から喜んでほしいですよね。

相手の立場になって、どちらが最良なのかをよく考えてから使うようにしたい言葉でもあります。

この場合の「恐れ多い」の例文とは?

あなたは「ありがたい」という意味で使われる恐れ多いという言葉を使ったことがあるでしょうか。

いまだない人のために、ここでは”ありがたい”という意味の恐れ多いの例文を見ていきましょう。

例文1.「こんなことまでしてくださってありがたいですし、それと本当に恐れ多いです。」

きっとこの言葉を発した人は、相手から何かをしてもらたのでしょう。

それもありがたい気持ちもしっかり伝えていますね。

ということは、してもらったことに対して”失礼になってしまったのではないか”という意味だけではなく、感謝の気持ちも持っているということになります。

例文2.「まだ新人の私にこのような大きなプロジェクトを任せてくださり、恐れ多いです。」

この場合はどうでしょうか?

大きなプロジェクトをやっていけるだけの実力があるかどうかまだ分からない新人の私に、その仕事を与えてくれました。

それって少し負担になるけれども、それだけ期待してくれていてありがたいという気持ちが含まれています。

しかし、自分が失敗をしたら責任はすべてその人にいってしまうのではないか、それは申し訳ないと思っている様子をうかがうことができます。

身分が高い人に対して断る時に使う

「恐れ多い」という言葉は、自分よりも身分の高い人に断るときに使うことが出来ます。

では、その例文をみていきましょう。

この場合の「恐れ多い」の例文とは?

あなたは、自分より身分の高い人から何かを求められたり、またその人からお誘いを受けたらどのように感じるでしょうか?

人によっては喜んでその会合に参加、仕事を受け取るなどをすることでしょう。

しかし、あいにく都合が悪く仕事を引き受けることが出来なかったり、お誘いの会合にいくこどができないことも。

そんなときには、「恐れ多い」を使って断ることが出来るんです。

例文1.「あなたのお供をするのは恐れ多く遠慮させてもらうわね。」

これは、誰かのお供をすることになっていたものの、そのお供することが重荷になっていたり、またはありがたいと思っていながらもどこか”申し訳ないな”という気持ちが大きいことを相手に伝えています。

その気持ちがあるために、本領を発揮できない、また相手の足を引っ張ってしまうのではないかという心配までもしている様子を想像できますよね。

なかには、このような言葉を言われて「恐れ多いからって断るなんてひどいわ」なんて感じる人もいます。

例文2.「恐れ多いため、今回のプロジェクトは不参加にいたします。」

相手から何かのプロジェクトを持ちかけられたものの、その内容が自分の身の丈にあっていないと感じたためにこのようなことをいっています。

あなたもそのように感じたことがあるのではないでしょうか?

また、「恐れ多い」という言葉だけでは断ることは出来ないので、その言葉とともに何に参加しないのか、何を断るのか具体的に相手に伝えるようにしましょう。

人によっては、非常に曖昧な意味合いとして感じられるために、そのような会話の工夫が必要になります。

使う場合に注意する事は?

”恐れ多い”という言葉は、使うときに注意しなければならない言葉でもあるのです。

言葉一つでそれまでの信頼関係を失うようなことにならないように、ぜひとも「恐れ多い」の使い方には気をつけていきましょう。

しかし、どのようなことに気をつければいいのか分からないですよね。

そのような方のために、ここでは「恐れ多い」という言葉を使う際にどこに気をつければいいのかをお伝えしています。

目上の人や身分が高い人以外に使うと間違った取られ方をする可能性がある

「恐れ多い」という言葉は、目上の人や自分よりも身分の高い人に使用するとのことでしたね。

しかし、「恐れ多い」という言葉をよく使っていると、知らぬ間に自分と同じ立場だったり、同じレベル、そして自分よりも身分の低い人に使ってしまうこともあるかもしれません。

そうなると、本来の「ありがたい気持ちと申し訳ない気持ち」を伝えることで意味を間違って、相手にとられてしまうことがあるんです。

相手によっては茶化しているように聞こえることもある

「この人は嬉しくもないし、本当はめんどうな気持ちをその言葉でごまかしているのかもしれない」「本当の気持ちを茶化しているのかもしれない」なんて思われてしまうかもしれません。

相手は、あなたと同等もしくはあなたよりも下の身分であることを一番に自覚しているはず。

それなのに、目上の人に使うような言葉を使われたら、いい気持ちにはならないですよね。

皮肉に聞こえてしまう可能性もあります。

そのような気持ちにさせてしまうので、「恐れ多い」という言葉を使う相手には気をつけるようにしましょう。

恐れ多いの類語

恐れ多いの類語には「もったいないお言葉」「身にあまる」「痛み入ります」「ありがたい」「かたじけない」などがあります。

厳密に言えば、これらの言葉と恐れ多いという言葉の意味はまったくもって別物です。

似ているニュアンスもありますが、まったく別のニュアンスの意味を持っていることもあります。

そのため、恐れ多いとの違いを確認していきましょう。

もったいないお言葉

誰かから褒められたとき、謙遜する言葉として「もったいないお言葉です」と使います。

この場合、かなり自分をへりくだって相手にみせるために使う言葉になります。

そのため、「恐れ多い」という言葉と同じ意味を持っていますね。

どのような意味が同じなのかといいますと、「自分がこんな言葉をもらえるなんてもったいない」「こんな言葉をもらうことができて相手にとって失礼なのではないか」というところです。

身にあまる

「身に余る」という言葉も「恐れ多い」と同じく、相手からしてもらったことにたいして自分の身分だけではもったいない、自分のレベルよりも上のもので自分なんかは匹敵していない・・・という意味合いでは、同じ意味になります。

しかし、「身に余る」には、そのような自分をへりくだってみせる言葉の意味以外にも意味を持っています。

それは、誰かからもらった仕事や言葉などが自分のなかでは”重荷”になってしまっていることを表現するときに使われるということです。

あなたは、誰かに「君はもっとできるのに」とか「君ってすごいね」なんていわれて、嬉しいという気持ちよりは「もっと頑張らなきゃいけないのか」とか「自分ってもっとできない人なのに出来る人に見られていて苦しい」なんて感じたことはないでしょうか。

ほとんどの場合、そのような状況では自分への評価が低すぎるだけですが、それでも周りからされたことに対して嬉しさよりもプレッシャーが大きくなってしまいます。

そのような「自分には重荷すぎる」「重すぎる」というときに、「身に余る」という言葉を使います。

「恐れ多い」には、そのような重荷に感じる意味合いはありません。

痛み入ります

次にご紹介するのは「痛み入ります」というもの。

一昔前ではあまり使われることのなかった言葉ですが、現代ではビジネスシーンにおいて、またプライベート面でも多く使われるようになってきました。

この「痛み入ります」という言葉は、自分よりも目上の人に対してお礼を伝えるとき、厚意を受けたときに相手に自分の感謝の気持ちを伝える際に使われる言葉です。

特に、ビジネス面では、誰かにフォローしてもらうことでピンチを切り抜けることが出来るものですよね。

そんなとき、「ああ、あの人のフォローがあったから今の自分がいるんだな」と、心から「ありがとう」の気持ちでいっぱいになるのではないでしょうか。

「痛み入ります」という言葉は、そんな相手の態度に対してありがとうと感じられるときに使う言葉なのです。

とはいえ、この言葉はたまに”皮肉”として相手に使うこともあります。

それは「ご忠告痛み入るよ」という言葉。

この場合は、ビジンスシーンではなく主にプライベート面で使われているので、あまり使うことはないでしょう。

話を戻しますが「痛み入ります」という言葉は、相手に対して感謝の気持ちを伝える言葉でしたね。

恐れ多いにも、相手がしてくれたことは自分にはもったいないと思いつつも、どこか感謝の気持ちをもっているときに使うことが出来るものでした。

しかし、「痛み入ります」は感謝の気持ちが強いため、「もったいない」と思うことはありません。

その点で使い分けに注意するようにしましょう。

恐れ多いの英語表現

恐れ多いには、「申し訳ない」と「ありがたい」という意味があります。

そのため英語にすると、申し訳ない気持ちの時には「afraid」「sorry」を使うことができ、ありがたい気持ちの時には「Thank you」「I am grateful」を使うことができるでしょう。

まとめ

今回は「恐れ多い」という言葉についてお伝えしてきました。

いかがでしたか?

「恐れ多い」という言葉は、自分よりも身分の高い人に対して使う言葉であり、その人にしてもらったことなどにたいして申し訳ない思いながらも感謝の気持ちがあるとき、どこか心の重荷に感じてしまうときなどに使われるという言葉でした。

必ず自分よりも目上の人に使うように気をつけ、相手との間に誤解がうまれないようにしましょう。

そうすれば、相手もあなたも円滑なコミュニケーションがとれるはずです。

ページトップ