「自分をいじめた奴らに仕返ししてやりたい」
「酷い振り方をした元恋人に復讐してやりたい」
など、人は自分が誰かによって傷つけられたと感じた時に、自分を傷つけた相手に復讐したいという気持ちが生まれます。
その復讐心は誰にでも生まれるものですので、復讐心を持ってしまうことが悪いということではありません。
しかし、復讐心に心を支配されてしまうと、ろくな結果になりませんので、出来るだけ復讐したいという気持ちを抑えることが大切です。
では、どうすれば自分の中の復讐心を抑えることが出来るのでしょうか?
復讐心に有効な抑制方法をご紹介します。
復讐したい気持ちを抑えることは大切
あなたは誰かに、「復讐してやりたい」と思ったことはありますか?
もしくは、今まさに復讐心に心を揺り動かされているのかもしれません。
「復讐したい」という気持ちは、相手がいて初めて生まれるものです。
自分が心から信じていた相手に裏切られたと感じた時や、恩をあだで返された時、または痴情のもつれや人間関係、仕事の評価などで、誰かに自分が虐げられたと感じた時に、それに対して何かしらの仕返しをしてやりたいと思う気持ちが復讐心です。
誰でも人に裏切られればその相手を憎いと思ってしまいますし、誰かに何かをされたのなら、相手のこともそれ以上に酷い目に遭わせてやりたいと思うのは、何もおかしなことではありません。
人間ですから、復讐したいという気持ちは誰でも当たり前に持っています。
しかし、その復讐心のままに行動してしまったら、結果はどうなるでしょうか?
もしも復讐に失敗すれば、今よりもさらに惨めで屈辱的な思いをする羽目になるかもしれません。
また、もしも復讐に成功したとしても、その後には何が続くのでしょうか?
恐らく復讐の連鎖が続くでしょう。
復讐したいという気持ちには、「どちらが先に仕掛けたか」など、関係ありません。
ただ自分が嫌な思いをしたから、相手にもそれを味わわせようとして復讐に走るのです。
つまりは、互いに終わりのない復讐の繰り返しでしょう。
そんなことになっては、せっかくの自分の人生がロクなものにはなりませんので、復讐心は出来る限り抑えた方が賢明でしょう。
復讐したい気持ちを抑えるためのとっておきの7個の方法
復讐したいという気持ちは、そう簡単に抑えることは出来ません。
何故なら、人の中にある負の感情は、善い感情よりも強く残ってしまうからです。
人の善行は目立つことはなくても、人の悪行はよく目立ちます。
また、人のいい話というのはなかなか広まり難いものですが、人の悪い話はあっという間に周囲に広まります。
このように、人の善い部分よりも、悪い部分の方が目立ちやすいですし、自分の中の感情としても残りやすいのです。
だからこそ、負の感情の塊でもある復讐心も、そう簡単に消すことは出来ません。
けれども、いつまでも復讐心に囚われていては、自分の人生がもったいない時間を過ごしてしまうことになります。
だからこそ、自分の中に生まれた復讐心は、出来るだけ早く抑えて消してしまった方が良いのです。
では、どうすれば復讐心を抑えることが出来るのでしょうか?
以下に具体的な方法をご紹介していきます。
現在、誰かに復讐したくてたまらないという人は、あなたの今後の人生のためにもぜひ参考にしてみて下さい。
自分が幸せになる
復讐の一番の方法は、自分が幸せになることだと言われています。
例えばあなたが、親友だと思っていた相手に恋人を奪われてしまい、深く傷ついているとします。
自分の親友に対してはもちろん、自分を捨てて親友を選んだ恋人に対しても、憎いという気持ちが湧き上がってくることでしょう。
しかし、それにいつまでも心を囚われていると、元親友と元恋人の動向がいつまでも気になってしまって、2人の周りで一喜一憂する日々を送ってしまうことでしょう。
その状態を元恋人は申し訳ないと思うかもしれません。
けれども、結局はそんなあなたを捨てたまま、新しい恋人と幸せな日々をあなたに見せつけるのでしょう。
そしてまた、あなたの元親友は、あなたが不幸な顔をして傷つけば傷つくほど、「自分は幸せになれるのだ」という自尊心や優越感が強くなるでしょう。
つまり、あなたがいつまでも2人に対して根に持つほど、2人はそんなあなたの姿を酒の肴にしながら、幸せな気持ちに浸ることになるのです。
そんなのはどう考えても嫌でしょう。
ならばどうすれば良いのか、答えはとてもシンプルです。
あなたは1日でも早く2人のことなど忘れて、新しいパートナーを作り、その人と幸せな日々を送るのです。
もちろんそれは直ぐに出来ることではありません。
けれども、早く2人から離れて、新しい出会いに目を向ける努力をしていれば、きっといずれはこれまでの人生以上に幸せになれるチャンスを掴めることでしょう。
そうなれば、あなたを酷い目に遭わせた2人は、あなたが不幸な顔どころか幸せいっぱいな顔をしているのを見て、きっと「面白くない」と悔しがることでしょう。
その時点で、あなたの復讐はすでに完了しているのです。
だってあなたは2人のことなど忘れて、新しく自分の幸せを掴んでいるのですから。
小さなことでも幸せを感じられるようになろう
復讐心を少しでも早く失くすために、毎日ちょっとしたことでも自分が「幸せだ」と感じられるように意識しましょう。
例えば毎日を健康に過ごせていること、生活に不自由していないこと、好きな仕事が出来ていること、人間関係に恵まれていることなど、どんなことでも構いません。
自分が今、幸せなのだと日々感じられるように過ごしていれば、次第に自分の中の復讐心も薄れていくでしょう。
もし、いきなり幸せを実感するのが難しければ、最初の内は比較対象を作ると良いでしょう。
「ご飯をまともに食べられない国の人よりは幸せだ」「戦争をしている国よりも自分は幸せだ」などと、自分と比較するものを見つけて、その差で幸せを実感するようにします。
これはあまり褒められた方法ではないでしょう。
人によっては「そんなやり方は良くない」と思えるかもしれません。
しかし、現実に人は自分と他者とを比較することで、優越感や幸福感を感じられる生き物です。
最初はその人間特有の思考を利用して、幸せを実感していくという方法も試すことが出来るでしょう。
もちろん最終的には、わざわざ比較対象を作らなくても、自分が幸せを感じられるようになれれば理想的です。
復讐心を他に置き換える
復讐心に心を囚われている時には、その復讐心を他のものに置き換えることで、復讐したいという気持ちを抑えることが出来ます。
最も簡単なやり方としては、自分の好きなことと置き換えることです。
例えば「○○に復讐したい」という気持ちを、「(自分の好きなこと)をしたい」と考えるようにします。
そして復讐心が頭に浮かぶたびに、行動としては自分の好きなことをするようにします。
自分の好きなことであれば誰でも夢中になれますし、楽しい時間を過ごせますので、復讐心の代わりに好きなことを楽しめば、それが終わる頃には多少気持ちがスッキリとしているでしょう。
これを復讐心が薄れるまで、ひたすら繰り返すというやり方も1つの方法です。
趣味や好きなことがたくさんある人ほど、その分復讐心と置き換えることが出来ますので、「復讐心を抑えるため」という口実の元、思い切り自分の好きなことを楽しめるでしょう。
ゆっくりとリラックスする
喜怒哀楽の感情の内、哀楽の時には体に力が入ってしまいがちです。
憎しみの感情も同じように、体に余計な力が入り、頭の中の考えも「復讐したい」という言葉でいっぱいになってしまいやすいです。
そのため、復讐心が頭に浮かんだ時には、ゆっくりとリラックスする時間を作りましょう。
エステやマッサージを予約したり、銭湯に行ってお風呂や岩盤浴をしたりと、心身がリラックス出来るような状況に自分を持っていきます。
体がリラックスできると、気持ちも次第に緩んできます。
もしかしたら、ゆっくりとリラックスすることで、自然と涙があふれてくるかもしれません。
そんな時には、我慢せずに出したいだけ涙を出してしまいましょう。
気が済むまで涙を流せば、それだけで少しは気持ちがスッキリできます。
復讐心が沸き上がる度に心身をリラックスさせるのは難しいかもしれませんが、時間を見つけて心身の力を抜くように意識しましょう。
友人に相談する
1人でいると、どうしてもモヤモヤと悩んでしまったり、復讐することばかり考えてしまったりする人は、友人に相談すると良いでしょう。
自分が信用出来る相手であれば、何も友達でなくても構いません。
職場の人や家族、恋人でも良いでしょう。
自分の辛い気持ちや苦しい思いを聞いてもらうだけでも、少しは気持ちが晴れるでしょう。
「復讐心の話しなんてしたくない」と思うかもしれませんが、1人でため込んでいても良い結果にはならないでしょう。
もし、どうしても誰にも話せないのであれば、1人カラオケなど防音の個室で、思い切り自分の思いの丈を叫んで発散させましょう。
口から言葉として思いが出ると、気持ちの整理が出来ますし、吐き出したことでスッキリ出来るかもしれません。
相手のことを考えない
もしも誰かに復讐したいと考えてしまったなら、その相手のことを考えれば考えるほどに、嫌な気持ちがどんどん自分の中に沸き上がってきてしまうでしょう。
そのため、嫌な相手や復讐したい相手がいる時ほど、その相手のことを考えないようにしましょう。
しかし、「象のことを考えるな」と言われたら、誰でも象のことを考えてしまうように、「復讐したい相手のことを考えないようにしよう」と思うほどに、その相手のことばかりを考えてしまいやすいです。
考えないようにすることは実際とても難しいことですので、無理に「○○のことは考えないようにしよう」と考えるのは止めましょう。
相手のことを意識しないように、と考えるくらいならば、自分の好きなことや趣味、仕事のことなどを頭に思い浮かべましょう。
自分の復讐心とは全く関係のないことばかりを考えていれば、次第に自然とそのことだけを考えられるようになるかもしれません。
あくまでも「考えないようにしよう」ではなく、「無関係のことを考える」ように意識しましょう。
復讐しようと思っている時間を惜しいと思う
自分ではどうすることも出来ないのに、ただ気持ちばかりが「悔しい。復讐したい。」と考えてしまうことは多いです。
しかし、実際の行動に移すことも出来ないのに、そう考えてばかりいるのは時間の無駄です。
ただでさえ嫌な相手によって自分の時間を台無しにされてしまったのに、その後もずっと相手のことを考えて、無駄な時間を使い続けることなど、誰もしたくはないでしょう。
そのため、誰かに復讐したいと考えてしまいそうな時には、「そんなことを考えている時間が惜しい」と気持ちを切り替える努力をしましょう。
復讐心で仕事に身が入らない時には、「こんなことをしていると仕事が遅れて残業になってしまう。あんな奴のために残業なんてまっぴらごめんだ。さっさと仕事に集中しよう。」と気持ちを切り替えて、モヤモヤとした気持ちを仕事にぶつけるようにしましょう。
復讐からは何も生まれないことを知る
もしも復讐したくてどうしようもない時には、復讐劇や誰かに復讐する内容の小説やドラマ、映画などを観てみましょう。
大抵はどの作品も、復讐はさらなる復讐を生むことや、復讐することで今以上に自分が不幸になってしまう結末で語られています。
作品によっては華麗に復讐を遂げるものもありますが、その先で復讐を遂げた人物が幸せな人生を送れているかというと、必ずしもそういうわけではないでしょう。
復讐劇や復讐の物語を観ていれば、復讐からは何も生まれないことを知ることができます。
時々奇抜な作品で、見事に復讐を果たした主人公がその後の人生を幸せに暮らすという作品もありますが、では実際に自分も同じようにそんなふうに行動出来るかと問われたらどうでしょうか?
フィクションの世界と同じように、自分も振舞うことは難しいでしょう。
実際に復讐をするかしないかを決めるのはあなた自身です。
けれども、世の中にあるたくさんの復讐劇の結末がロクなものではないように、現実の復讐の結末もロクでもないことは多く、また復讐から自分が得られるものもほとんど何もありはしないのです。
それを理解出来れば、行動を一歩踏みとどまらせることが出来るでしょう。
そしてきちんと復讐心を抑えることが出来たなら、そんな自分を存分に褒めてあげましょう。