この所用という言葉には用事全般の意味が含まれていますので、個人的な用事もあれば会社の都合としての用事も含まれるということになります。
なので、先ほどご紹介した私的な用事である病院などへの通院や、銀行や役所に通ったりすること、法事や子供の行事、家族の看病やショッピングなども全て含まれます。
そして、その反対に自分の会社都合の様々な用事なども所用という言葉でひとまとめにして考えることができます。
なので、自分が抱えてる用事などを全て所用という言葉で表現したりすることができます。
同じような意味で用いることが間違っていませんが、細かい意味で考えるとこのような若干の差異が存在している言葉ということを覚えておいてください。
位置づけとしては、所用という言葉の中に私用が存在しているという解釈が一番正しい会社くになります。
そして、所用という言葉は用事という言葉をかしこまって表現した言葉のひとつでもあります。
なので、目上の立場の人に対して自分の用事という言葉を表現したりする場合には所用という言葉を使って表現すると適切な言い回しになります。
ビジネスのシーンなどにおいては自分よりも目上の立場の人間と会話をしたりする機会は非常に多いので、必ず心得ておくようにしてください。
「私用のため」は欠席や有休の理由で使える?
私用という言葉と所用という言葉の違いについて簡単にご紹介していきました。
同じような意味を持っている言葉ですが、明確な違いが存在することを理解いただけたところで、ここからは私用という言葉についてさらに掘り下げて考えていきます。
社会人として生活をしている人の中には、自分自身の私用のために勤務時間を使って用事を済ませたいと考える人もいると思います。
なぜならば一般的な会社員は土日以外の平日は全て仕事として時間を消費してしまうので、平日しか開いていないような施設を利用することができないからです。
場合によってはそれが非常に重要な用事になったりする可能性もあるので、このようなことを考えたりする人はかなり多いと思います。
しかしながら、いくら平日しか行っていないからと言っても、自分の用事で会社の勤務時間を抜けたり、休んでもいいのかと言われると疑問に感じる人も多いはずです。
なぜならば、自己都合で会社を休んだりする場合、会社の人間から疎まれたりされる可能性があるからです。
だからこそ、自分自身の都合で抜けたりすることが可能かどうか、疑問に思っても口に出せない人は想像以上に多くの人が存在するはずです。
なかなか自分自身の周りの人に聞いたりすることができない人も多いと思いますので、ここからは私用が欠席や有休の理由に該当するのかご紹介していきます。
1.基本的に使うことは可能
私用を理由にして、会社を欠席したり、有休の理由で使ったりすることができるのかというと、結論としてそれは可能であると言えます。
なぜかと考える前に、まずは有給休暇という存在がどのようなものなのかということ正しく理解することが重要です。
そもそも、私たち労働者には有給休暇を自由に取得することができる権利が存在しています。
一般的に考えると会社の都合などを考えた上で支障がない場合に有給休暇を取得したりすることが多いですが、これは厳密には間違っています。
そもそも有給休暇は自由に取得することができ、なおかつ基本的に理由の如何を問わず好きな時に労働者が取得することができると決められています。
なので、難しいことを考える必要性はなく、有給休暇を取得するということ自体どのような理由だったとしても認められるものになるということなのです。
もちろん会社によって様々な細かい規則があったりする場合もありますが、厳密には上記の理由で通用するのが一般的です。
なので、私用があったり、むしろ私用がなかったとしても有給休暇を取得することは可能です。
ただ、欠席に関しては厳密な定めが会社によって異なる場合もありますし、対応方針なども会社によって異なります。
なので、あくまで有給休暇は可能であり、欠席できるかどうかは内容や会社の対応によるということを理解してください。
2.厳密には会社によって様々な対応が
自分自身の私用のために、有給休暇を取得することは基本的に可能であり、会社を休むことができるかどうかは会社によるとお伝えしました。
考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、そもそも有給休暇は労働者のためにあるものであり、会社のためにあるものではありません。
会社の都合で労働者に対して有給休暇を使わせるということは原則考えられないので、そもそも有給休暇は自分の都合のために取得するものであると言えます。
なので有給休暇を取得する際には私用は十分な理由になると言えるのです。
しかし、有給を取得する際にも現実的には細かい様々な対応に分かれる場合があります。
ちなみに、これは欠席の理由に関しても全く同様であると言えます。
では、具体的にどのような対応を求められることがあるのかということについていくつかパターン別にご紹介していきたいと思います。
私用だけで申請可能
まず初めにご紹介するひとつのパターンとして「私用だけで申請可能」なパターンが挙げられます。