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「私用のため」は欠席や有休の理由で...(続き5)

しかしながら、人によっては有給休暇を取得したりする際に嫌な顔されたりすることもありますし、拒否されたりした経験がある人も多いはずです。

なので、有給休暇を取得することはいけないことであると間違った解釈をしている人も多く存在しています。

なので、ここからは改めて有給休暇を取得することに関して、法律的な目線ではどのように位置づけられているのかということをご紹介していきたいと思います。

1.有給休暇の法律的な取り扱い

有給休暇に関しては法律的な取扱いでしっかりと定められています。

まず最低限必要な知識としては、有給休暇は一定の期間勤続した労働者に対して必ず付与される労働者の権利の一つでもあります。

まず、雇い入れた日にちから6ヶ月が経過していること、そして算定時間の8割以上を出勤していることなどが付与される必要条件になります。

つまり、この二つの条件をクリアしている人に関しては有給休暇は必ず付与されるということになり、日数としては最低でも10日間付与されます。

では、有給休暇が付与された状態で、有給休暇を申請した場合法律的な位置づけではどのような解釈で利用することができるのか詳しくご紹介します。

有給休暇をどのように利用するかは会社の干渉を許さず

有給休暇を取得したり、取得した有給休暇をどのようにして過ごすのかまたはどのようにして利用するのかということに関しては会社の干渉を許しません。

少し難しい意味合いですが、簡単に言えばどのような理由で有給休暇を取得するのかということは労働者の自由であると考えることができます。

例えば、極端な話としてはただ単純に旅行に行くために有給休暇が欲しいという理由や、スキルアップのために集中して勉強したいという理由どちらでも良いということです。

なので、この理由は有給休暇を受け付けることはできないということを会社側から伝えたりすることは原則としてNGということです。

つまり、労働者の理由によって有給休暇を取得することを拒んだりすることは法律的な目線で考えても認められることではないと結論づけることができます。

2.本来、有給休暇は心身の疲労をリフレッシュさせることが目的

そもそも有給休暇という制度がなぜ存在しているのかという理由を明確に理解することが重要です。

有給休暇という制度が存在している理由としては、「心身の疲労をリフレッシュさせることが目的」だとされています。

よく有給を取得することを会社から拒否されたりする話を聞くので、有給休暇理由がないと取得してはいけないという考え方が広がっています。

しかし、それは間違っておりそもそも有給休暇を取得することによって心身を健康な状態に保ち、生産性をあげたりすることなども目的の一つとされています。

疲れた状態で物事に取り組んだとしても、良い成果をあげることはできませんよね。

それよりもしっかりとリフレッシュした状態で、物事に取り組んだ方が最終的な生産性も上がるようになりますので、会社にとっても労働者にとっても良い制度になり得るのです。

また、労働災害の防止などにも繋げることもできるので、本来であれば会社にとっても労働者にとっても魅力的な制度であるという根本的な理由を理解しなければいけません。

労働者の自由なので病気療養だったとしても問題ない

有給休暇は明確な目的があり、労働者は自由に取得することができる権利であるとこ紹介しました。

なので、病気療養なので有給休暇を取得したりする時にそれを拒否するような会社もありますが、そのようなことは本来は行えないのです。

また、会社によっては忙しい時期だから有給休暇を取得することを拒むような会社もいくつか存在しています。

しかし、労働基準法第39条にも記載されていますが、忙しいことを理由に有給を取得させない場合は必ず別の時期に変更する権利を話さなければいけません。

つまり、今は忙しい時期だから取得させることができないので、別の時期に取得してもらえないか?ということを労働者に相談しなければいけないのです。

これを怠るような会社や、そもそも有給休暇を取得することは認めないとしている会社は完全に違法な会社であると言えます。

このような対応された場合は、然るべき場所に相談する必要性があるということを理解して置く必要性があります。

適切に使用していこう

今回は私用という言葉の意味や、私用が欠席や有休の理由で使えるのかということ、そして所用との違いなどをご紹介していきました。

私用という言葉で表現できる範囲の広さや、有給休暇との関係性なども理解いただけたと思います。

年齢が若い方や社会人としての経験が乏しい方などに関しては、特に有給休暇に関して間違った解釈をしている人が多いです。

日本は世界的に考えると労働時間が非常に多い国でもありますし、仕事に対する厳しい姿勢などが常に求められるような国でもあります。

だからこそ、労働者としての権利をしっかりと主張していく必要性が求められますし、そうするべきであると考えられます。

なので、もしもこれまで有給休暇に対する間違った解釈をしているのであれば、正しい知識を身に着けて、積極的に有給休暇を取得してください。

適切に有給休暇を使用することによって、生産性をあげるだけではなく楽しい魅力的な時間を過ごせるようにもつながります。

それは仕事を行う自分自身のためにもなりますので、決して無駄な時間ではありません。