伝えたいことがあっても、それを上手く口に出来ないため、「あれあれ、何だったっけ」「えーとあの、あれがさ・・」などと言葉に詰まり、相手にも上手く伝えることが出来ないでしょう。
また、語彙力がない人は感情的になった時に、自分の気持ちを言葉に上手く変換することが出来ないため、「何だお前は!」「馬鹿野郎!」などの単純な言葉でしか表現出来ずに、語彙力のある人に言い負かされてしまうこともあるでしょう。
語彙力とは、学校の授業や読書、ネットやテレビなどのさまざまな情報から身に付けることが可能です。
しかし、それらの情報を得ようとしない人や、得る機会が少なくなっている人は、語彙力が低下してしまいますので、その分読解力もなくなってしまうことがあります。
いつも同じ言葉を使っている
いつも同じ言葉を使っている人は、それだけ言葉の引き出しがないということですので、語彙力が低下しているかもしれません。
単なる口癖とは違い、事あるごとに「いつも言っているなぁ」と感じる言葉があれば、それを口にしている人は咄嗟に他の言葉が頭には浮かんでこないのでしょう。
また、人によっては「自分は語彙力がある」と言いたげに振舞いながらも、実際には語彙力がないこともあります。
誰かが視野の狭いことをしていると、「まるで井の中の蛙だなぁ。」とことわざを用いますが、何かあればそのことわざばかりを口にしているのなら、その人は賢い振りをしているだけなのかもしれません。
いかに自分を賢く見せようとしても、口から出る言葉がいつも同じようなことばかりだと、実際には言葉をあまり知らないのでは?と感じられてしまうでしょう。
また、口論になった時に直ぐに「もういい!」と話を切り上げてしまう人や、「ふざけるな!」「馬鹿!」などとお決まりの言葉ばかりを口にする人も、言葉が思いつかないということですので、語彙力が低下しているのでしょう。
3.文章が組み立てられない
一つひとつの単語は分かっても、それを繋げて文章を組み立てることが出来ない人は、読解力がない可能性が高いです。
例えばいつ、誰に、何を、どのようにしてもらったかということを一つの文章にするのに、あれこれと余計な単語を付け加えてしまい、自分でも何が言いたいのか分からなくなってしまうことがあります。
もしくは、文章を組み立てるのに必要な情報はすべてそろっているのに、それを適切に文章として組み立てられないこともあるでしょう。
たくさんの単語を組み合わせて文章を作るのが苦手な人は、同じように一つの文章からその意図するものを察することが苦手な場合が多いです。
文章が組み立てられないということは、文章からその内容を正しく理解することも出来ないということです。
よく「本を読んでも内容が分からない」「読んでいても理解出来ないからつまらない」などと感じる人がいますが、それはきちんと一つひとつの文章を集中して読み込んでいないか、もしくは読解力がないために文章を読み解くことが出来ないか、どちらかの理由から本の内容を理解することが出来ないのでしょう。
スムーズに書けない、構成できない
「文系は文章を書くのが得意で、理系は苦手」という意見はよく聞きますよね。
文系の人は国語が得意な人が多いため、読解力にも優れていることが多いです。
読解力がある人は自分でも文章を難なく作れますので、小説や感想文、論文などもそこまで苦労することなく書きあげることが出来るでしょう。
一方で理系の人は、現象や事象を数値化して理解する能力に優れていることが多いです。
そのため統計やデータなど、すべて数値化出来ることに関しては強いですが、人の心情を表現するような曖昧で明確な答えのないものに関しては苦手な傾向があります。
ましてやそれを文章として作り上げることは、さらに難しいでしょう。
もちろん理系の人でも文章を作るのが得意な人もいますし、文系なのに文章が作れないという人もいるでしょう。
文系理系に関係なく、そうした文章を組み立てることが苦手な人は、いざ論文や感想文を書くことになっても、構成をまとめることが出来なかったり、スムーズに書けなかったりすることが多いです。
句読点の使い方がおかしい
文章が組み立てられない人は、句読点の使い方もおかしい場合が多いです。
例えば「学校帰りに雨が降ったので全身びしょ濡れになって大変だった。」という文章があるとします。
これに句読点を入れると、通常は「学校帰りに雨が降ったので、全身びしょ濡れになって大変だった。」となります。
しかし読解力のない人が文章を作ろうとすると、「学校帰りに、雨が降ったので、全身びしょ濡れになって、大変だった。」や「学校帰りに雨が降ったので全身びしょ濡れになって、大変だった。」などと、読んでいて「ん?」と首を傾げてしまうような位置に句読点が付いていることが多いです。
一般的な読解力のある人なら、自分が文章を読む時にもスムーズにそれを読むことが出来るため、自分が書く時にも普段自分が読む文章と同じように、句読点を正しい位置につけることが出来るでしょう。
しかし、読解力のない人はそれが出来ないため、文章を作っても句読点の位置がおかしいことが多いのです。
4.感情が先行する
感情的になりやすい人は、普段どんなに読解力を身に付ける努力をしていても、カッとなったらそれがすべて頭から抜けてしまうため、せっかく身に付けた読解力も無駄になってしまうことが多いです。
どんなに頭のいい人でも、感情的になると頭がカッカとしてしまい、まともに思考が働かなくなってしまいます。
そして瞬間的に頭に浮かんできたことを最優先に行動してしまうことがあるため、口よりも先に手が出てしまったり、「馬鹿」「阿呆」などの単純な言葉しか口からは出てこなくなったりします。
どれだけ感情的になっても、頭の隅で冷静さを保つことが出来る人であれば、持ち前の読解力で相手を言い負かすことも出来るでしょう。
しかし感情に振り回されてしまうタイプの人や、元々読解力がない人は、感情が先行してしまうため読解力を身に付けにくいことが多いです。