文章を読んでいても、その内容に興味が持てなければダラダラと流し読みをするだけになってしまいますし、まともに内容が頭に入ってくることもないでしょう。
例えばスポーツにまったく興味のない人に、スポーツに関する話題を熱心に伝えようとしても、その内容は相手の耳の右から左へと流れてしまい、まともにその熱意は相手に伝わらないでしょう。
また、アニメが好きな人がアニメにまったく興味のない話をしたところで、結果は同じでしょう。
人は自分が関心の持てないものに関しては積極的になれません。
誰も関心がないものに対しては知ろうともしないため、知識や情報を得られることもないでしょう。
読解力に関しても同じことが言えます。
さまざまな場所で目にする言葉や単語に自分の好奇心が動かされなければ、その言葉について詳しく知ろうとは思いませんし、言葉の意味を調べることもしないでしょう。
しかしそれではいつまでも読解力を身に付けることは出来ませんので、読解力を身に付けたいと思うのなら、言葉に対する好奇心を持つように意識しましょう。
最初は渋々でも、知らない言葉があったら直ぐに調べる癖がつくと、次第にそれが好奇心に変わってくることもあるでしょう。
なぜ、どうしてをたくさん考える
言葉や単語を調べることも大切ですが、読んだ文章で疑問に感じたことがあれば、その「なぜ」「どうして」を自分でたくさん考えるようにしましょう。
例え文章に疑問の答えが書かれていたとしても、その上で自分の頭でも「なぜ」を考えることは重要です。
思考力を身に付けると、それだけ読解力も身に付きやすくなります。
例えば「多治見は毎年全国でもかなりの暑さになる」と文章に書かれていたら、「どうして多治見が全国でも暑くなるのだろうか?」と疑問を覚えます。
そこで同じ文章内に疑問の答えが書かれていて、その内容で自分が「なるほど」と納得出来るならそれでいいでしょう。
しかし疑問の答えが書かれていなければ、自分で多治見について調べてみて、「なぜ」を解決させましょう。
すると疑問に感じたことは直ぐに調べたり、自分で考えたりする癖が身に付きますので、それが読解力へと繋がっていくでしょう。
3.本を読む
読解力を身に付けるための基本は本を読むことです。
電車内などの電光掲示板で流されるニュースは直ぐに消えてしまいますが、本であればじっくりと自分の手元に置き、時間をかけて読むことが出来ます。
本に書かれている文章を一行ずつしっかりと読み、よく理解出来ないところがあれば、調べたり考えたりして理解出来るように努めましょう。
普段本を読まないという人は、いきなり分厚い活字本に挑戦しようとしても、途中で挫折してしまうことが多いでしょう。
そこで、最初はとっつきやすいライトノベルや短編小説などの、短めの物語の本から読み始めてみてください。
ビジネス書や専門書では短くとも内容が難しいため、まずは小説から入るのがおすすめです。
それを何度か繰り返したら、徐々にページ数の多い本や専門書に挑戦してみましょう。
伝えたいことを理解しようとする
どんな本にも必ずメッセージ性が込められています。
著者の考えや伝えたいことが本の中には必ず書かれていますので、それを読み取れるように努めましょう。
一番分かりやすいのは、本の「はじめに」「おわりに」の部分です。
「はじめに」は本のおおまかな内容や、著者が読者に伝えたいことが直接書かれていることがあります。
また、「おわりに」では本の内容の要点が分かりやすくまとめられていることが多いため、まずは「はじめに」「おわりに」を読むことで読解力を身に付ける練習をしてもいいかもしれませんね。
とはいえ冒頭と最後だけでは情報は不十分ですので、読んだ後にはしっかりと本編も読むようにしましょう。
「はじめに」や「おわりに」で書かれていた著者の意図を作中で理解することが出来たなら、読解力はしっかりと身に付いてきているでしょう。
感想をまとめてみる
学生の頃に、読書感想文を書いたことがある人は多いでしょう。
読書感想文は、本を読んだ感想についてまとめるものですが、それと同じように読んだ本の感想についてまとめてみましょう。
本の感想をまとめるのは、簡単なようで案外難しいものです。
まずきちんと本の内容について理解していなければ、「ここがどうだった」「あの部分にこう感じた」と具体的な感想を書くことは出来ません。
また、箇条書きで感想をまとめることは出来ても、それを文章としてまとめるのはなかなか難しいため、感想を文章におこすことで、自分が文章を書くことの練習にもなります。
提出する感想文のように文字数が決められているわけでも、テーマが決められているわけでもありませんので、自分の好きなように感想をまとめましょう。