人間が社会生活を送っていく中で、本音をそのまま口にすることは滅多にありません。
日本の社会の中では特に、本音と建前という文化があるので、そう簡単に開いての本心を除くようなことはできないと思っておいた方が良いでしょう。
さらには社交辞令があることを考えると、目の前の人がいったいどのような意味でそれを口にしたのかということを、常に考えなければいけなくなります。
これらの社交辞令や建前を見抜くためには、しっかりと相手の表情や仕草を見ていなければいけません。
また、それまでの関係性などを考えなければいけないという面倒さがありますよね。
もちろん、言葉のチョイスも本音と建前ではかなり異なるはずです。
ただし、中には、社交辞令で使うこともあれば、本音で使うこともある言葉というものもありますよね。
本気にしたらバカを見そうだけど、社交辞令だと思ったら相手は本気だったというすれ違いを生むこともあります。
ここではそんな言葉の一つである「機会があれば」について見てみることにしましょう。
この言葉にはどのような意味が込められており、どのように対処するのが正しいのでしょうか。
「機会があれば」を使う時
「機会があれば」という言葉は便利ですよね。
相手を誘うような言葉でありながらも、全くその気がないときにも使うことができます。
否定をしている言葉でもありませんし、積極的に賛成している言葉と言うわけでもありません。
この言葉を言われたときに考えられるのは、二つの意味です。
「機会があれば」を口にされるのは、いったいどのような状況の時なのでしょうか。
時期が来たら本当にしたいと思っている
「機会があれば」という言葉を使うとき、相手は時期がしたら本当にしたいと思っている可能性があります。
ただし、すぐにしたいほど熱心にしているわけではなく、ちょうど良いと思うタイミングが着たらしたいのです。
もしそのタイミングが来たと思ったときには、躊躇うことはないでしょう。
すぐに行動に移すことができるはずなのです。
ただ、この言葉を言ったときには、まだそれをする時期ではないと思っているだけなのです。
例えば、それをするのにお金が凄く必要だということもありますよね。
お金が溜まっていないので、したいと思っているのにできないということがあるでしょう。
そんなときには、「そんな機会があれば」「機会ができたら」という表現をすることで、取り敢えず仮の約束を取り付けたような気分になるのです。
こういった意味でこの言葉を使っているときには、忘れたころに誘いが来る可能性もあるでしょう。
社交辞令
「機会があれば」という言葉を使ったときには、完全な社交辞令ということもあるでしょう。
「機会があれば」ということは、その機会が訪れなければ、一生することはないということになりますよね。
そして、その「機会」は作らなければ良い話なのです。
ただ、そのことを相手にストレートに告げる必要はありません。
また、面と向かって誘いを拒絶するのも角が立ちそうで嫌だと考える人も少なくないでしょう。
相手の言っていることを完全に否定するようなことはせずに、肯定の意味の返事をしないというのは、礼儀正しく相手から逃げるときには必要なテクニックです。
「今度ここに行ってみませんか?」「(機会を作る気は全くないけれど)機会があればご一緒しましょう」という意味を込めてのそれは、頻繁に見られるやり取りです。
この場合には、遠回しとは言え、完全に断られたのと同じことになるでしょう。
最も、これは相手に本心を聞いてみるわけにもいきませんから、相手の返事が社交辞令なのかどうかで頭を悩ませてしまう人も少なくありません。
「機会があれば」と好きな人に言われた時の5個の対処法
「機会があれば」という言葉はとても便利ですよね。
本心で言っているようにも聞こえますし、完全な社交辞令として使われることも良くあります。