バカにすることで相手が激しく怒るのなら、誰でも「あまり怒らせないようにしよう」と加減を考えて相手に接するでしょう。
しかし、何をやっても怒れない相手であれば、加減などなくなりどんどん嫌味や罵倒もエスカレートしていきます。
「こいつは何を言っても怒れないから」と人から見下されてしまい、バカにされることも多くなります。
自分が舐められないようにするためには、ある程度プライドを持ち、必要な場面で怒りを表すことも大切です。
しかしそれができなければ、バカにされっぱなしになってしまいます。
損をする
怒れない人は、人生で損をすることがたくさんあります。
例えば列に並んでいる時に、あなたの前に誰かが横入りをしてきたとします。
普通であれば「ちゃんと並んでください」「私の方が先に並んでいましたよ」とちょっとムッとして相手に抗議するでしょう。
ズルをして横入りをした人は、それに対して「いいじゃないか少しくらい」と文句を言いながらも、こちらが怒ることで渋々列に並び直すことをするでしょう。
しかし、怒れない人の場合は、前に誰かが横入りをしてきても、それに不満を抱きながらもハッキリと口にすることができないため、もやもやとした感情を抱えたままで、横入りをされっぱなしになってしまいます。
この例の他にも、駐車で先に入られたり、理不尽なことでバカにされたりしたときに、怒れないことで心にストレスを溜め込んでしまうことになります。
世の中には怒れないことで損をすることは多いため、それに自分が対応できなければ、損をしっ放しの状態になってしまうでしょう。
信頼関係が築けない
怒りというのはネガティブな感情でもありますが、場合によっては自分の真意や本気度合いを伝えるために大切な感情表現でもあります。
例えば悪いことをしたときに、相手が自分に対して本気で怒ってきたなら、それだけ相手が自分を思った上で激昂しているのだという気持ちが伝わってくるでしょう。
しかしそこで、怒ることなく淡々と注意するだけだと、注意された相手にはこちらの気持ちがどれだけ本気なのかが伝わり難くなってしまいます。
怒りとは、ある意味自分が本気で相手にぶつかっている状態です。
本気でぶつかり合うことで互いに信頼関係を築くこともできます。
しかしそれができない人は、本気でぶつかり合うことが難しくなってしまうため、人との間に信頼関係を築く難くなってしまうでしょう。
嫌な役割を押し付けられる
怒れないと、「こいつなら文句を言えないだろう」とずる賢い人に上手く利用されてしまい、嫌な役割を押し付けられてしまうこともあります。
損な役割や嫌な役割は、誰でも押し付けられたくはないですよね。
けれどそれを押し付けられた時に、自分が嫌だと怒って反論できなければ、そのまま強引に嫌な役割を押し付けられてしまうことになります。
そして心の中でどんどん不満やストレスを溜め込んでしまうことになるため、単に損をするだけでなく、自分の心の状態まで悪くなってしまいます。
人に振り回される
怒れないことで、人に振り回される機会が増えてしまいます。
例えばワガママな性格の人と一緒に出かけたときに、相手は自分の行きたい場所にばかりあなたを連れまわし、また一度決まったことでも「やっぱり止めた~」と急に意見を変えて、また別の行動を取ろうとします。
怒れる人はワガママに振り回されることに嫌気を感じて、「そんなにワガママを言われても困る!」と自分の意見をハッキリと相手に伝えるでしょう。
すると相手は「自分はワガママを言っていたのか」ということを自覚して、素直に行動を反省するなり、文句を言いながらもそれ以上のワガママを言うことは控えようとするでしょう。
しかしこちらが怒れないと、相手は自分がどれだけワガママを言って人を振り回しているのかということに気付くことができません。
そのためいいように振り回されっ放しになってしまい、自分が疲れてしまうだけでしょう。
ストレスが溜まる
人は不満を覚えたときや、怒りを感じたときにストレスを感じます。
ムッとすることがあっても、その感情をその場で発散できている人は、怒りが後を引くことはないため、その場その場でストレス発散をすることができます。
しかし怒れない人は、ムッとしたところでそれを言葉や態度で表すことができないため、怒りの感情を自分の中に溜め込んでしまいます。
不満や怒りなどの感情は、いくら殺そうとしても自分の中から完全に殺してしまうことはできません。
火で例えるのなら、種火のように小さく、しかし決して消えることなく心の中で燃え続けることでしょう。
それがストレスになって積み重なっていくため、怒れないことで人一倍ストレスを溜めてしまうことになるのです。
成長できない
怒れないことで、精神的な成長を遂げることができなくなってしまいます。