この記事では、「お加減」という言葉について説明していきたいと思います。

どういった意味でどのように使ったらいいのか。

使う時の注意点を網羅しながら解説していきましょう。

「お加減」の意味や使い方を学ぼう

「お加減」という言葉の意味や使い方について紹介していきます。

是非ともこの機会に「お加減」という言葉の使い方を学んで正しい使い方をマスターしてしまいましょう。

上の立場の人に向けて使う言葉

「お加減」という言い方は明らかに上の立場、目上の人に対して敬意を込めた場合に使われる言葉ということが容易に想像できます。

よって誰彼問わず使うと、場の雰囲気をおかしくしてしまう可能性も考えられるでしょう。

物事の程度を聞くときに使われる

「お加減」には物事の程度を聞く場合にも用いられます。

つまり上達、進捗具合などを尋ねる場合です。

その際には「お加減」の「お」を取って「加減」という言い方で聞く場合が一般的でしょう。

「お加減」の意味


それでは「お加減」について詳しく説明してまいりましょう。

健康状態を尋ねる言葉

「お加減」の意味で最も一般的に認識されているものが「相手の健康状態を尋ねる」という用途です。

しかも聞く相手は目上の人や立場が上の人の場合です。

つまり一種の尊敬語という意味合いがこもった言葉なのです。

健康状態以外を尋ねる言葉

「お加減」には上記以外の意味にも使われます。

その際は「お」を取り外して「加減」だけで使っている場合が多いでしょう。

では以下に具体例を挙げていきましょう。

温度


「加減」には「温度」を聞く意味が込められています。

相手に対してお湯の熱さやお風呂の湧き加減を聞く場合に使うケースが多いでしょう。

「やかんのお湯の熱さ加減は?」「お風呂の湧き加減は?」といった具合ですね。

強さや力

「加減」には「強さや力」を聞いているケースもあります。

「この釘を抜こうと思ったらどれくらいの力加減が必要?」「加減して赤ちゃんを抱き起こしてあげて」などが挙げられます。

板に強く刺さっている釘を抜こうと思えば一苦労です。

相当な力を使わないと抜けないでしょう。

しかし、もしかしたらあまり突き刺さっていないかも分かりません。

そんな時に思いっきり力を入れて引き抜いたらはずみで後ろに転倒してしまいかねません。

加減は強さや力の尺度を問う言葉なのです。

「お加減」には「量」を聞く意味も含まれています。

「お米を炊く時の水加減は?」「お風呂の水加減はどれくらい?といった感じでしょうか?「量」について尋ねる際の「加減」はその量次第で美味しくも不味くも、あるいは適度な温度のお風呂になるか熱すぎるか、寒すぎるか、といった具合に私たちの気分に大きな影響を与えてしまうのです。

また「量」について尋ねる場合でも目上の人に対してならば「お湯加減」と言ったり「お風呂の水加減は?」といったように「お」をつけることで相手に対する「尊敬」の意を込めることができるのです。

使い勝手

「お加減」には「使い勝手」といった意味でも使われます。

それは「いい加減」という言い方です。

ある道具やものを使用して使い勝手がよかったら「いい加減」といった表現を無意識にしていませんか?「加減」には何かを使っていて丁度いい結果が出た時にも使える言葉なのです。

ただ「いい加減」には「ものごとを大雑把に処理する」といった意味合いの時にも用いられます。

混同しないように注意しましょう。

状況や事情

「加減」にはものごとの状況や事情の進捗具合を尋ねる際にも使われます。

「A社との話しはその後どんな加減になっている?」といった具合です。

「加減」は時と状況に関わらず、非常に広範囲に使える便利な言葉だということが分かりますね。

「お加減」の例文

ではここからは「お加減」についての例文を紹介しながら解説していきましょう。

お加減はいかがでしょうか?一日も早い回復を祈っております。

こちらの例文は「お加減」の代表的な使い方といえるでしょう。

つまり目上の人や立場が上の人を対象として、その人の身体の具合を心配して尋ねているからです。

文の最後は「一日も早い回復を祈っております」という一文で終わっています。

かなりビジネスライク的で固い印象を受けます。

この展開が「お加減」を使う時の定番的な表現といえるのです。

先日は体調が悪そうでしたが、お加減はいかがですか?

この例文も相手の体調を気遣った気持ちが優先されています。

この場合の「お加減」も体調や健康状態を敬意を持って聞いている描写となっています。

これがもし「加減はいかが?」といった聞き方になってしまったら、相手のことを敬う立場ではなく、同等か気の置けない相手への呼びかけとなってしまうでしょう。

お加減はいかがでしょうか。ご無理なさらないようにしてください。

この例文も相手への敬いの気持ちがあふれています。

恐らく相手の方は、自分にとって尊敬するべき相手であるか職場の上役や先輩にあたる人なのでしょう。

よって気遣いと相手の体調を慮る気持ちを込めた言い方が必要となってきます。

「お加減」という言い方は相手への敬いと尊敬の念を表した言葉なのです。

入院されたと伺い大変驚きました。お加減はいかがでしょうか。

この場合も相手への健康と体調の変化に対する心配の気持ちを「お加減」という言葉で代弁しています。

入院してしまったのですから何かしら体のどこかに変調があったのは確かでしょう。

その事実を「お加減」という表現で柔らかく聞いているわけです。

相手への敬意と尊敬の念を表現した言い方ですね。

手術は無事成功と伺い安心しました。術後のお加減はいかがでしょうか。

この例文でも相手への健康状態を気遣う気持ちが込められています。

手術を行うほどの状況だったのですから、当然ながら「健康」とは言えないはずです。

そのあたりをくんで暗に相手への配慮と心配の気持ちを柔らかく聞いている気持ちが表現されています。

「お加減」という言い方は、相手への格別の思いと心配の念を同時に表す言葉だということですね。

「お加減」の使い方と注意点

それではここからは「お加減」の使い方と注意点について説明していきましょう。

正しい敬語で使う

「お加減」を使う時は敬語を正しく使う事に留意しましょう。

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」があり、それぞれのシーンや現場の雰囲気に合わせて使い分けるべきものです。

「お加減」が主にビジネスの現場で使われる事が多いことを思えば、これらの敬語を用いながら使うのはいわば必須といえるでしょう。

あとは敬語を正しく使うことです。

お加減自体、すでに「お」という言葉が頭についていますから丁寧語の体を成しています。

使う相手の立場や役職を考慮して正しい敬語を使いましょうね。

前後の文章にも気をつける

「お加減」を使う時は当然ながら前後の文章の構成にも気をつけなければなりません。

「お加減」事態が丁寧語に属しているのですから、前後の文章も同じ文脈で使用することが求められます。

文の最初が丁寧口調、しかし後半が友達言葉になってしまっては相手に対して礼を逸する事になりますからね。

特にビジネスシーンで用いるときは最後の最後まで気を抜かずに使うことです。

健康な人には使わない

これも当然なのですが「お加減」は相手の健康状態を下から聞く言葉です。

よって相手の方が特に健康上問題ない方ならば使う必要はありませんし、使ってしまうと逆にひんしゅくを買いかねない事態になるかもわかりません。

相手の方に対する事前準備も十分、考えておきたいものです。

忌み言葉に気をつける

「お加減」は相手の健康具合を確認する言葉です。

よって忌み嫌うような言葉を前後に用いてはいけません。

特に「死」や「病気」「ケガ」「長期入院」など不吉な印象をあたえるような言葉はご法度です。

くれぐれも言葉の取捨選択には十分な注意を払いましょう。

簡潔にまとめる

「お加減」は相手の健康状態を気に掛けた一種の挨拶言葉の意味合いもあります。

よってなるべく明瞭簡潔にまとめて使いたいものです。

前後の文章を必要以上に長々と使うと逆に「お加減」とは反対の意味にとられかねないかも分からないからです。

相手の体調に気を遣う

「お加減」を使う時は最大限の注意を払って相手の体調に気を遣う配慮を見せましょう。

それが言葉と裏腹の態度や行動をとってしまったら何にもならないからです。

言葉というものはコミュニケーションの伝達手段です。

これによってより良き人間関係を構築できるのです。

「お加減」に付随するべき相応しい言動をとることが一人前の人間とみなされるのです。

相手の体調を気遣う行為は、今後のお付き合いにおいても重要な要素となるのです。

返信不要などの一言を添える

「お加減」という言葉の使用対象者は、もしかしたら体調がすぐれなかったり病床にふけっている方がいらっしゃるかもわかりません。

よって余計な手間をかけさせないようにする配慮も必要になります。

もし手紙等でお伺いを立てた場合、相手の容態を考えて「返信は不要です」などの一言を沿えておきましょう。

ちょっとしたはからいが人間関係を良くも悪くもしてしまいますからね。

詳しく病状を聞いたりしない

「お加減」という言葉を使う際に、気を遣いたいことの一つに「相手の病状を詳しく聞いたりしない」ということがあります。

健康状態がすぐれないということは、周囲の人間以上に本人が自覚しています。

今まで通りにいかないということがどれだけ本人に苦痛を与えるか。

この事実を周囲の人間は、重々理解してかかることです。

必要以上に相手の病状や具合を詮索するように聞きだそうとする行為は厳に慎みましょう。

相手の方に辛さや苦しさを与えるばかりか、せっかく築けてきたはずの人間関係も一気に崩壊してしまう可能性もあります。

「お加減いかがですか?」には聞く方の人間のモラルと人間性が備わっているかどうかを試す言葉でもあることを意識しておきたいものです。

不満や愚痴を言わない

「お加減いかがですか?」と相手の容態を気遣って見舞いに行っているはずなのに、逆に相手へ自分の日頃の不満や不平などを愚痴っぽく言ってしまう行為は下の下、と言わざるをえないでしょう。

相手の方は恐らく健康状態がすぐれていません。

心身共に弱っていて当然です。

元気な時ならば相手からのブラックジョークや愚痴、不満の類も聞いてあげるくらいのことはできるでしょうが今は状況が違います。

健康がすぐれない人にとったら悪意のこもった一言がひどく心に突き刺さるものです。

「お加減いかかですか?」と聞いておきながら、こちらの不平・不満を言ってしまう行為。

これも厳に戒めるべきでしょう。

「お加減」の類語

それでは次にまいりましょう。

今度は「お加減」の類語について説明してまいります。

体調

「お加減」という言葉は相手の健康状態や体調を聞くための言葉です。

よってこの言葉の類語として当てはまるものは「体調」となります。

人間の体調というものは健康と密接に関わっています。

風邪気味だったり熱があったり下痢や吐き気を催していたらとても健康状態が良いとはいえませんし、体調も当然ながら悪くなります。

体調が悪くなって体が言う事をきいてくれなかったり、時には寝込んでしまう経験をされた方も多いのではないでしょうか?

そういった状態の時にこそ「お加減はいかがですか?」と聞かれると、人間はその相手の人のことを信用・信頼するものなのですよ。

具合

「お加減」の類語のもう一つは「具合」になります。

「具合」も体の健康状態のことを代弁する言葉です。

「お加減」と聞くかわりに「具合の方はいかがですか?」と聞いても何ら問題はないでしょう。

「お加減」にするか「体調」を使うか「具合」を使うか。

時と状況に応じて使い分けましょう。

「お加減」を使うときはマナーを守って使おう!

今回は「お加減」についてその意味や使い方、また使う際の注意点などを説明してまいりました。

人は健康に留意しながらも急に体の具合を悪くしたり予期せぬ風邪を引いてしまったりするものです。

そしてそれらの症状が重度になってしまえば否が応でも病院のお世話にならなければなりません。

そのような時にお見舞いに行ったあなたが迷うことなくこの言葉を使いこなせたら、あなたの社会的評価は一定のラインを保てることでしょう。

「お加減」は耳にしやすい言葉であるため、安易に使うケースもあるかもわかりません。

どうぞこの言葉の持つ本来の意味を忘れずに正しく使うことを心がけてください。