「野生のライオンは言葉には言い表せないくらいの荒々しさを持つ」といった言い方になります。
「比喩」とは文章表現において言い回しが違ってきますが、言おうとしているところは同じになりますね。
暗喩
「暗喩」とは比喩の手法の一つであり別名を「隠喩」とも言います。
つまり「〇〇のような」といった表現ではなく、ストレートにズバリ決め込む言い方となるのです。
「彼は鬼だ」「朝日は美しい」といった具合です。
比喩的な表現だと「彼は鬼のようだ」「朝日のように美しい」となります。
暗喩的表現を使えば、より強烈な印象を相手に与える効果があるでしょう。
明喩
「明喩」は「直喩」とほぼ同じ意味の言葉です。
つまり「〇〇のようだ」「〇〇のような」といった表現手段をとる比喩です。
「彼女の愛嬌の良さはまるで天使だ」「雪のように白い肌をしている」といった具合です。
それぞれ「ように」や「ようだ」で形容された「天使」や「雪」という言葉で具体的な想像ができる、といった具合になります。
間接的に相手を表現する手法が「明喩」であり「直喩」ということになるのです。
その反対でストレートにズバリ、指摘するのが「暗喩」であり「隠喩」なのです。
象徴
「象徴」とは英語の「シンボル」とも言いますね。
抽象的で説明しにくい事柄や物事をある具体的な分かりやすい別の言葉を用いて分かりやすくしたもののことを言います。
例えば「鳩は平和の象徴だ」とか「バッハはクラシック音楽を象徴する音楽家だ」といった具合ですね。
「鳩」とはどういった思いが込められている生き物なのか、あるいはバッハはどういった人物なのかということが一言で理解できる表現手段なのです。
象徴にまつわる単語をたくさん覚えておけば、あなたのコミュニケーション能力は格段にアップすること間違いないでしょう。
縮図
「縮図」とは「世の中のあらゆる様相を規模や視点を小さくして捉えた表現手段」です。
「ストレスは社会の縮図だ」とか「受験は世の中の縮図だ」といった感じです。
つまり「ストレス」というものは社会全般において多くの人を悩ませるありがたくないもの、という意味を訴えており「受験」というものは世の中において避けては通れず、かつ得点主義の優劣を嫌でも味わされる過酷な一瞬、といった背景を訴えています。
このような表現方法も限りなく「比喩」と同類とみなされるもの、という位置づけになっているのです。
比喩を使えば話上手になれる!
今回は「比喩」の意味や使い方を例文をつけて説明してまいりました。
比喩的な手法を取り入れて日常会話に臨めば、あなたの語彙は豊富になりコミュニケーション能力の格段のアップに役立ってくれるでしょう。
日本語という言語は単純な伝達手段ではありません。
相手の心に印象に残る言葉を伝えるためには、様々な表現の仕方が存在するのです。
「比喩」もそんな手段の一つです。
「比喩」の使い方をマスターして相手から敬意を受けるような言葉の力を培いましょう。