今回は「共鳴」という言葉について解説していくことに致しましょう。

「共鳴」とはどういう意味なのか。

よく似た言葉である「共感」とはどう違うのか、正しい使い方や類義語の紹介などについてみていきたいと思います。

「共鳴」の意味や使い方を学ぼう!

「共鳴」という言葉の意味や使い方について正しく学んでいきましょう。

「共鳴」という言葉は日常会話において頻繁に使われる言葉ではないかもしれませんが、理解していないと、いざという時にコミュニケーション不足を露呈してしまう恐れがあります。

今のうちに正しい意味や使い方をしっかりマスターしておきましょうね。

「共鳴」の読み方

「共鳴」は「きょうめい」と読みます。

読み方についてはさほど悩むほどのことはないでしょう。

「共鳴」の意味


それでは「共鳴」の意味について説明していきましょう。

1.とある現象を表す

「共鳴」の意味には理科で習う物理的な意味とそうでない意味とに分かれます。

まずは物理的な方の意味からまいりましょう。

振動数の等しい発音体を並べ、一方を鳴らすと他の一方も音を発する現象

物理的な意味の共鳴とは、「振動体が、その固有振動数に等しい外部振動の刺激を受けると、振幅が増大する現象。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E9%B3%B4/より引用

音が空気を伝わって離れているものにも同じように音を発生させる仕組みのことですね。

小学校の理科の授業で実験つきで習ったことと思います。

振動体が、外部から等しい振動数の刺激を受けると、振幅が増大する現象

共鳴の意味としてはさらに、「振動数の等しい二つの音叉 (おんさ) の一方を鳴らせば、他方も激しく鳴りはじめるなど。」というものもあります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E9%B3%B4/より引用

これも難しく考えすぎずに素直にそのまま頭に入れて理解するにとどめておきましょう。

物理学では「共鳴」、電気や機械工学だと「共振」

共鳴の説明、更にもう一つ加えますと、「電気振動のときには共振ということが多い。」となっています。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E9%B3%B4/より引用

音の振動が電気になった時は「共振」という漢字になるのですね。

音の共鳴の例え

つまり「共鳴」するということを理科の科目的に判断するに「音が共鳴していること」ということになります。

また音叉などを使用した際の例えというかたちで説明することもあります。

振動数の等しいもの同士の音の連鎖反応。

根拠を理解しようとしたら一から物理を学んでいかないと分からないでしょう。

とりあえず一般生活のレベルならばここまでの理解でいいと思います。

2.二つ以上の式の重ね合わせとして分子構造が表される状態

「共鳴」の2つ目の意味は、「分子の構造が、一つの化学構造式で表せず、二つ以上の式の重ね合わせとして表される状態。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E9%B3%B4/より引用

また理科的な解釈ですね。

恐らく日常の会話レベルでこのような難しい説明は要求されないと思います。

逆にへたにこのような解釈で会話をしてしまうと、これもコミュニケーション能力のなさを指摘されてしまうでしょう。

3.他人の考えや行動などに心から同感すること

「共鳴」の3つ目の意味は、「他人の考えや行動などに心から同感すること。」となりこちらの意味が今回のテーマとなる意味となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E9%B3%B4/より引用

皆さんも今まで他人や友人の考えや発言、あるいは行動を通して心を通い合わせたり心から同感した経験はなかったでしょうか?「共鳴」とは人と人の心の結び合い、通い合いということになるのです。

つまり「共鳴」の意味をまとめると…


つまり「共鳴」とは人間同士の信頼の証となるべき発言や行動、ということがいえるでしょう。

何かに対する「共鳴」がなければ人は信じ合えません。

信じ合えない人間同士が仲良くするのは非常に難しいことです。

しかし、そこに何でもいいので何か一つ「共鳴」できることがあれば、明日からの付き合い方が大きく前進することは容易に想像できます。

人の心というものはより良き人間関係を築くための精密な回路、ということがいえそうですね。

みんながよく使う「共鳴」は3つ目の意味

今回のテーマである「共鳴」はこの文中の3つ目の意味に登場したものであることはもうおわかりいただけた思います。

それではここから「共鳴」をより深く理解していくための説明に進んでいきましょう。

「共鳴」と「共感」の違い

それでは「共鳴」と「共感」の違いについて説明していきましょう。

「共感」の意味

まずは「共感」の意味についてです。

他人の考えや主張に「その通りだ」と感ずること

「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E6%84%9F/より引用

自分以外の人間の「考え」や「主張」といった「概念」のようなものに対して、それを肯定し相通ずる思いや気持ちを心や感情に表す行為ということになりそうです。

他人の喜怒哀楽の感情を共有すること

「共感」というものを覚える根拠は他者から受ける「喜怒哀楽の表現」を感じた時に覚える、ということにもあるでしょう。

相手の嬉しい気持ち、怒りの気持ち、悲しい気持ちになどに対して自分自身も同じ気持ちになったり、それを大いに認めて自身を同一視する感じになるといった表現が「共感」と呼べるのではないでしょうか。

つまり「共鳴」と「共感」の違いは…

それではここからは「共鳴」と「共感」の違いについてじっくりと説明してまいりましょう。

「共鳴」には行動や発言が伴われる

「共鳴」と「共感」の最も大きな違い。

それは「行動」や「発言」といった証拠となって残るようなものが存在するかどうか、でしょう。

つまりある絵画や彫刻などの作品を通して感銘を受けるのは「共鳴」である人物の喜怒哀楽といった感情を通して受ける心の葛藤が「共感」ということになるでしょう。

よって「共鳴」するためには根拠となる「もの」が必要になります。

また「共感」するためには対象人物の心の動きが求められるのです。

言葉にして説明すると少々頭ががちがちになってしまいそうですね。

どちらも相手のことを認め称え、称賛していることに変わりはありませんからね。

例文から見る「共鳴」の使い方

それではここからは「共鳴」の例文をあげていきたいと思います。

実際の使い方に触れることで「共鳴」というものをより理解していきましょう。

多くの人々は、あの芸術家の作品に共鳴した

この例文の「共鳴」した対象は「芸術家の作品」です。

なにがしかの作品に対して多くの人が「共鳴」したのです。

恐らく素晴らしい作品なのでしょう。

多くの人を同時に共鳴させるほどの魅力を持っているということです。

「共鳴」とは目に見える何かに対して、人の心が動くという描写が最も説明しやすいですね。

彼は怒るどころか、その意思に感動し共鳴した

この例文の「共鳴」は「その意思」という目には見えないものに対して共鳴しています。

それはすなわちこの人の生きる上においての信念が対象となった人のそれと相通じていたからでしょう。

「共鳴」する対象物は目に見えるものばかりではない、ということもこの例文から伺えますね

仲の良いA君とB君は、共鳴し理解し合っている

この例文の「共鳴」はA君とB君の仲が良くなるための互いの気質というか、性格や人間性といった目に見えない要因を指しています。

恐らくこの両名は趣味や好きなものがお互い合っているので気心が通じ合い、それが互いにとって「共鳴」したのでしょう。

人と人を結びつける要素を指して「共鳴」というケースが世の中に多いことを物語っていますね。

その音に共鳴して、机の上のものが揺れていた

この例文に出てくる「共鳴」は理科の授業で出てきた「共鳴」です。

すなわち何かが発する音に対して、机の上のものが揺れる現象が起きたことを言っているのです。

この場合、机の上にあるものが「振動体」ということになりますね。

共鳴し合うことでお互いの成長へとつながる

この例文に表現されている「共鳴」はお互いの長所をポジティブに認め合う、という内容になっています。

つまり相手の何かに対して前向きに認めてそれを信じ、自身の行動規範に役立てて生きていく。

それがお互いの成長につながる、ということを言っているのですね。

彼の強い主張に共鳴し、僕は立ち上がった

この例文の「共鳴」の対象物は「彼の強い主張」です。

その主張の中身が自身にとって受け入れられるものあるがゆえ「共鳴」することができたのです。

そしてこの「共鳴」は自身を立ち上がらせる原動力にもなっています。

人間、決断に迷う時に背中を押してくれる一言があったなら、心強い味方を得た気分になれますからね。

「共鳴」の類義語

それではここからは「共鳴」の類義語を紹介していきましょう。

同調

「同調」とは、「他に調子を合わせること。他人の意見・主張などに賛同すること。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%90%8C%E8%AA%BF/より引用

「共鳴」のように心から他人の意見や主張に同感しているかどうかは微妙なところですが、一応合わせるという行為は同じなので「共鳴」の類義語として扱います。

まあ、世の中には「共鳴」と「同調」を巧みに使い分けて生きている人は多いでしょう。

厳密な部分は見えにくいだけに「合わせている」という部分の真意を掴むのは大変なことでしょうね。

同情

「同情」とは、「他人の身の上になって、その感情をともにすること。特に他人の不幸や苦悩を、自分のことのように思いやっていたわること。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%90%8C%E6%83%85/より引用

「同情」といえば有名な「同情するなら金をくれ!」というセリフがありましたね。

つまり「同情」とは相手の不幸を思いやり自分も同じ境遇となったつもりで相手に接する行動です。

よって「共鳴」すると比べれば本質的には違ってくるのでしょうが、どちらも同じ立場、気持ちに立っていますから類義語として扱うべきでしょう。

共感

「共感」とは、「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E6%84%9F/より引用

「共感」は相手の意見・感情に特に強く同意しているわけではないのですが、反対の意思を表明しているわけでもありませんので「共鳴」の類義語として扱うのがふさわしいでしょう。

ただ、「共感」は「共鳴」に比べれば心から同感している度合いは薄いようです。

周りの皆が全て共感の意を示しているから自分も自然とそうなった、というムードも否定できないでしょうね。

シンパシー

「シンパシー」とは、「同情。また、共感。共鳴。」という意味になります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC/より引用

つまり「シンパシー」という和製英語は「共鳴」を含む他の類義語の和訳した言葉という便利な扱いになっています。

「シンパシー」一つで「共鳴」「共感」「同情」といった意味をとれるのですから、確かに汎用性に富んだ言葉だといえます。

ただ、だからといって何にでも「シンパシー」を当てはめてしまったら、あなたのボキャブラリー量が不足してしまいかねないかもしれません。

状況に応じた正しい言葉を使用したいものですね。

意気投合

「意気投合」とは、「互いの気持ちや考えなどが、ぴったりと一致すること。気が合うことをいう。」という意味になります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%84%8F%E6%B0%97%E6%8A%95%E5%90%88/より引用

「意気投合」も「共鳴」ほどの強固な意思の同感とまではいかないかも分かりませんが、相手の気持ちに同意して同じ考えの元で賛同する点においては、同じ意味合いとあり類義語として通用するレベルにあるでしょう。

以心伝心

「以心伝心」とは、「文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。」となります。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E4%BB%A5%E5%BF%83%E4%BC%9D%E5%BF%83/より引用

「以心伝心」も「共鳴」しあったからこその結果となって表れた形態といえ、意味的にはどちらも同じ意味合いだと思っていただいていいでしょう。

よって両者ともしっかりとした類義語として扱えます。

「共鳴」の正しい使い方を覚えておこう!

今回は「共鳴」という言葉について、その正しい使い方を説明してまいりました。

人と人が互いに共鳴しあうようになるためには何らかのきっかけが必要になります。

それは形ある作品がきっかけになったりスポーツを通じて行われる場合もあれば、相手の気概や気心、生き方に惹かれて成立する場合もあります。

いずれにしても「共鳴」しあうためには、自分自身にもしっかりした「もの」がないことには成立しえません。

まずは自分に自信を持つことが「共鳴」していくためのスタートになるかもわかりませんね。