よって、「任じられる」は「請け負う」という表現と同じだということになります。
一般的に、個人同士ならば何かを頼むときは、あとでご飯をご馳走したり、または今度は自分が反対にその人の頼みを聞くなど、貸し借り関係のようなもので済む場合が多いです。
ところが「任す」「任じられる」という言葉を使うものというのは、対組織が相手です。
そこには口約束だけの軽い関係は存在しません。
契約というものを取り交わして、双方が義務と権利を共有しなければならないのです。
よって、組織から一旦、任じられてしまったらそう簡単にはいかない重責を負う、という覚悟をする必要があるのです。
引き受ける
引き受けるとは、第三者からの依頼や頼みごと受けることを意味します。
ただ、事と内容によっては安易に引き受ける行動を取ってしまうととんでもない結果が返ってくるともあります。
すなわち、言葉の表現としたら「請け負う」よりも簡単な印象を受けてしまうのですが、「引き受ける」も立派に契約関係が成り立つ表現といえるからです。
よって、事の真相を詳しく聞きもせずに安易に引き受けてしまうと、あとでとんでもない責任が却ってくる、という事態になりかねないということになります。
担当する
担当するとは、複数以上の人たちによって運営される催しや仕事などの一部を受け入れて行動する、ということになります。
そこには当然ながら「請け負う」と同等の責任が発生することになります。
よって、依頼を受けたならば安易に引き受けるのではなく、じっくりと中身を吟味してから決断することです。
安請け合いで引き受けてしまって、あとになってから自分には無理だから担当を降ろさせてほしい、などという理屈は通らなくなります。
人間が一旦、引き受けて担当まで与えられてしまったら、責任を果たすのが使命になりますからね。
負担する
負担するという意味は、自らの金銭や能力を提供してその事業や仕事に参加するということになります。
金銭負担だけならば、その事業に参加する必要はないかも分かりません。
しかし、自身の能力を何らかの形で参画させるのであれば、それは「請け負い」と同じような意味合いになってきます。
つまり、結果が求められるということです。
負担する内容がどのようなものなのか。
しっかり事前に聞いておく必要がありますね。
受託する
受託とは、第三者から何かを頼まれて、それを引き受けることになります。
つまりものをもらう、といった行為にはあたらず、そこには自身の判断という意思が関わってくるのです。
そういった意味では「請け負う」とほぼ同一の意味と捉えられます。
ただ、受託には金品を受け取るといった意味合いのほうがあるかも分かりません。
よくニュースなどで政治家や公務員の賄賂受託といったことを耳にするからでしょう。
本来の言葉の意味からいえば、受託は「請け負う」の言い換えにできる言葉なのです。
ただ、相手方の解釈が不明な場合もあり得るでしょう。
状況をみて使うかどうか判断しましょう。
受任する
受任するとは、任務や任命などを受けること、という意味になります。
任務や任命を受け入れれば、そこには当然契約関係が発生してきます。
つまり「義務」と「権利」が存在するようになるということです。
言葉の言い換えをしたところで、一旦引き受けた事柄は、あとに引けないものです。
内容が果たして自分の能力内でできることなのかどうかを正しく判断してくださいね。