特にライバルチームに対してそのような勝ち方ができたら、溜飲が下がる思いになるのは間違いないでしょう。
その事件に私の心は完膚なきまで傷つけられた
この例文に出てくる「完膚なき」は精神面を叩かれて立ち直れないくらいのダメージを負った様子を表しています。
恐らく身の毛もよだつくらいの事件だったのでしょう。
心をズタズタにされてしまうとトラウマとして残ります。
肉体を攻められるよりはるかにキツイかも分かりませんね。
「完膚なきまで」の類語
それでは次に「完膚なきまで」の類語を紹介していきましょう。
容赦なく
「容赦なく」とは、許すことも、手加減することも、多めに見ることもない様子をいいます。
つまり完膚なきまでたたきのめされる様子ということになります。
よく「情け容赦なく」という言い方を耳にする機会もあるかと思います。
バトルの展開になった時によく使われる言葉ですね。
徹底的に
徹底的にとは「どこまでも」「一貫して」という意味になります。
「徹底的に敵を叩け」という表現と「完膚なきまで敵を叩きのめせ」という表現はどちらもほぼ同じ意味で取れるということになります。
どこまでも一貫して敵を叩いたら、恐らく完膚なきまでよりも悲惨な状況になるかもわかりませんね。
そういう意味では、徹底的という表現は実態がより怖い状況といえるでしょう。
こてんぱん
「こてんぱん」という言い方も、「完膚なきまで」とほぼ同じ意味合いで使われます。
つまり相手につけ入る隙を与えないくらいボロボロにしてしまう、ということです。
ただ、こてんぱんという表現はお笑いやコント芸などに使われるケースが多いです。
そういう意味では世間的に馴染みの深い言葉だといえるでしょう。
完全に
「完全」とは英語でいうところの「パーフェクト」です。
つまり欠陥や欠点・弱点といった部分がない状態といえます。
故障知らずで完璧なる能力を備えた人やモノ、という意味になるでしょう。
「敵を完全に殲滅させろ」という指示が出たとしたら、これは敵を全滅に追い込め、という意味に解釈できます。
そういった意味では「完膚なきまで叩け」よりも、より厳しい想定の元での攻撃ということになります。
いずれにしても「完膚なきまで」と類語扱いしても、さほど違和感のない言葉といえるでしょう。
手加減抜きで
「手加減抜きで」は、相手の状況を鑑みて、手を抜いたり手を緩めてあげる行為を全く行わないことをいいます。
つまり「完膚なきまで」と同じ意味の類語ということになります。
一般的に勝負を競う剣道や柔道、相撲といった競技の類では、力が明らかに上位の者は下位の者に対して力を抜いて対戦したりすることも戦術的にはありえます。
勝ち負けがはっきりしている相手に全力でぶつかっても体力を消耗するだけなので加減して戦う、という発想です。
しかし、手加減抜きで勝負を競うとなればこのような発想は通じず、見るも無残な結果が出てしまいます。
高校野球の試合などでも、一切の手加減なしで戦ったら5回コールド、50対0くらいの大差がついてしまうでしょう。
いずれにしても「手加減抜き」という戦い方は「完膚なきまで」と同類になるということです。
手を緩めずに
「手を緩めずに」は「手加減抜き」とほぼ同じ意味を持つ言葉です。