つまりもう片方は終始、強気に出ているということがいえますね。
このあたりのニュアンスが微妙に意味合いを変えているということになるのです。
歩み寄り
「歩み寄り」とは、意見や主張の違う両者が条件などを譲り合う行為をさしています。
この言葉も「妥協」や「折り合い」と同じ意味をなしてきます。
ただ、「譲歩」も片方のみとはいえ相手の主張に対して歩み寄った末の結果というふうに捉えられます。
しかし、歩み寄るにしてはかなり苦渋の決断を強いられた結果の答え、ともいえるでしょうね。
折衷
「折衷」とは、いくつかの異なった考えの良いところだけを取り合わせて一つにまとめた考え方になります。
つまりこれも双方が「妥協」した発想になります。
「折衷」で代表的な例は「和洋折衷」という言い方になるでしょうか。
特にお正月の定番、おせち料理などによく使われる言葉です。
双方のいいところだけを取り入れたものですね。
ただ、厳密にいえば全てのいいところを取り入れてもらっているわけではありません。
取り入れてもらっているのはごく一部だけです。
そのあたりの思いを考慮すれば「譲歩」した、という解釈も成り立つ言葉といえるでしょう。
協調
「協調」とは、利害や立場が違うもの同士がお互い歩み寄って協力しあうさまをいいます。
この際、双方が歩み寄る際に互いの考えや主義を「譲歩」して手を握り合っているということになるわけです。
よって、協調という行動は組織が円滑に機能するために非常に有効なものであると同時に、「我慢」と「忍耐」が常に隣り合わせていることも忘れてはなりません。
そういった意味では「譲歩」にも限界があるということになるのです。
ただ、主義主張の違う人間同士が手をつないで戦争や紛争による災禍を最小限に食い止めるためにはこういった「譲歩」の発想が欠かせないのです。
それが行えないケースが交渉決裂、あるいは議論の平行戦となるのです。
どちらかが自分たちの利益ばかりを優先的に主張ばかりしていたらいつまでたっても争いのない世の中はやってこないということになりますね。
互譲
「互譲」とは、読んで字のごとく「互いに譲り合う」という意味になります。
この「譲り合い」の精神が大いに発揮されるのは自動車の運転があげられるでしょう。
狭い道路を通行する際どちらも互いに譲り合う精神を持っていれば嫌な思いをせずに済むわけです。
この考えが世の中を住みよい社会にするために欠かせないものなのです。
「互譲」の精神には恐らく「譲歩」するという意識があるはずです。
相手の立場を考えず自分の事ばかり考えていたらとても狭い道路は渡り切れないでしょう。
少し自分の主張を後退(譲る)させるだけで世の中は円滑に回るということです。
「譲歩」を覚えておけば色んな場面で使える!
今回は「譲歩」について紹介してまいりました。
「譲歩」という言葉は私たちが生きていく上での様々な場面で登場しています。
それほど使用頻度が高い言葉ということになるのです。
「譲歩」の正しい意味をしっかり把握し、タイムリーに使っていきましょう。
必ずやあなたのコミュニケーション能力のお役に立ってくれることでしょう。