「用意周到」という言葉についてみていきましょう。
正しい意味から使い方、そして「用意周到」な人の特徴をご紹介していきます。
「用意周到」の意味や使い方を学ぼう!
「用意周到」の意味や使い方について説明していきます。
四字熟語の「用意周到」
「用意周到」という言葉は四字熟語の分類になります。
「古今東西」「馬耳東風」など日本にはたくさんの四字熟語があります。
しっかりと学習して「用意周到」をマスターしましょう。
「用意周到」の読み方
読み方は「よういしゅうとう」と読みます。
特に難しい読み方ではありませんね。
しっかり記憶してしまいましょう。
「用意周到」の意味
それではここからは「用意周到」の意味についてみていきましょう。
隅々まで行き届いて準備に手ぬかりがないこと
「用意周到」とは、隅々にまで注意が行き届いて準備に手抜かりがない状態をさしていいます。
何かの準備を行おうと思ったら完成された状態を想定して、それをヒントにして準備を行っていくものですよね。
よって手抜かりのない準備をするためにはあらかじめ、今から行う準備する対象の完成形が頭に入っていないといけないという事になります。
自分の準備するものがいったいどういう形になるのか。
またどういった目的で使用されるのか。
そのようなことを事前に頭に入れておいて準備する状況をいうわけです。
物事に対してしっかりと準備ができていること
つまり万全な準備ということですね。
起こり得そうな想定外の事柄に対してもばっちり対応できる準備のことをいっているわけです。
何かの準備を行うとき、経験豊富な人ならば想定外の事例もたくさん頭に入っています。
不意の出来事が原因でせっかく用意した準備が機能しなくなることは多々あります。
そういった事態も予測しておいて行う準備が「用意周到」な準備ということになるのです。
「用意周到」を分解して意味を見る
では次に「用意周到」という言葉を分解して意味をさらに掘り下げていきましょう。
「用意周到」の「用意」
「用意周到」の「用意」とは、「前もって必要なものを整えておくこと」「したくすること」「細かいところまで気を配ること」「用心」といった意味になります。
例えば料理をしようと思ったら、そのメニューに必要な食材を揃え調理に必要な器具を揃えて準備する、ということになりますね。
「用意周到」の「周到」
「用意周到」の「周到」とは、「手落ちがなく全てに行きとどいている状態」を指していいます。
つまり「完璧」ということにもなりますね。
「用意周到」とは「あらゆる不測の事態を想定して用意された完璧なる準備」ということがいえるのです。
「用意周到」を言い換えると…
それではここからは「用意周到」を別の言葉で言い換えたらどうなるのかをみていきましょう。
準備万端
「準備万端」とは、「全てが整っている」「万全」という意味になります。
意味の上では「用意周到」とほぼ同じ意味合いとなるでしょう。
また世の中一般では「用意周到」というよりも「準備万端」という言い方の方が好んで使われるかもしれません。
「用意周到」の方はどこかかしこまった印象があるからかもしれませんね。
抜かりない
「抜かりない」とは、油断や手落ちがない状態をいいます。
そういった意味では用意周到な準備と同じ意味合いで使われます。
「抜かりない」という言い方は現代ではあまり使わなくなった印象もありますが、時代劇のドラマなどではよく使われていたセリフです。
つまりかなり古典的な言葉ということになるのでしょう。
現代で使うと、どこか滑稽な印象を受けるかもわかりませんね。
万全の
「万全」とは、「少しも手落ちのない状態」「極めて完全な状態」という意味になります。
つまりは用意周到に行った準備ということになるわけです。
「万全」は「完璧」と捉えてもいいでしょう。
それほど隙がなく鉄壁な完成形態ということがいえる意味合いの言葉なのです。
用意周到な人の15個の特徴
それではここからは「用意周到な人の特徴」について紹介していきます。
全部で15個の紹介になります。
行動の前に考える
「用意周到」な人は「行動の前に考える」という特徴をもっています。
つまり行きあたりばったりではないということなのです。
人は行動を起こす前に何も考えずにいきなり行動を起こすタイプと、いろいろと考えを巡らせてから行動を起こすタイプに分かれます。
どちらのやり方が正解というものではありませんが、いきなり行動を起こす行為は失敗する確率も高くなることは拒めません。
反対によく考えてから行動を起こせば失敗したとしても被害は最小限に食いとどめられるかも分かりません。
ただ、失敗から得られる教訓はその失敗の大きさと関わるでしょう。
つまりスケールの大きい人物になれるかどうかの境界線かもわからないのです。
どちらを選ぶかは選択する人次第ということになります。
計画性がある
「用意周到」な人には「計画性」というものがあります。
何を準備していつまでに仕上げる。
そして一旦、立ち止まって様子をチェックして再度、行動に移る。
このように計画を立てて行動すれば、効率的に何らかの成果をあげることが確実になります。
厳しいビジネスの世界ではこのような効率性が求められるのは言うに及ばずです。
「計画」というものを立てればシミュレーションも行いやすいはずです。
幾通りもの計画を立てて戦略を練れば成功は自ずと近づいてくることでしょう。
先読みができる
「用意周到」な人はやはりというべきか。
「先読み」ということができます。
「先読み」はリスク回避のための一手です。
計画を立てるにあたっても先行きで起こりそうなことを予測できればそれを回避して行動を継続できます。
スピードの求められる現代においてはこの戦術は必須でしょう。
そして先読みができるということはそれまでに数々の豊富な経験量があるからです。
何の経験もない人が先を読もうとしても無理なことは誰にでも理解できる問題でしょう。
慎重さがある
「用意周到」な人は「慎重さ」というものを持っています。
「慎重」。
つまり用心して行動する行為。
言うに及ばず「用意周到」というやり方のことです。
森の中にむやみやたらに鉄砲を撃っても獲物には当たらないでしょう。
周囲の状況をよく観察し、どこに鉄砲を撃てば狙っていた獲物に命中できるか。
慎重な行動はそれだけ成功確率をあげる秘訣になるのです。
気配りができる
「用意周到」な人は同時に「気配り」の達人でもあります。
「気配り」とは周囲の人間の機嫌や考えをくみ取って、その人たちが気持ちよく動けるようにできる考え方であり行動様式です。
用意周到に何かを準備するには、人に対してもそれと同じくらいの手抜かりのない配慮がないことには上手にできない、ということになるのですね。
几帳面
「用意周到」な人の多くは「几帳面」な性格の持ち主だともいえます。
「几帳面」とは「細かいところまで物事をきちんと行う」「ルールや約束に則って手を抜かず正確にやる」という意味になります。
つまりは手抜きを行わないということです。
人間、慣れてくるとどうしてもいい加減になったり手を抜いてしまうのが常です。
しかし、慣れてきた頃が最もミスをしやすい傾向があります。
だから日頃から気を抜かずきちんと規則通りに物事を行う。
用意周到さを身に着けるためには、まず自分自身も几帳面に物事を処理していく能力を身に着ける必要があるということです。
信用される
「用意周到」な人は他者からおおいに信用されます。
そこには人として失ってはいけない「仁」や「信」。
つまり人間関係を構築するうえにおいて欠かすことのできない資質が備わっているからです。
そのような人間性を持っていないことには「用意周到」な役回りはできないでしょう。
面倒なことを嫌がって労を惜しむような人物には人から「信用」というものを得ることは難しいということです。
心配性
「用意周到」さを持っている人は「心配性」な性格といえます。
それはある意味、神経質な性格だと分析されるかもわかりません。
しかし、この危機管理意識があるからこそ世の中は成り立つのです。
全ての人がそのような「心配性」を持たなくなってしまったら、私たちの暮らしは崩壊してしまう恐れすらあるでしょう。
「心配性」な人はそうでない人から見たら、少々鬱陶しい存在なのかもしれません。
何もそこまで起こりそうにないリスクに対して心配することもないのにと、思われているかもしれませんね。
しかし、世の中それで回っているのです。
大雑把な人がいるから心配性な人も存在できるのです。
世の中の役回りはこうやってバランスがとれているということになるのでしょう。
真面目
「用意周到」なことができる人は「真面目」です。
「真面目」だからこそ人が嫌がるような作業や仕事もコツコツとやりこなせるのです。
「真面目」な人にとって「用意周到」にあらゆることをこなしていくのは、一種の縁の下の力持ち的立場の発揮ともいえるでしょう。
真面目な人物は残念ながら目立つという存在になりにくいでしょう。
つまり自己アピールが下手だともいえます。
その代わり人の役に立てるよう、仕事を円滑に行えるように気の利いた準備ができる。
まさにおもてなし精神の賜物といえるでしょう。
緊張しい
「用意周到」さを得意とする人は気が小さく「緊張しい」な傾向があります。
だからいざという時に失敗しないよう細かいところまで準備を整え本番に臨むのです。
そういったことをせずにぶっつけ本番で大舞台にのぼる気性の人も世の中には大勢います。
どちらがどうというわけではありません。
それらの人が混ざりあっているからこそ、「用意周到」さも際立つということです。
準備に時間がかかる
「用意周到」な人は準備に時間をかけてしまいます。
しかし、それは慎重さと心配性の結実です。
時間をかけて準備をするからこそ、隅々にまで注意が行き渡るのです。
その準備に時間をかけず最小限のチェックのみで本番に臨んでしまったらどうなるでしょう?恐らく必要なものがなかったりでやらなければならない作業が止まってしまうはずです。
これでは納期も工事期間も大幅に遅れて依頼主に多大な迷惑をかけるでしょう。
準備に時間がかかるのは主観の違う人から見たら「悪」かもわかりません。
しかし、長いスパンでみればそれは必ずや「正」になるのです。
約束を守る
「用意周到」な人は「約束」を守ります。
約束を守らない人はあらゆる事に関して大雑把で中途半端な傾向があるため、とても「用意周到」な仕事はできません。
「約束」を守る人物というのはたいてい、慎重であり心配性であり真面目でそして人から信用されています。
きちっとした仕事をこなせる人という評価を得ている人たちなのです。
容易周到に準備をこなせる人に約束を破るようないい加減な人物はあまりいないでしょう。
人の気持ちがわかる
「用意周到」なことができる人は「人の気持ち」がわかるのです。
だからかゆいところに手が届く準備ができるのです。
人の気持ちがわかるということは様々な「ニーズ」を掴めるということにもなります。
こうやっておけば更に仕事が効率化できるだろう、といった問題意識を持っているからこそ成しえる能力なのです。
何も考えずにぶっつけ本番で飛び込む勇気はないでしょうが、キメの細かい行き届いたサービスを提供できる人たちなのです。
特にサービス業においては人の気持ちがくめない人間ではとても務まらない羽目になってしまうでしょう。
安心感がある
「用意周到」さを得意とできる人には「安心感」という評価をもらえることができるのです。
「安心」には「信用」も同時についてきます。
つまりこの人になら安心して仕事を任せられる、というお墨付きをもらえているわけです。
これは決して人を裏切らないからこそ得られる評価なのです。
おおいに誇っていい特徴といえるでしょう。
仕事が正確
「用意周到」な準備ができる人は、仕事も正確に行えます。
決していい加減な仕事っぷりにはならないでしょう。
そもそも「容易周到」さには生真面目な性格と几帳面さが求められます。
そうなれば、仕事が正確になるのも当然でしょう。
「用意周到」に物事を準備できる人は多くの職場や組織において重宝がられるのです。
「用意周到」の意味、分かりましたか?
今回は「用意周到」という言葉について解説してまいりました。
この言葉の意味を正しく理解して使っていけば、きっとあなたのコミュニケーション能力は大きく上昇していくことでしょう。