描き下ろし、書き下ろしのいずれにも携わっているのが出版業界です。
出版業界の人や好きな作家やイラストレーター達が時々呟く日常に時々入ってくることもあるので、その意味を知るとより楽しくなります。
これから出版業界を目指す人に取っても面白みのある言葉ばかりです。
ぜひ一緒に、それぞれの用語の意味を調べてみましょう。
校正
「校正」とは、二つのものを比較して文字の誤りや表現を修正することを言います。
もっと具体的に言うと、著者の原稿と校正刷りを比較し、誤字脱字チェック、分かりづらい表現の有無、漢字変換のチェックなどの確認などを行い、正しい文章にすることです。
私わ走った→私は走ったは誤字脱字チェックです。
新しい洋服を駆った→新しい洋服を買ったと訂正するのは漢字変換のチェックです。
読み手が理解しづらい表現がないかどうかも確認します。
著者は原稿を出す前に確認していますが、書籍として出版されるまでには色々な確認が入っていることが分かります。
校閲
「校閲」とは、著者の原稿を読み、記載されている内容が正確かどうかを確認することを言います。
もっと具体的に言うと、著者の参考資料や参考文献に基づく文章や提出している資料は引用元と一致しているかどうかを参考資料や参考文献を身ながら確認する作業です。
著者が数値として出しているものに誤りがあれば、元データを基に修正の依頼をかけます。
書籍として出版されるにあたり誤りのデータないように確認するためにも、校閲はとても大事な作業です。
重版
重版とは、もともとある書籍や辞書の一部を「内容を変更」して再販することです。
重版と呼ぶのにはいわれがあり、もともと書籍は1つ1つ「版」と呼ばれる原型があり、その原型からインクを紙に写して大量印刷されていました。
その流れから、重版と呼ばれています。
重版するためには変更部分の版を作り変える必要があったため、手間とコストがかかりました。その分、書籍代が上がります。
現在は版を作らずにオンデマンド印刷する書籍も多いため、重版となってもコストがさほどに発声しないことが増えています。
増刷との違いは、内容をそのままに再販するのか、変更して再販するのかという点にあります。
書籍の末尾にも「二版 第一刷 ○年○月○日発行」と記載されています。
絶版
絶版とは、増刷や重版されることがなく、書籍の版そのものもなく、出版権が放棄された書籍のことを言います。
絶版された書籍を入手することはむずかしく、書店を問い合わせたり、定期的にフリマアプリやオークションをチェックしたりするといった策があります。
絶版になってしまうのにはいくつかの理由があります。
理由としては出版社の倒産、著者の意向、出版社と著者との間での意見の食い違い、著者の不祥事などが挙げられます。
絶版となると諦めてしまいがちですが、意外と古い書店に置いていたり、昔からある書店ほど取り寄せしてくれたりします。
私もいくつか入手した経験があるので、諦めずに根気よく探してみてください。
休刊
休刊とは、出版社の経営上の都合や編集制作上の不都合などから雑誌の継続発行をストップする措置のことを言います。
休刊ですので、今後何らかの機会に復刊する可能性もあります。
類似する言葉に廃刊という言葉があります。
廃刊の場合は、今後復刊することはありません。
実際のところ、雑誌の継続発行がストップしたときに休刊なのか、それとも廃刊なのかの判断がつきにくいです。
出版業界では、廃刊も含めて休刊と理解されることがほとんどです。
雑誌にはそれぞれ雑誌コードがあり、休刊後も2年間は保管されます。
その後2年たっても復刊することがない場合は、新しい雑誌に雑誌コードが付与されることになります。