経済成長期の好景気時代を生きていた昭和生まれ世代は、「やればやっただけ成果を手に入れられる」という時代の勢いに乗っていました。
大げさに言えば24時間戦うのが日本のビジネスマン、というようなイメージの中でバリバリ働いていた世代です。
現代のように情報が発達しておらず、なんでも自分で行動していかなければ何も手に入れることができませんでした。
しかし平成生まれの世代からは、日本は長い不景気の中にあり、大きな夢を持ちにくくなりました。
大きく成功しなくても小さな幸せを求め、プライベートを重視する人が増えてきたのです。
インターネットで検索すれば何でも答えが見つかるため、知識が豊富で無駄なことをしたくないという傾向も見られます。
景気の差によって消費行動は大きな違いを生みますし、時代背景が変われば、それに従って生き方は変わらざるをえないと言ったほうが良いかもしれません。
平成生まれの特徴7個!
平成と一言で言っても30年間の長きにわたっていますので、平成生まれには幅広い特徴があります。
そのため「マイペース」と「空気を読む」など、真逆の要素を持つものもあります。
しかしいずれにしても、昭和生まれ世代にとってはジェネレーションギャップを感じさせるものばかりです。
平成生まれの人にとっては、それが当たり前なので指摘されて初めて、世代の特徴なのかと気づくものが多いかもしれません。
それでは、平成生まれの特徴7個をひとつずつ見ていきましょう。
1:マイペース
平成生まれ世代にはマイペースな人たちが多いと、昭和生まれ世代には感じられるようです。
例えば親睦を深めるという意味での会社の飲み会など、仕事上での人間関係を円滑にするために必要だと考える世代と違い、「行かなければならない理由がない」「それよりもプライベートの時間が大事」といった理由で参加を断るといったことがあげられます。
また、自分の仕事だけを指示通りにやってはいるけれど、終わったら他の人を手伝うことまではやらない、という特徴も見られるようです。
逆に言えば、人は人と割り切っているので、他人の私生活にまで口出ししてこない、他人のしていることに手を出さないなど、個々を尊重した付き合い方が得意とも考えられます。
しかし、「ちょっと注意すると落ち込んで会社を休む」など、どちらかと言うとネガティブな意味合いで使われることが多いのが、マイペースという特徴なのです。
2:競争心がない
平成生まれ世代は何かと「競争心がない」と言われてしまいます。
昭和生まれ世代からすると、仕事においてのやる気に関わるのではと心配されてしまう一面です。
昭和生まれ世代は、子供の頃から日常的に競争心を煽られる場面がありました。
誰が一番、誰よりもよくできる、といった方法でやる気を出させる教育方法が普通だったのです。
しかし平成生まれ世代は「人と比べない」「勝つよりも協調性」といった教育方針の元で育てられた人が多くいます。
何事も平等で優劣をつけないという考え方から、運動会の徒競走で一斉にゴールしたりと、周囲と競争することがあまり良くないイメージになりつつあることも影響しているかもしれません。
他人と比べて劣等感を持ちすぎないように、との家庭や教育現場での方針が反映された世代だと言えます。
3:自己主張が弱い
平成生まれの特徴である競争心がないことや、次にあげる空気を読むことなどと重なる部分が多いですが、それらを自己主張が弱いと言い替えることもできるでしょう。
自己主張が強い人は時にはトラブルを生みますが、平成生まれにとっては、自己主張が強いと集団で浮いてしまうことを意味します。
大多数の中で受け入れられる意見しか主張しないところが平成生まれ世代には見られると言えるでしょう。
また、平成生まれ世代には自己主張してまで言いたいことがない、という点もあげられます。
マイペースで競争心もないので、「人は人、自分は自分」とある意味達観している部分があり、あまりライバル意識というものを持ち合わせていないのかもしれません。
4:空気を読む
平成生まれは、場の空気を読むのに長けているという特徴があります。
SNSなどで広範囲にわたる属性の人たちとつながる、というのが平成生まれ世代には当たり前になっていますが、それが結果として全方向を気遣う、空気を読む姿勢を作り出しているのだとされています。
昭和生まれ世代までは、プライベートは自分と仲の良い、気の合う仲間と付き合うのが普通でした。
しかし平成生まれ世代では、顔見知り程度でも「友達」になってしまうため、自分の好きなことばかり言わない、大多数にとって無難で当たり障りのない意見しか言えない、という悩みが出てくるようになりました。
それでも平成生まれは「周囲が自分をどう見ているか」が過剰に気になる人が多く、どんな場においても「嫌われない」ためにはどうすればいいかを考えがちです。
そのため場の空気を読むテクニックが身についてきたという一面があります。