また、新入社員などでまだ学生気分が抜けていなく、同僚に対して友達のように接してしまいがちな時期は「お前」という呼び方が使われる機会も多くなりがちです。
ただし、基本的に同僚に対して「お前」という呼び方をする場合、先輩社員から後輩社員に向けて使われることが多い傾向があります。
どんなに親しくても後輩社員から先輩社員に対して「お前」呼びをすると失礼にあたりますし、同僚間でも見下されているように感じて不快に思う人は多いでしょう。
プライベートでも遊ぶようなよほど親しい間柄ならまだしも、社内で親しく話す程度の関係性であれば同僚に対して「お前」という呼び方は使わない方が懸命です。
学校
職場は上下関係がはっきりしているため「お前」という呼び方がされやすい場です。
しかし、実はそのように上下関係がはっきりしていて「お前」呼びされやすいのは職場だけではありません。
学校も先生と生徒、先輩と後輩といったように上下関係がはっきりしているため「お前」呼びをされることもあるでしょう。
また、学生気分が抜けていない新入社員が同期に対して「お前」呼びをするのと同じように、学校では社会人よりもフランクな気持ちで付き合う場面が多くなりがちです。
そのため、「お前」と呼ぶことも多くなりますし、女性であっても友達とふざけあっている時には「お前」と相手に対して呼びかけた経験がある人も多いのではないでしょうか。
先生
学校で生活している中で、特に「お前」呼びをしてくる人といえば、やはり学校の先生でしょう。
先生の中でも特に、年齢が上の方の親世代で男性の先生は「お前」呼びをする確率が高い傾向があります。
先生から「お前」と呼ばれる場合も、会社の上司の例で紹介したように場面によって受け取り方が変わってくるのではないでしょうか。
たとえば、以下の例を見てみてください。
「お前は本当にそういうとこ憎めなくて良い奴だよな~」
「成績も良いし部活も頑張ってるし生活態度も良いし、お前は優秀な生徒だな」
「お前らみたいな生徒はうちの学校にふさわしくない!」
「何度言ったら分かるんだ!お前に教える時間が無駄だ!」
このような例だと、上の2つの文章は褒められているので良い気分になるでしょう。
このように褒められる場面では先生への親しみを感じやすいので不快な気持ちになる人は少ないと言われています。
一方、下の2つの文章の場合は叱責されている場面で「お前」と呼ばれています。
このような使い方をされると、仮に本当に自分に非がある場合でも呼び方に反発心を抱いてしまい、素直に注意を聞き入れることができないというケースもあります。
先輩
先輩と関わる機会は委員会や部活など限定的な場面になるでしょう。
特に定期的な会議しかしないような委員会活動のような場面でしか接しない場合は、そこまで親しくなることはないので「お前」呼びをされる可能性は低くなります。
しかし、そうした場面でも関わる機会が多くなればなるほど、親しくなり「お前」と呼ばれる可能性は高くなるでしょう。
特に、部活動の中でも運動部や吹奏楽部のように上下関係がしっかりしている部活の場合は「お前」呼びをされる場面も多くなります。
親しみを込めて「お前」と呼んでくれるフレンドリーな先輩もいるでしょうが、中には後輩のことを自分の召使のように扱おうとして敢えて「お前」と呼んでくるような先輩もいます。
1年か2年しか年齢が違わないのに、そうした呼び方をされることは納得できないと感じる人も多いのではないでしょうか。
「お前」呼びに反発する人は、原因として学生時代に嫌いな先輩から「お前」と呼ばれてこきつかわれたから、と考える人も少なくはありません。
友達
社会人になると会社の同期とは仲良くなるといってもプライベートで遊ぶほどは仲良くないケースもあるので、お前と呼ばれるほどの距離感になることも少ないでしょう。
それだけではなく、お互いに大人になって「お前と呼ばれることを嫌がる人も多い」と分かっているため、どんなに親しくなっても敢えて「お前」呼びを避ける場合もあります。
しかし、学生時代の場合はそうとも限りません。
社会人より一緒に過ごす時間が多いため親密になりやすく「お前」と呼ぶこともありますし、お互いにフランクな付き合いを好むため「お前」と呼ぶ機会も多くなるでしょう。
また、学生時代はなんとなく乱暴な言葉遣いに憧れる人も少なくはないため、男女問わず敢えて「お前」呼びをしたがるという人も少なくはありません。
大人になると周りの人に対して「お前」呼びを全くしないという人も、同窓会などで学生時代の友達と会うと学生時代の気持ちが蘇って「お前」呼びをするという人も少なくはないでしょう。
家
職場や学校など、上下関係がしっかりしていて上の立場の人が下の立場の人に対して指示を出すことも珍しくはないような環境で「お前」呼びが頻繁に行われるのは納得できるという人もいるでしょう。