厳格に教えを守っている熱狂的なキリスト教信者こそ、 絵踏みのような方法で信者だとわかってしまいます。
人間は他の動物と違い心を持っています。
その人間の心を利用した判別方法であると言えます、ある意味賢い、ある意味非人道的な方法であると言えます。
キリストやマリアが描かれている。
踏み絵にはイエスキリスト聖母マリアが描かれています。
キリストは文字通りキリスト教における神の子と称されている神同然の存在です。
聖母マリアはキリストを産んだ母であるマリアとして存在していますがどちらもキリスト教信じる者にとっては非常に強く崇めている存在なります。
神同然の存在を足で踏むという行為は当然ながら教えを守っている方にとっては行ってはいけない行為であり、これまで生きてきた中でたくさんの教えを守ってきている方にこそできない行為です。
自分自身を否定される事にも繋がり、厳格な教えを守ってきた人にとっては屈辱的な行為です。
だからこそ、判別方法として採用され、自らが一番崇めている存在を模して描かれているという事に繋がります。
紙製から木製や金属製に。
元々踏み絵に関しては文字通り紙に書かれた絵を使われて絵踏みをさせていました。
ただ先ほどお伝えしたようにキリシタンを探す為におこなっているので、紙に書いた絵を踏ませるとなると、すぐに絵自体が損傷をしてしまい何枚も何枚も書かなければいけなくなってしまいました。
そうなると当然効率が悪くなってしまいますよね。
なので、ある時から紙に絵を描くのを廃止し、その代わりに木の板や金属にキリスト、もしくはマリアを描くようになりました。
木の板や、金属に材料を変更することで、踏まれても損傷をさせることなく何度も利用することができると考えたためです。
実際に木の板や金属金属に変えることで同じものを何度も使用できるようになったので、大きく手間は激減したと言えます。
絵踏みが廃止されてからは木の板や金属などは再利用をされてしまっため、今現在の世の中で残っているものはとても少なくなっています。
今残っているものに関しても表面がすり減ってしまった形で残っているものが多いとされています。
絵踏みはお正月の行事⁉︎
絵踏みがお正月に行われていることを知っている方も多いと思います。
事実、絵踏みはお正月に行事として行われており、たくさんの方が遊びとして楽しんだ経験があります。
お正月に行われるということで、絵踏み春の季語とされています。
なので俳句などの季語として文章に使われる場合も多いといえます。
キリスト教徒の信者からたまったものではないと感じるかもしれませんね。
お祭りのようになっていった。
最終的に踏み絵はお祭りの様に扱われていくこととなります。
その経緯としては、昔はキリスト教信者を見分けるための方法として活用されていたものですが、継続されることによって、年月が経ち、元々行われていた意味を忘れてしまい、気づけばお祭りの行事として取り入れられるようになりました。
キリスト教の信者からすれば気を悪くしてしまうお祭りになるかもしれませんが、当の当事者等についてはそこまで深い考えで行なっているという事の意識は低いと言えます。
絵踏みがされるようになった経緯
絵踏みが行われるようになった経緯についてご説明します。
元々絵踏みが行われる理由となったのは、キリシタンを判別するためだという事は先ほどお伝えしました。
では、なぜキリシタンを判別しなければいけなくなったのかという事を知らなければ、意味が分かりませんよね。
まずはキリシタンが判別しないといけなくなった理由を掘り下げて考えていきましょう。
掘り下げて考える事で、より深い理解が得られるようになります。
この機会に絵踏みという言葉の背景にある歴史を知りましょう。
キリシタン禁令とは。
キリシタンを判別しなければいけなくなった理由を説明する前にまずは禁教令について知っていただく必要があると言えます。
禁教令とはある宗教を信仰したり消したりすることを禁じる命令になります。