その後、1986年にキヤノンのRC-701というデジタルカメラが初の製品化に成功しましたが、高額であった為に一般向けとはとても言えない代物でした。
そして1995年にカシオがQV-10の発売しました。
当時の定価で65,000円でありましたが、歴史に残ると言われるほどの大ヒット商品となりました。
何と言ってもこの商品の魅力は撮影したその場で、画像を確認できるという事。
画像をパソコンに保存できるという点であり、フィルム式カメラには無い機能を持っていました。
写真愛好家としては、まだまだ画質面では評価されないレベルの商品でしたが、このQV-10の登場はその後のデジタルカメラ開発に一石を投じる結果となり、他メーカーでもデジタルカメラが次々と発売されるようになりました。
それまでフィルム式カメラを性能面を超えるものはないと思われていたデジタルカメラでありましたが、より小型化、高画素数なデジタルカメラの開発が他メーカーで競争となり、その性能と価格の値下がりも実現できた事から、2005年頃には遂にその立場を逆転に成功。
その頃にはデジカルカメラが新・三種の神器の一つとしても知られるようになっており、フィルム式カメラの売り上げ販売台数をデジタルカメラが追い越す結果となりました。
現在でも、デジカルカメラの開発は更に続いており、利用できる範囲も広まっています。
DVDレコーダー
DVDレコーダーはDVDの再生や録画もできる一般家庭には欠かせない存在ですよね。
それまでテレビの録画はVHSアナログ式でビデオテープに記録をするビデオテープレコーダーが主流でした。
DVDレコーダーの販売当初は、まだHDDが搭載されていませんでしたが、後にDVDレコーダーにはHDDが搭載されているものが発売され、現在DVDレコーダーにはHDDが搭載されているものがほとんどです。
1999年にパイオニアが世界初となるDVDレコーダーDVR-1000を発売しましたが、価格が25万円とかなりの高額で、HDDは搭載されていませんでした。
その後も他のメーカーでDVDレコーダーの製品が開発されていましたが、まだ一般家庭に普及するまでには至りませんでした。
2001年になると東芝が世界初のHDD搭載型のDVDレコーダーRD-2000を発売しましたが、購入者からHDDに不具合が生じるなどの訴えが相次ぐなどのリコールの問題もありました。
また、同じ頃2000年に発売されたプレイステーション2にはゲームを楽しむだけでなく、DVD-ROMに対応していた為、市販のDVDビデオなども再生機能が搭載されていました。
また、当時販売されていたのDVDプレイヤーは10万円前後という価格でしたが、プレイテーション2は発売当初39,800円という価格で購入できる事から、DVDプレイヤー代わりに購入するユーザーも多数存在していました。
その後、BSやCSでのデジタル放送が開始される中で、2002年に松下電器産業がDMR-E30を発売。
低価格という事もあってVHSとの差を一気に離し、DVDレコーダーは徐々に一般化していくようになります。
そして2003年、ソニーが発表したスゴ録シリーズのDVDレコーダーがヒット商品となりました。
尚、ヒットの要因となったのは、当時NHK-BSで放送していた韓流ドラマ「冬のソナタ」を録画したいという視聴者が多数存在しており、特にアナログBSチューナーを内蔵したモデルがよく売れた事もあり、一般家庭には欠かせない存在として世間に認知されるようになった為と言われています。
また、2003年は地上デジタル放送が開始された年でもあります。
こうしてDVDレコーダーも新・三種の神器の一つに選ばれるようになりました。
薄型大型テレビ
戦後の三種の神器の一つでもあった白黒テレビの誕生から半世紀が過ぎた現在、時代が移り変わりと共に、テレビは年々進化を続けてきました。
最初に日本でカラー放送が始まったのは1960年の事でした。
アメリカ、キューバに次ぐ世界では3番目でした。
しかしながら、当時のカラー対応テレビは貴重であり、50万円以上という価格でしたので一般家庭には到底手の届かない代物でした。
また、従来のテレビはブラウン管式という造りであり、テレビのサイズを大きくしようとするとどうしてもブラウン管も大きくなってしまい、37インチ程度が限界とされていました。
同時に、薄型テレビの開発も行っていましたが、90年代の頃はまだそれほど大きな画面サイズの薄型テレビが製造できておらず、価格も高額になってしまいがちでした。
その後、各メーカーが薄型テレビの開発に取り組み、それまでのブラウン管式テレビの性能や価格と変わらない程度の製品を製造できるようになっていきました。
そして、2003年の地上デジタル放送開始に伴い、テレビを買い替える一般消費者も増加した事から、薄型テレビの普及が一気に進みました。
この頃から、薄型テレビも新・三種の神器の一つに数えられるようになったと言われています。
その後も、薄型テレビの普及は増加傾向にありました。
同時にテレビチューナー付きのパソコンやワンセグ付き携帯電話の普及もあった事で、自宅ではテレビを必要としない層も増えているという問題も抱えています。
最新の三種の神器は?
生活必需品と言われていた戦後の三種の神器から始まり、時代の移り変わりと共に、生活をより充実させるものへと変化した三種の神器。
改めて振り返ってみると、当時の様子も分かってくる気がしますよね。
それではその後の三種の神器はどうなっているのでしょうか。