『おっ』は驚いたときに発する『オッ』で、予期しない場面に突然出食わした驚きのため、冷静さに欠ける咄嗟の反射的行動が的外れの結果になってしまう有様を表しています。
『ちょこ』は、落ち着きがなくチョコチョコ動き回る様子を表す『ちょこちょこ』の『ちょこ』です。
『ちょい』は安易な軽はずみな行動をとる様子を表しています。
おっちょこちょいは、それぞれの語句の意味を合わせ持ったコトバなのです。
おっちょこちょいな人とは、これらの3つの意味を併せ持つ言動をする人のことです。
『おっちょこちょい』は、おっちょこちょいな行動の結果が、相手に致命的な打撃を与えるのではなく、許される範囲の軽微な影響を相手に与える場面で発せられるコトバです。
おっちょこちょいな行動をした人を強く責めるコトバではないため、使われる場面は少なくないと言えます。
おっちょこちょいとは
おっちょこちょいとは、熟慮をしない咄嗟の的外れな行動をとった人に向けられるコトバです。
日常生活の中で、自分の考えに自信が持てない人は、絶えず周りの人の言動が気になるものです。
このため、自分を取り巻く状況の変化が起きた場合、周りの人の視線が気になり、自分の考えで冷静に対応することができなくなります。
自分のとった行動を周りの人はどのように受け止めているか気になり、自身の行動を冷静に進めることができなくなることで、『おっちょこちょい』な状態に陥ってしまうのです。
また、『おっちょこちょい』は、おっちょこちょいな人を、強く攻めずにチクリと批判を込めた意味を含んでおり、まさに、日本語の『妙』といえます。
おっちょこちょいというコトバを向けられた人にとっては、反省を気付かせてくれるキッカケになります。
人は予期しない突然の出来事に直面したとき、無意識のうちに反射的行動をとることがあり、おっちょこちょいな行動は誰にでも起こり得るのです。
おっちょこちょいな行動をとった人の心を傷つけることなく、反省の気づきを促す面をもつコトバが『おっちょこちょい』です。
あわてんぼうという意味
あわてんぼうとは、目の前の状況を冷静に把握せずに早合点し即行動してしまい、的外れな言動になってしまった有様を言います。
おっちょこちょいと似たところがありますが、次の点がおっちょこちょいと異なります。
あわてんぼうは、『慌てる』から派生したコトバですので、『急ぐ』ことが前提になっています。
『急ぐ』ことに全神経が集中してしまい、早合点な的外れの行動になる有様を指すのが『あわてんぼう』です。
一方、おっちょこちょいは、急ぐことが前提になっていません。
おっちょこちょいは、急がない場面でも起きる『不用意』、『不注意』、『軽率』な言動を指します。
しかし、日々の生活の中では、厳密な使い分けは、されていないのが実態と言えます。
あわてんぼうは、あわてん『坊』と表すこともあり、『坊』=『坊や』という意味から、子供じみた言動という含みをもったコトバでもあります。
おっちょこちょいの類義語
おっちょこちょいの出典:「日本語シソーラス 連想類語辞典」ホームページ。
おっちょこちょいの類義語には、よく考えない、早合点する、不注意な、気ぜわしい、せっかちな、などがあります。
これらの類義語に共通することは、熟考、熟慮、冷静さの欠如による軽はずみな考えのため、的確な言動ができない姿です。
周りの人に影響を与え、迷惑をかけてしまうと、おっちょこちょいと言われてしまいます。
しかし、冷静さに欠ける安易な言動をしても、周りの人に全く迷惑がかからない場合は、おっちょこちょいと言われることは少ないです。
周りの人への影響の有無により、おっちょこちょいと言われることがあるのです。
おっちょこちょいな人の10個の特徴
おっちょこちょいな人は、自分の言動に自信が持てず、周りの『目』ばかりが気になり、冷静さに欠ける人です。
自信が持てない人は、自分の言動に周りの人がどのように反応するかに気を取られて、冷静に自分の考えで行動することができなくなります。
おっちょこちょいな人は、周りの人の考え次第で、どちらにもナビク、風見鶏のような人と言えます。
自分の考えよりも周りの人の考えを優先するため、周りの物事の様子が変わる度に言動も変わります。