ただ、入社した時と転勤を言い渡された時とでは状況は変わります。
結婚したり、親の介護がはじまったり、たとえご自身が転勤してもいいと思っていても、周りがそれを許さないことだってあるでしょう。
ですので、もし転勤話が出た時に、採用時には別に転勤してもいいと思っていたとしても、現在転勤は困る状況になった場合は、ご自身の身の上を周りに知ってもらうのも有効的です。
転勤話に入らない
まずは、転勤話に加わらないことです。
上司や同僚の間で、時期になると転勤や異動の話で持ちきりになるでしょうが、そこには極力加わらずにそっと席をはずしましょう。
もしくは、何も意見しないことです。
あなたが発した言葉が、相手にどう取られるかは相手次第です。
取る側が、あなたの言動に対して「転勤したいのかな?」と思ってしまったらアウトですよね。
「そんなつもりで言ったのではない」と言っても、どう取られるかはわからないのです。
触らぬ神にたたりなしと言いますが、余計なことを言ってしまわないようにするには、会話に加わらなければ良いのです。
もし意見を求められても「よくわからない」とごまかすようにしましょう。
転勤できない理由を考える
先程も述べたように、採用時に転勤に応じたとしても、現在も採用時同様に転勤できる身のうえであるとは限りませんよね。
ですので、今転勤を言い渡されると困るなという人は、なぜ困るのか、どうして転勤できないのか理由をまず考えてみましょう。
頭の中だけで整理するのは難しいかもしれませんし、「こんなこと理由にならない」というようなトンチンカンな理由を述べてしまうと、逆に転勤対象者としてターゲットになりかねません。
あなたは今なぜ転勤できないのか、どうして転勤するのが嫌なのか、相手に納得してもらえるような理由を考えるのです。
まずは、気持ちを落ち着けて、転勤できない・転勤したくない理由を紙に書き出してみましょう。
紙に書くことで、自分の気持ちを整理できますし、もし転勤を言い渡された際に断る理由を簡潔にまとめることができます。
子供ができた
通常は、社員の中でも家族がいる、幼い子供がいるという場合は転勤メンバーから外してもらえることが多いのですが、独身だろうが子供がいようが容赦なく平等に転勤メンバーとして考える会社ももちろん多いです。
ですので、「子供ができたから」というのはあまり理由としては期待できないということを念頭においておきましょう。
というのも、子供ができたぐらいでは別に転勤は難しくないからです。
もし子供が学校に通っている年齢であれば、転勤すると子供は学校を転校しなければならず、手続きも大変ですし子供のケアもしなければなりません。
しかし、子供が生まれるということに関しては、落ち着くまで単身赴任しても良いわけですし、子供の教育のことで何か困るということは考えにくいからです。
親の介護
これはかなり有効的な理由です。
ただし、本気で親の介護を自分だけでするという場合は会社員でいること自体が難しくなってきます。
転勤云々の話ではありません。
自宅介護は、想像している以上に大変なことなのです。
日本には介護に関する制度がさまざまありますが、全てをカバーしてくれる制度は存在しません。
ですので、親の介護をきっかけに会社を退社しなければならなくなった、違う仕事にうつらなければならなくなったというのはよくあることなのです。
なお、親の介護に関しては子供ができたという理由でも同じことが言えますが、嘘をつくことはできません。
介護しなければならないほどの症状では無い、そもそも親が近くに住んでいないという場合はこの理由は当然通用しません。
家を購入・新築する
今の家が、持家ではない場合、家を購入するもしくは新築の家を建てるという方法で転勤を回避する人もいます。
ご自身が今住んでいる土地を終の棲家にしようとしているのであれば、思い切ってそこに自宅を構えるのも良いのではないでしょうか?
会社側も、社員が住んでいる家が賃貸であれば、はっきり言って転勤を言いやすいのは確かなのです。
しかし、自宅を購入した、家を建てたとなるとそこから離れるのは難しいということは会社側もわかってくれますので、なかなか言い出せないのが現状です。
かなり大きな買い物ですので、すぐ決断できませんし、家を購入したからと言って家族をそこに残して単身赴任させるという手もありますので、絶対に大丈夫な方法とは言えませんが。