そのときには、必ず”良い面”と”悪い面”を同時に確認することが必要になります。
なぜならば、良いところだけを見つめていたら悪いところを知らずに行ってしまうかもしれないからなんですね。
そうならないように、ここで「往々にして」のよくない使い方を確認しましょう。
このような使い方では、使わないように気をつけてくださいね。
往々にしては良くないことに使われる
この記事の最初のほうでお伝えしましたが、復習しましょう。
「往々にして」という言葉は、必ず”悪いこと””よくないとき”に使われる言葉ということでした。
それを覚えていますか?そのため、「往々にして」という言葉を使う際には、必ずネガティブ、マイナス要素ガ含まれたニュアンスの文章でなければならないんです。
”よくあること”だからといって、プラスイメージを伝える文章で使うことはできません。
もしも使うと、間違って「往々にして」を使っていることになり、この言葉の意味をしっかり理解している人からはもしかしたらバカにされてしまうかもしれませんね。
何度も繰り返しますが、「往々にして」は”良くないことに使われる”ということを忘れないでください。
今ここで覚えちゃいましょう!
良くない往々にしての例文
さきほど「往々にして」の基本的な使い方としていくつか例文をご紹介しました。
ここでは、反対に”よくない使い方”として使われている「往々にして」の例文を確認してみましょう。
まずは、その例文を読んでみて「どこがおかしいのか?」「どこがいけないのか?」を自分なりに考えてみてください。
その例文の下には、すぐにその文章の解釈文、どこがおかしいのかを記載しています。
すぐにその答えをチェックするのもいいですが、あなたがきちんと「往々にして」を理解できているかを調べるためにもぜひトライしてみてくださいね。
嬉しい報告は往々にしてあるものだ
この文章で「往々にして」が使われてはいけない、使うべきではない理由は、ずばり”うれしい報告”という言葉があるからです。
嬉しい報告とは、誰がどう読んだとしても「良いことがおきている」ことに変わりはありませんよね。
その前後の文章でどんなにネガティブなことが書かれていたとしても、「往々にして」が含まれている文章の中にポジティブワードがあっては「往々にして」を使うことができないんです。
なぜならば、今さっきもお伝えしたように「往々にして」という言葉は”良くないこと”に対して使われる言葉だからなんですね。
この文を伝えたかった人はきっと「嬉しい報告は、よくあるものだよね!」と伝えたかったのでしょう。
この場合は、ネガティブな要素でも良い要素でも使うことのできる「ときどき」「時折」などの言葉を使うといいでしょう。
同じ「時間」「頻度」を表す言葉のなかでも、「往々にして」のように良くない意味の文章だけに使われることもあれば、どちらの文章でも遣うことのできる言葉などがあるんです。
これが日本語のややこしいところでもありますが、そこに日本語の楽しさがあるんですよね。
人の幸せは往々にしてあるものだ
この文章では、どうして「往々にして」を使ってはいけないのでしょうか。
もう、すぐにでもわかるはずです。
そうです。
「人の幸せ」という誰がどうみても、悪い意味の文章に見えないからなんですね。
幸せという言葉は、なにか嬉しいことがあったり、今取り組んでいることが順調に進んでいるときなどに使われるものです。
それにどうみてもプラスでポジティブのイメージしかありません。
そのため、よくない意味でしか使うことのできない「往々にして」という言葉は、この文章には合わないということになります。
この文章の意味は、「人の幸せはよくあるものだ」となりますよね。
そのようにポジティブな要素を含んだ文章の中で”よく”という起こる傾向の高い頻度をあらわす場合は、「度々(たびたび)」という言葉を使うといいでしょう。
「度々」とは、よくあるさまを示し、同じことが何度も繰り返されることをあらわしてくれます。
「幸せがよくあることだ」というのは、”幸せ”が何度もやってくるということですよね。
幸せといってもすべてが同じ幸せではありませんが、ニュアンスとしては同じなのでそのように使うのが好ましいといえます。