朝から騒々しく泣きまくるセミの声を聞きながら、灼熱の太陽の光が天から降り注いでくる暑くて暑くてたまらない夏が過ぎると、秋の気配がしてきます。

秋の夜長に窓を開けると、ひんやりした風が吹き込んできて、とても気持ちがいいものです。

秋だと実感すると、ふと月を見てしまうのです。

この秋の夜に、月を何気なく見てしまうのは私だけでしょうか?

雑誌を読んでいると「中秋の名月」という言葉が目に留まり、その続きを読んでみると「中秋の名月」とは「十五夜」とも呼ばれ、旧暦の8月15日の月のことだそうです。

今の暦では、2017年10月4日が「十五夜」です。

この夜には、お団子やお餅を供えて綺麗な月を見るのです。

綺麗な月は、心や身体を癒してくれるのです。

そこで、月を愛でる風習が広まったようです。

このお月見は、古くは奈良時代ごろから農民が五穀豊穣を感謝して、収穫物を供えたようです。

そして、この時期に収穫される里芋をお供えする習慣もあるので、この時の月を「芋名月」とも呼ぶそうです。

この時期は空気が澄んでいて、月は一年で最も美しい光を放つそうです。

このように、昔から月を愛(め)でる習慣があるのです。

さらに涼しくなった秋の夜長には、「十五夜」の後に旧暦9月13日の月も「十三夜」として愛でられているようです。

「十三夜」には、収穫物の栗や枝豆を供えるので、「栗名月」や「豆名月」とも呼ばれるそうです。

ちなみに、「十三夜」の日と言うのは、2017年11月1日です。

このように「月を愛でる」という表現があるのですが、この愛(め)でるという言葉はどのような意味があるのでしょうか。

また、月の他にもどんなものを愛でるのでしょうか。

そこで、愛でるの使い方をまとめてみました。

愛でるの意味

愛(め)でるという言葉の意味は、大きく分けると二つの意味があるようです。

一つ目は、美しさや可愛さを表現することと、もうひとつは褒めるという意味です。

いずれも、感動するという点では共通の意識を持っているのですが、日本人独特の奥の深い言葉でもあります。

中秋の名月を見る時に、団子を飾ってきれいに光り輝く月を見ることを、月を愛でると表現するのです。

月を愛でるということは、夜空の月を美しい、綺麗、神秘的と感じて感動することなのですが、昔の農民は米など穀物の豊作を感謝する気持ちもあったのです。

美しさと感謝が「愛でる」の基本コンセプトなのです。

最近では、人間も含めた生き物に対する可愛さの感動や感謝の気持ちも表すようになって、自分が大事に飼っているペットなどにも「ペットの猫を愛でる」「小鳥を愛でる」とも表現するのです。

生き物の場合は、単に美しいだけでなく、いつくしむ、愛らしい、かわいいと言う気持ちも表しているのです。

このような感動は、人間にも向けられます。

戦国時代に命をかけて武将を守った働きに感動した時に、「その勇気に愛でて褒美を遣わす」とご褒美を与える時にも使用します。

その勇気と行動に感心して褒めるという意味なのです。

美しさを味わい感動すること

愛でるという意味で代表的なことは、その美しさを味わい感動することです。

我が家では、中秋の名月の時には、用意しておいたお供えの団子をいただいて、美味しさを味わって感動したリしています。

月が綺麗に見える時には、外に出て空に浮かぶ大きな月を眺めて、地球に最も近い惑星だ!と感動して、家にもどってから美味しいお茶と団子をいただき、いっときのささやかな幸福感を味わうのです。

これも月を愛でる方法です。

愛すること


天気の良い日に、近くの公園に散歩に出かけると、老夫婦と幼い子供の組み合わせをよく見かけます。

小さなお孫さんを連れて、おじいちゃんとおばあちゃんが遊んでいるのです。

もちろん子供もおじいちゃんとおばあちゃんになついているので、楽しそうに遊んでいるのです。

その子供の両親は、二人でどこかに出かけていて、その間の子守をしているのかな?と考えたりします。

おばあちゃんは、その表情から分かる通り、もちろんお孫さんにメロメロなのです。

お孫さんを愛でる様子がハッキリと分かるのです。

お孫さんを慈しみ、かわいがるのです。

両親と同じくらい、と言うより次元が違うのですが負けないくらい愛しているようです。

愛でるとは愛することなのです。

可愛がること

好きで好きで可愛くて、世の中にこんなに可愛いものはないと言うぐらいペットを可愛がっている人も多いようです。

最近の世間情勢では、高齢化と核家族化が進行しているので、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」という状況が増えています。

ペットの世界でも同様で、高齢のペットが増えてきています。

散歩コースでは、高齢の犬と高齢の飼い主の組み合わせで歩いている姿をよく見かけます。

ペットが可愛くて仕方がないので、老化でペットが歩けなくなったら、しっかりと抱きかかえて散歩するのです。

真夏の時期には、道路が灼熱に熱くなっているのでペットが火傷すると心配して、しっかりと抱き上げて歩きます。

寒い時期には、足が凍傷にかからないようにと、これまた抱きかかえて散歩するのです。

ペットをいつくしみ可愛らしくて心が詰まるからです。

愛でるという意味は、可愛がることに通じます。

感心し褒めること


日頃の会話の中では、褒める時に愛でるとはほとんど使わないでしょう。

オリンピックの大会の競技でも、例えば日本人の水泳の選手が奮闘して金メダルを獲得しても、「彼の金メダル獲得を愛でて、栄誉賞を授与します」と言うよりも、「彼の金メダル獲得に感動して、栄誉賞を授与します」と表現するようです。

「金メダル獲得を愛でる」よりも「金メダル獲得を褒める」と使うようです。

若い人には、愛でるという表現はなじまないようです。

いつくしみ大切にすること

いつくしむ(慈しむ)とは、日常会話ではほとんど使いませんが、言葉を大事にする作家にとっては、奥の深い美しい日本語として残しておきたい言葉です。

いつくしむの意味は、大切にしたいという心からの思いや、大事にしたいという強い気持ちを表す言葉です。

愛するという言葉は、男女の気持ちを判断する時の好きか嫌いかという二者択一の表現のようですが、いつくしむとはもっと普遍的な表現なのです。

恋愛中の男女だけでなく、もっと幼い自分の子供に対して「我が子をいつくしむ」などと表現します。

その親だけの感情でなくて、世の中の親というものは全てが自分の子供をいつくしむはずだからです。

普遍的なという意味は、誰もが同じ感情を持つことを意味しています。

さらに愛するとか可愛がるという言葉と違っていることは、いつくしみの感情の中には、相手の痛みや苦しみも自分のこととして考えていることです。

そして、相手が求めているであろうことを悟ることなのです。

このことが、奥が深い言葉と言う由縁なのです。

単に寵愛するだけでないのです。

この感情を含んだ言葉が「愛でる」でもあります。

【慈しみについては、こちらの記事もチェック!】

愛でるの同義語

愛でるの同義語は、「可愛がる、いとおしむ(愛おしむ)、いつくしむ(慈しむ)」などが考えられます。

可愛がるには、かわいいと思って接することを意味しますが、後輩や弟子を鍛えるためにいじめ抜くことも可愛がるとも表現します。

しかし、愛でるの意味の場合は、前者のかわいいと思うことです。

いとおしむ(愛おしむ)とは、かわいくて大切に思う気持ちと可哀そうだという気持ちを含んだ表現です。

いつくしむ(慈しむ)は、前の項目で説明した通りで、大切で大事にしたいと思う気持ちです。

愛でるとは、これらの感情が入り混じった感情なのです。

好き

独り暮らしのおばあさんが、1匹の小さなワンちゃんを飼っています。

毎朝一緒に散歩に出かけるだけでなく、買い物や近所での井戸端会議でも必ず一緒にいるのです。

話しをしながらも身体を撫でながらワンちゃんの方を見ているのです。

ワンちゃんと目が合うと、まるで人間と話すように語りかけて、うなずいているのです。

ご近所の人も、ずっとワンちゃんと一緒にいるので違和感もなく、当然のように振る舞っています。

その光景を見ていると、そのワンちゃんのことが好きで好きで仕方がないように見えます。

ちょっとワンちゃんの動きが悪くて食欲が無くなると、子供が病気になった時のように心配をして、獣医に診てもらおうかと悩むそうです。

このような感情を、「犬を愛でる」と言うのです。

かわいいと思ってやさしく大事に扱っているのです。

愛おしむ

おばあさんには、孫が3人います。

嫁いだ娘さんの子供です。

嫁ぎ先は遠方なので、里帰りする時はまれです。

子供を連れて返ってくると言うと、その日が待ち遠しくてソワソワしてしまいます。

仲の良いご近所さんには、孫の成長していく姿を撮った写真を見せるのです。

よちよち歩きの時から、小学校に入学する時まで、何かのイベントの時の写真が自慢なのです。

おばあさんが、何か心配そうに不安な顔をして、ワンちゃんに語りかけています。

どうやら一番下の孫がインフルエンザにかかったようで、熱が下がらなくて食欲もないと娘さんから電話があったようです。

孫たちの写真を見ながら、早く良くなって!と呟きながら孫のことを愛おしんでいるのです。

愛おしむという言葉の中には、可愛いだけでなくかわいそうにという気持ちも含まれているのです。

見とれる

中秋の名月をジッと見ている時の感情は、その神秘的な美しさを味わっている時です。

綺麗な月は、心に溜まっているストレスを忘れさせるような、癒しの作用もあるようです。

秋の夜長は騒々しさも無くなり、ひっそりとした静寂の中で、窓から見る月に見とれてしまうのです。

時折聞こえるバイクの暴走する音やパトカーのサイレンなどがあっても、綺麗に光っている月の前では、気にならないのです。

しばし見とれて時間を忘れます。

いつしか月を愛でている自分に気付くのです。

みんなの愛でる対象は何?

月を愛でるのは、ある程度人生経験を経た大人なのかも知れません。

失恋や新しい恋に目覚めた人は、彼や彼女のことを思っていることでしょう。

可愛くて大切で、愛おしく思っている人や物が対象です。

自分が成長していく過程で、愛でる対象が変化していくはずです。

今まで何とも感じなかったことが、あることを境に愛でる対象になったりするのです。

ちっちゃな子供の時は、家で飼っていた仔犬を愛でて、ある日お母さんが入院してしまうとお母さんのことが心配で、ベッドに寝ているお母さんを愛でるのです。

お母さんが元気になってくると、病院の庭に咲いている綺麗な季節の花を愛でて、進学すると仲の良い級友を愛でるのです。

大人になって行くと、好きな人ができて恋人を愛でるというように、成長するにつれて愛でる対象も変わってくるのです。

恋人

愛でる対象で一番分かりやすいのが、恋人です。

今の恋人がどのような経緯で見つかったのかは分かりませんが、強く愛し合って心を奪われてしまったなら、間違いなく恋人を愛でているのです。

交際期間が1年以上にわたってある程度長くなっていると、ぼちぼちプロポーズのことを考えたりします。

プロポーズの時期は、交際がスタートしてから1年前後の時期が多いようです。

こんなことも知っているし、最近はデートの時に簡単なものでもプレゼントをもらったりしているので、そろそろ婚約指輪も用意しているのではと疑ったりしています。

こんな状態では、完全に恋人を愛でていると言えます。

我が子

我が子というのは、何物にも代えがたい大切なものです。

目に入れても痛くないほどに可愛いものです。

最近の暗いニュースで、自分の子供に暴力を振るって虐待したリ、いじめたりする事件の報道がありました。

悲惨なのは、自分の子供を夫婦で虐待して殺してしまった事件もありました。

こんな報道を見ると、自分の子供になぜこんなことができるのかと憤りと合わせて不可解さを感じてしまうのです。

朝からこんなニュースを見ると、何だか一日が重苦しく感じてしまうのです。

いろいろ事情があると思いますが、少しでも自分の子供を愛でる気持ちがあれば良かったのにと思ってしまいます。

動物の世界でも、生まれた子供はかわいいものです。

東京の上野動物園で生まれたパンダの赤ちゃんのニュース映像が流れました。

数十グラムの小さな赤ちゃんですが、お母さんパンダは愛おしくて堪らない感じで抱きかかえていました。

赤ちゃんが小さすぎて、口で咥えて持ち上げていました。

身体の重みで窒息しないかと余計な心配をしていましたが、もう大きく育っていたので安心です。

この時のパンダのお母さんは、必死で赤ちゃんを愛でていたのです。

ペット

最近では、ペットと言ってもいろいろあります。

昔からペットとして家庭で飼われていたものは、犬や猫、それと小鳥でした。

犬や猫が飼われていた理由は、犬は番犬として重宝されていたし、猫は鼠を駆除するために利用されていたのです。

それが経済成長と並行して、人の心を癒すために飼われるようになってきて、いまや空前のペットブームになっています。

実際にどれくらいの人がペットを飼っているかを調査した結果では、およそ3人にひとりの割合で飼っているそうです。

ペットの中で人気なのがやはり犬で、ペットを飼っていると答えた人の約60%が犬で、猫は約30%です。

鳥類を飼っている人は10%未満で、以前に比べると減っているそうです。

犬や猫は、人間の側にいて触れ合うこともできることや可愛い姿を見て心が癒されることから根強い人気があるようです。

最近の話題で思い出すのは、猫の駅長さんです。

過疎化で利用客が減ってきた地方の駅で、脚光を浴びるために猫を駅長にしたところ、マスコミが取り上げて人気になり、利用客が増えたというニュースがありました。

その猫に特製の駅長の帽子を被らせて写真を撮ることで、猫好きの人がワンサカ押し寄せているいるようです。

猫を愛でる様子が話題になりました。

犬の方も幼児から高齢者までスキンシップができることで、癒しの効果が得られるようです。

ひとりで暮らすお年寄りのパートナーとして、飼っている人も多いようです。

典型的な高齢化社会の現象で、年老いた犬を高齢者が散歩させる構図は、あちこちで見られます。

ペットと一緒に散歩しながら、しきりにペットに話しかけて会話を楽しんでいるようです。

高齢者は大好きなペットを愛でているのです。

子ども

親はもちろん自分の子どもは可愛いものです。

そして自分の子供以外の子供も、やはり可愛く感じるものです。

子供たちが何人か集まって遊んでいると、無邪気な様子を眺めているだけで楽しくなってきます。

時々、何かを取り合いしたリ、相手の髪の毛を引っ張ったりして喧嘩していても、側にいる親が仲直りさせると、また楽しそうに一緒に遊ぶのです。

自分も小さな時にはあんなふうに遊んでいたのかなと思うと、不思議な感覚になります。

幼い子供を何かの目的で誘拐して連れまわしたり、ひどい時には命を奪ったりする事件が後をたちません。

そんな悲惨なニュースを見てしまうと、身近な子供達のことが心配になるのが親心でしょう。

知らない人に声をかけられても、ついて行ってはダメだよと言い聞かせても、子供のことですから強引に手を引っ張られて連れて行かれるかも知れないのです。

そんな魔の手にかからないように願いながら、親は子どもを愛でるのです。

弟や妹

兄弟がいると、家の中でも楽しく遊べます。

兄弟ですから、心おきなく何でも話せるし、時には喧嘩をしながら成長して行くのです。

弟や妹は、上に兄や姉がいると何故か安心してしまうのです。

幼稚園や小学校などに進学しても、兄や姉がいると事情も分かるので、気軽に通学することができるのです。

分からないことや学校の行事など、どんな準備をしたらよいとか心構えなどを聞くことができるからです。

学校でいじめられても、兄がいると助けを求められるし、逆に相手を威圧してくれることもあります。

頼れるのです。

このことは、兄や姉から見ると、やはり兄弟と言うことで可愛いものなのです。

普段の生活でも学校でも、何か困っていないか、泣かされたりいじめられていないか、忘れ物をしていないかと、親のように面倒を見るのです。

親の目の届かない所では、実は親の代わりに弟や妹を愛でているのです。

花などの自然

公園を定期的に散歩していると、季節によって花を植え替えて綺麗にしています。

色とりどりの花を眺めながら、もうすぐ秋になるようだとか、寒い冬が来るとか、季節を感じてしまうのです。

少し足を延ばして近くの山や川沿いを歩いてみると、道端に咲く花も変わってくるのです。

植物は季節の移り変わりを敏感に感じて、自然に季節の花を咲かせるのです。

山の風景も変わってきます。

寒い冬を越して暖かい日差しが照り出すと、草むらの中にツクシが芽を出したり、枯れていた木の枝から新芽も出てきます。

春が近づいているのです。

新芽から鮮やかな緑の葉が伸びてきて、いつの間にか青々とした葉が茂ってくるのです。

山一面が新緑の鮮やかな色で埋まるのです。

そして、暑い夏が過ぎると、今度は緑の葉が赤く染まり紅葉の時期になります。

このように自然は変化していくのです。

このような自然の移り変わりを見ていると、心も自然に癒されるのです。

このように人は自然の移り変わりを愛でるのです。

愛車

欲しかった念願の愛車を手に入れると、休日にはドライブを楽しむこともできるのです。

さっそく書店に出かけて気に入ったカー雑誌を探しに行きます。

書店に行くと、たくさんの種類のカー雑誌が並んでいます。

その中で、景色が良いドライブコースの特集がある雑誌を購入します。

いずれは、好きな彼女を横に乗せて、気持ちのいいドライブをしたいと願っているのです。

車を持つと、素敵な彼女も見つかりやすいかな?と淡い期待も持つことができます。

これまでは行けなかった郊外のレストランや道の駅など、どこにでも行くことができます。

これまでの生活が一変するのです。

ただし、愛車の維持費やガソリン代も必要なので、それはそれで悩ましくはなるのですが、念願の愛車を手に入れた喜びは、言葉で表せません。

暇があると愛車をワックスで磨き、ピカピカにして満足するのです。

ちょっと遠くに出かけると、帰ってきてすぐに愛車の点検です。

傷はついていないか、タイヤに異常は無いかなど、気になるのです。

雨の日に乗ると、晴れたらすぐに洗車してまたピカピカにします。

車内も常に汚れを落とし、マットも砂がたまるとすぐに掃除します。

朝起きると、愛車の様子を見てしまうほど気になるのです。

すっかり愛車を愛でているのです。

愛でるメリットとは?

毎年桜が咲くころには、全国各地で桜の花を愛でるためのお花見が繰り広げられます。

南国から北国へと桜の開花情報がニュースで流れて、本格的な春の訪れを感じるのです。

桜の名所では、夜に桜の木をライトアップして、その下で大勢の人が夜桜を楽しみ祝杯をあげています。

桜の花を愛でる行為は、日本の大事な年中行事となっています。

桜の花は時期が来るとパッと咲き乱れ、そしてサッと散っていきます。

この美しさと潔さが日本人の心を掴んでいるのです。

人類が、このように花を愛でるようになったのは、かなり古代(数万年前)のことだそうです。

古代の遺跡を調査していたコロンビア大学の博士が、トルコ国境に近いシャニダール洞窟で、ネアンデルタール人の人骨の発掘調査を行っていました。

この時に、人骨の周囲で大量の花粉が見つかったのです。

これは、この人物が死去した時に、花と一緒に埋葬されたことを示しているのです。

このように、死者に花を手向ける習慣を持つ人々は、花を愛でる文化をもつ人々に外ならないのです。

学術的には、約6万年前に花を愛でる人々がいたことになるのです。

つまり、花を手向けて尊敬する死者に感謝の気持ちを表したのでしょう。

人間という生き物は、古代から死者を愛でる習慣があったようです。

感謝の気持ちがわく

自分を含めて、人間というものは一人で生きていけません。

周りの人に助けられ支えられて生きていくのです。

何だか宗教の話しのようになってきましたが、親からも先生からも、このように教えられたのです。

大きくなっても、常に誰かに協力してもらい助けられることは常にあるのです。

街に出て買い物をしても、スーパーのレジでお金を支払っても、必ず「ありがとうございます」と感謝の言葉を聞きます。

日本人は、常に感謝の気持ちを忘れない民族だと言われています。

一日が終わって眠る前に、今日は何人の人から感謝されたか、また自分が何回感謝したかを考えて見ると、恐らく数えきれないくらいだと思います。

この感謝の対象は人間だけでなく、この世に生まれた生き物全てが対象になるのです。

あなたが大事に飼っているペットもそうですし、植木鉢の花、毎日食べるお米や野菜など、自然界の生き物全てに感謝の気持ちが湧くはずです。

これらを愛でることによって、自分が生かされていることを知り感謝の気持ちがわくのです。

癒される

ペットの犬や猫は、飼い主の心を癒してくれます。

情緒不安定な人や認知症を患う高齢者などにも、ペットは癒しの効果を発揮するようです。

世界各地の医療現場では、犬と患者とを触れ合わせて、認知症やうつ病、自閉症、末期がんの症状を改善する治療方法(動物介在療法)が行われています。

治療中の不安や悲しみの気持ちを、癒す効果があることは証明されています。

これは、犬が患者を愛でていることになります。

室内でペットを飼っている家庭では、飼い主に可愛がられているペットが、赤ちゃんを愛でるという行為をする時があるようです。

ペットにも赤ちゃんを可愛がり好きになる感情があって、赤ちゃんを愛でることによってペットも癒されるのでしょう。

愛でる行為は、自分も癒されるのですね。

心が豊かになる

花とかペットを毎日愛でていると、心が落ち着いて気持ちも軽やかになってきます。

自分の愛情をキチッと受けてくれる気がするからです。

大事な花には、水をやったか、肥料は足りているか、病気になっていないかと絶えず気を配って観察しているのです。

まるで花があなたに何かを訴えているかのように感じるのです。

そんな気配りができると、心も豊かになってくるのです。

ペットに犬を飼っていると、目が合った時に元気がないとか不安そうに見える時には、ペットにやさしく話し掛けながらペットの顔を観察し、動きを見ながら異常がないかを判断するのです。

このように、愛犬を慈しむことで心が豊かになるのです。

考えがポジティブになる

愛でるとは相手か何かを可愛がり慈しむ行動です。

やさしく触れたり観察したりして、常に愛情を注ぐのです。

愛情を注ぐということは、ポジティブに行動をする、良かれと思って働きかけることです。

愛でていると、知らず知らずのうちに考え方も積極的になってポジティブになります。

自分を認めることができる

何かを愛でるという行為は、これをすることによって、きっと良くなると信じているからです。

良いことをしているという自覚も生まれます。

何かを愛でることによって、じぶんを認めることもできるのです。

そのものの本質を感じる

愛でるということは、相手とか何かに優しく接することになります。

触れあいながら、そのものの本質を探ってから、さらに愛でることができます。

そのものの本質を感じることで慈しむ気持ちも生まれるのです。

良いものに出会える

花とか何かを愛でていると、そのものの本質を感じると言いました。

愛でることを繰り返すと、うわべだけの行動でなく心の中から可愛いとか慈しみが湧いてくるのです。

もっと好きになりたい、もっと愛でるものを見つけたいという考えを持ちます。

この向上意欲が良いものに出会える機会を増やすことになるのです。

愛で続けることで、良いものに出会えるのです。

素直になれる

愛でることで相手の気持ちを推し量ることができるようになります。

相手の気持ちになれるのです。

このことは、自分の考えや経験をリセットして、素直な気持ちになれるのです。

心が動かされる

何かを愛でることで、自分の気持ちは素直になっていきます。

素直な気持ちとは、何事にも色眼鏡で見ないと言うことです。

自分の感情をひとまず抑えておいて、相手の気持ちに寄り添うことなのです。

すると、自分の考えが間違っていたり、考え違いをしていたりすることがあると気が付くのです。

それは、あなたの心が動かされる始めなのです。

価値観が変わる

何かを愛でることであなたの心は癒され、誰かに愛でられるのを待っているものも多いことを知ります。

ペットでも飼い主に常に愛でられていると、ペットの行動も変わってきます。

自分が愛でるだけでもこんなに変わるものだと実感した時に、価値観が変わるのです。

あなたの行動で価値観も変わっていくのです。

まとめ

愛でるという意味は、美しさや可愛さを表現することと、もうひとつは褒めるという意味ですと言いました。

現代での愛でるという行為は、自分が大切にしているものや人に対して行われる、愛情表現のひとつではないでしょうか。

愛でることによって、相手にも何かにも傷をつける訳でもなく、自分が素直に慈しみ愛を注ぐことですから、決して迷惑にはならないはずです。

自分の小さな子どもやペットを愛でることは、お互いに素直な気持ちで接することで、直接触れあいながら心を通わせるのです。

そこはあなたたちだけの世界でもあるのです。

この愛でる気持ちは、その人の人生を愉しむ貴重な時間なのです。

相手や好きなものを褒めて尊重するのです。

あなたの人生を豊かにしてくれるのです。