しかし、名前に限らずそうした現象には必ず何かしらの呼び名が付いてしまうものです。
そのため、自然とキラキラネームの比較としてシワシワネームという呼び名が生まれたのです。
意外と人気がある
シワシワネームと聞くと、堅苦しくて古めかしい名前という印象があるかもしれません。
しかし、意外とその古風さが近年では人気になっています。
人気に火が付いた理由はさまざまですが、ひとつにはキラキラネームがあまりに増えてきたため、そうした名前を嫌う親が敢えて古風な名前を付けたとする説があります。
また、とある企業が行ったアンケートの結果が、「キラキラネームでは就職に不利」だとするところから、キラキラネームではなく古風な名前を付ける親が増えたとする説もあります。
後者の説については後述します。
このように、さまざまな理由から近年シワシワネームを付ける親が増えてきました。
元々日本に昔からよくある名前ばかりですので、「シワシワ」とは言っても、覚えやすく分かりやすい、そしてすんなりと誰もが受け入れることのできる名前が多いのも人気の一つなのでしょう。
また、キラキラネームの場合には自己紹介をすると「えっ!?」と周りの人に引かれてしまうことがありますが、シワシワネームではそんなことはまずないでしょうから、安心して堂々と大人になってからも名乗ることができます。
シワシワネームに人気がある理由とは?
シワシワネームは、近年根強く残っているキラキラブームに対抗するように、古めかしい名前が付けられている子を指します。
親が子どもに付けた名前は、元々は親が自分の子どもに対して「こんな子どもに育ってほしい」と愛情と願望を込めたものです。
そのため、「名は体を表す」ように育ってくれた子どもの存在は、親にとってはとても誇らしく、また嬉しいものなのです。
本来はこのように、子どもの将来を考えて名前を付けるものでした。
それが近年のキラキラネームになってからは、「名は体を表す」ことを意識して付けられた名前もありますが、中には音の響きが良いからという理由で名前が付けられることも珍しくはありません。
もちろんそれはそれで親から子どもへの愛情があるのでしょうが、あまりにも「どんな意図で名付けたのか分からない」と思えるような名前は、キラキラネームを付けた親同士の間でも疑問視されることがあります。
しかし、シワシワネームの場合には、大抵は名前を見れば親の込められた願いが第三者でも分かるものです。
その分かりやすさも人気の一つですが、他にもいくつか人気がある理由が考えられます。
それを以下にご紹介していきます。
しっかりした人という印象を名前から受ける
ひと昔前までは、シワシワネームが当たり前に世の中には溢れていました。
むしろ、そんな総称を付ける必要がまったくないほどに、当然のことだったのです。
しかし近年になって、キラキラネームという不思議な響きを持つ名前が増え始めました。
そしてそれは一気に全国に広がり、今では学校のクラスに最低一人はキラキラネームの子どもがいるほどです。
また、キラキラネームとまではいかなくとも、「優奈(ゆな)」「凛」「結岐(ゆうき)」など、どことなく現代風な名前が溢れており、昔ながらの古風な名前が珍しく扱われるような時代になりました。
今風の名前は漢字が読みやすければまだ周りには受け入れられやすいです。
しかし読めない当て字の多いキラキラネームの場合は、当人の性格はどうであれ、名前の派手な響きから、しっかりとした落ち着いた印象の人とは思われ難いというのが現実です。
一方のシワシワネームでは、古風な名前の印象から、その人自身もまた落ち着いたしっかりした人に見られやすいです。
身なりを整えて外見に気を遣うことや、中身を磨いて人間性を養うのはとても大切なことです。
しかし周囲の人は外見だけでなく、まず名前でその人を無意識に判断しようとします。
そうなると、キラキラネームよりもシワシワネームの方が、相手に与える第一印象は良いことが多いのです。
キラキラネームと比較すると就職で有利
先にも少し挙げましたが、ある企業が就職活動におけるアンケートで、キラキラネームとシワシワネームを比較対照しました。
そこで「キラキラネームよりも、シワシワネームの方が就職活動では有利」という結果が出ました。
これは学生の就職活動で、合否を判断する面接官の年齢を考えれば、それなりに納得できる結果と言えるでしょう。
キラキラネームは、音の響きや当て字が多く用いられています。
そのため、一見して読みにくい漢字が多いです。
面接官が書類を見た時に、読めずに悩んでしまうような名前では、もしその人を採用しても、今後社内でいちいち名前に関するトラブルが起こるかもしれないことが予想され、採用するのを躊躇うことがあります。