なぜなら、脳は複雑なネットワークで構成されているようなものであり、一部を損傷しても訓練によって他の部位を鍛えれば回復できたりするからです。
左右というよりは、前頭葉・側頭葉・頭頂葉・後頭葉などで分類して述べられます。
さて、一般に言う「右脳」の機能としては次のようなものがあります。
五感・直感・空間認識力(絵や映像の理解を含む)・感性・イメージ記憶・創造性などです。
左脳は言語・分析・論理的思考・計算などとされています。
この分類によれば、右脳はイメージや五感からの刺激によって記憶することに長けており、左脳は文字そのものなどが覚えやすいということになるわけです。
速いスピードで繰り返して覚える
記憶は使わないものはどんどん追いやられていきます。
たとえて言うなら、zipファイルにされてしまうようなもの。
パスワードを覚えておかないと永遠に解凍できません。
このパスワードこそが先述したタグなのですが、タグすらも使わなければ思い出せなくなっていきます。
覚えていることを保っておきたいなら、期間をおかずに繰り返して思い出すことが必要です。
同様に、まず覚えたい事柄に取り組むときも、短期間のうちに速いスピードで繰り返し頭に叩き込めば忘れづらくなります。
速読や速聴がおすすめ
五感から覚えるのが右脳だとすると、イメージ記憶と同様に聴覚からの刺激も右脳を使った覚え方には有効であると考えられます。
まずは理解より覚えることが優先なので、覚えたい事柄について録音されたものを速いスピードで繰り返し再生すればとりあえず記憶に刻めるでしょう。
英会話学習などでも効果を発揮している事例があります。
速読はこれとは違った効果があります。
まず知りたいことが書いてある本をザッとななめ読みしてみましょう。
とにかくスピード重視です。
その際に理解できること、目に留まることは、既に自分の中にある知識と結び付けられているものです。
これを繰り返す内に、速いスピードとはいえ一度は目を通している文章を繰り返し読んでいるわけですから、自然と記憶に刻まれていきます。
そのように回数を重ねる内にわかってくる文章が増えていくのです。
語呂合わせで覚える
「1192(いいくに)つくろう鎌倉幕府」なんて覚え方をした人も多いのではないでしょうか。
最近の発表で「1185(いいはこ)」が鎌倉幕府の本当の成立年になったことは置いておくとして、語呂合わせで覚えるのは効果的です。
なぜなら、「良い国」を作っているイメージが幕府の成立を呼び起こし、語呂による音感の良さの2つで覚えられるからです。
語呂合わせは江戸時代の言葉遊びで、「猫に小判」に似せて「下戸に御飯」などと言ったりしました。
音感が良ければいいので、数字に限らず使えます。
人の名前と顔を一致させるのにも使えます。
ちょっと失礼ですが「熊に似てるよ山田さん」のようにセットで覚えやすい音感をつけて記憶する方法です。
ストーリー性のある語呂合わせがベスト
語呂合わせはイメージしにくい、ストーリー性のないことで覚えてもすぐに忘れてしまいます。
鎌倉幕府の成立は「良い国作ろう」と関係がイメージしやすいのですが、では室町幕府の成立や江戸幕府の成立が何年であるか覚えているでしょうか。
それぞれ「1338(いー耳やね)足利尊氏」「1603(イチローさん)あれが江戸の家康公」などがあるのですが、良い耳とかイチローに室町や江戸とつながるストーリーが全く見えてこないので結びつかないのです。
先ほどの「熊に似てるよ山田さん」は「山」に「熊」がいるイメージがしやすいので覚えやすいでしょう。
他にも、「甘い物好き佐藤さん」「蛙に似ている井上さん」なども有効です。
「さとう」や「井」を呼び起こしやすい関連性をもたせるのがポイントです。
書いて書いて覚える
ひたすら書いて覚えるのは何を覚えるにも効果を発揮しやすい方法です。