そのこだわりは中々誰かの意見で変えることが難しく、自分が一度こうだと思ったら、そこから考え方を変えることは少ないです。
「電車ではお年寄りに席を譲るべきだ」と思ったら、自分の場合には必ずサッと席を譲ります。
そして席を譲った自分に対し満足感を覚えます。
お年寄りから感謝されれば、なお自分の行動に自信が付きます。
それは自分が当事者でなかった場合にも考えは変わりません。
優先席ではない場所で、自分は最初から席を立っていて、他の人がお年寄りに席を譲らない姿を見たら、「普通は譲るものだろう!」とイライラしてしまいます。
直接声をかけて「席を譲ってあげて下さい」と言えればまだ良いのですが、その場で声をかける勇気がない場合には、ただ黙って苛立ちだけが溜まっていきます。
他者の行動に対して、自分のストレスが一気に膨れ上がるのです。
電車の例では倫理観として間違ってはいませんが、他にも些細なことで、周囲が自分のこだわりと異なった行動をすれば、自分は直接関係なくともストレスが溜まることが多いです。
そのため、精神的な疲労が大きいといえるでしょう。
20. 融通がきかない
几帳面な人は、悪く言えばマニュアル通りでしか動けず、また自身のこだわりも非常に強いです。
そのため、あらゆる場面で融通がきかないことがあります。
プライベートの面でも仕事の面でも、予定が狂えば神経質になり、時間が遅くなってでもどうにかして予定通りに事を終らせようとします。
柔軟性のある人であれば、「予定とは違ったけど、こことここを省けば時間内に終わるし、今日省いた部分は明日やっても大丈夫」とすんなり予定を変更出来ますが、それは几帳面な人にはかなり難易度が高いです。
几帳面な人は、あくまでも「今日中に終わらせたい」「でも内容は一切妥協したくない」という気持ちが強いです。
そのため、融通をきかせて別のことに切り替えることが出来ないのです。
ある意味で不器用ともいえます。
どうしてそこまで神経質になるのかと問われても、それが几帳面な人の特徴なので、何とも出来ないのです。
几帳面でもある程度の柔軟性のある人であれば問題はありません。
しかしがちがちに考えが凝り固まっている人の場合は、不器用ゆえに苦労も多いです。
几帳面過ぎるのを治すためには?
適度な几帳面であれば、デメリットよりもメリットの方が大きいです。
しかし、あまりに几帳面過ぎると、デメリットの方が目立ってしまいます。
そうなると、「しっかりしていて計画性がある人」も「融通が利かないし直ぐ神経質になる人」というイメージが定着してしまいます。
そうならないためにも、几帳面過ぎる部分を少しずつでも治していきましょう。
具体的な方法として、以下の2つが挙げられます。
1. 気持ちを楽にする
几帳面な人は、周りのあらゆることが一々気になります。
そしてそれに対し常に心を配るため、他の人よりも神経質になりがちです。
周りが気になってしまうのは仕方ありません。
しかし、周りのことをすべて自分と関係があるように考えることは一旦止めましょう。
例えばあなたが挨拶をして、相手がそれを無視した場合、「無視された、常識のない人だな!」と憤慨するのではなく、「ああ、聞こえなかったのかな」程度に思いましょう。
またもし意図的に無視をしているのが分かった場合にも、「この人はこういう人なんだな」と思い、諦めましょう。
自分の価値観を相手に当てはめるからストレスになることが多いのです。
「自分はこういう考え方だが、人は違うんだな」ということを常に頭に入れておきます。
そうすることで、人の行動と自分の考えとをすべて繋げる必要がなくなるため、これまでよりも気持ちが楽になります。
最初は難しいかもしれませんが、慣れるまでは自分に言い聞かせるようにして行いましょう。