しかし、世間一般的にはわがままな人は「性格がひねくれている・ねじ曲がっている」「トラブルや揉め事を起こしやすい」といった、正しい姿からは少々歪んだイメージとして捉えられていますので、そのイメージから見ると対する言葉が真っ直ぐなイメージのある「素直」となるのでしょう。
他にも、「気遣い」や「思い遣り」「優しさ」などのように、他者を思いやれるイメージの強い言葉がわがままの対義語としては挙げられるでしょう。
「わがまま」の類語16選
「わがまま」の意味が理解出来たところで、次はわがままの類語についてご紹介していきます。
わがままという言葉には類語がたくさんありますが、その中から比較的意味が近いと思えるものを以下にご紹介していきます。
たくさん類語があると、場面によって使い分けることも出来ますので、参考までに覚えておくと良いでしょう。
1、エゴイスティック
「エゴイスティック」とは、「利己的であるさま」や「自分本位であるさま」などの意味があります。
英語の響きも悪くはないため、時々テレビや雑誌、ネットなどで「エゴイスティックな人」「エゴイスト」などの言葉が使われています。
最近では「利己的」や「自分本位」という元の意味よりも、単純に「わがまま」という意味として知られていることも多いです。
2、我が強い
「我が強い」という言葉も時々耳にすることがあると思います。
「我」とはまさに自分自身のことで、自分の感情や本能など、自己のあらゆるものを指す言葉です。
また、「我意」ともいい、自分本位の考えを意味します。
この「我」が強いということは、それだけ自分本位の考えが強いということです。
誰でも自分本位の考えを持っていますが、それを常識の範囲外にまで持ち出したり、その場の空気や他人の事情、気持ちなどにまったく考慮せずに自分の意志や主張を通そうとしたりすることなどが、「我が強い」と言えるでしょう。
自我を強く持つことは大切なことですが、それを集団の中でも発揮してしまうと、周囲と上手く調和して生活していくことは困難になってしまいます。
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3、野放図
「野放図」は「のほうず」と読み、「慣習や規則にしばられず勝手気ままなさま」や「際限・しまりのないこと」という意味があります。
誰に何を言われても気にせずに、自分のしたいように振舞うということですので、集団生活や全体での規律を重んじる人たちにとっては、目の上のたんこぶのように迷惑な存在と言えるでしょう。
例えば指定の制服で通わなければならない学校内で、一人だけ指定外の服装で登校していたり、皆がボランティア清掃に汗を流している中で、一人だけダラダラと好き勝手に過ごしていたりと、とにかく周りとは違う行動を取る人のことを指します。
わざとそうした行動を取っている、いないに関わらず、一人だけ集団の中から外れた存在に対して使いますが、日常生活の中で野放図という言葉を使うことはほとんどありません。
4、自分勝手
「自分勝手」とは、「他人のことは考えず、自分の都合だけを考えることやそのさま」という意味があります。
例えば二人一組で仕事をする必要がある時に、もう一人の身内が急逝してしまい、急きょ仕事を休まなければならなくなったとします。
一般的な常識や思い遣りの気持ちがある人ならば、「こっちは気にしなくていいから、ゆっくり休んで。
」と本心はどうであれ相手を気遣う言動をするでしょう。
しかし、自分勝手な人は、相手がとても大変な状態であるにも関わらず、「○○さんがいないと仕事が出来なくて困る!こっちが大変になる!」と自分の都合だけを考えて不満や文句を言います。
そのくせ、いざ自分が同じような状態になった時には、誰かが自分に文句を言ってきたら、「こっちは大変なんだ!」と同じく自分の都合を最優先させるでしょう。
自分勝手とは、「もしも自分が相手の立場だったら」という考え方が出来ない人に対して使うことが多いです。
5、手前勝手
「手前勝手」とは、「自分の都合よく考えたり行動したりすることやようす」という意味があります。
「自分勝手」と意味はほとんど同じですが、手前勝手の方があまり一般的に使われることはないでしょう。
「手前」とは、「私・自分」を指す言葉ですので、「私の勝手」という意味になります。
「自分勝手」と同様に、わがままに最も近い類語と言っても良いでしょう。
6、自由勝手
「自由勝手」とは、「勝手気ままなことやさま」という意味があります。