可視化できる
「可視化」とは、「人の目には見えない事物や現象を、映像やグラフ、表などにして分かりやすくすること」という意味があります。
仕事でよく、前年度と今年度の売上げを比較したり、どの部署にどれだけ社員がいるかなどの割合を見たりするのに、表やグラフを用いることがありますよね。
可視化とはそのように、一見目には見えない事物や現象の変化を数字やグラフにすることで、誰の目にも見えるようにしているのです。
そして「5W2H」も、同じように可視化出来ますので、誰の目にも明らかにすることが出来るのです。
例えば自分が何の仕事をするのか、何のためにそれをするのかという目的があるのなら、そのためにどんな手段を講じれば良いのか、またいつまでにどこでそれを行えばいいのかということを明確化させておくと、自分の中で次にやるべきことが自然と見えてきます。
さらにそれを分かりやすくメモをしたり、また誰かに見せたりする場合にはきちんと書類やデータの形にすることで、誰が見ても分かるような形にすることが出来ます。
仕事の内容を可視化することによって、自分だけでなく他の人もそれを見て、判断を下したり手伝ったりすることが可能になりますので、何人かで協力して仕事をする際にもあまりトラブルになることはありません。
作業をする人たちで共通の認識も生まれますので、「5W2H」による可視化は重要なのです。
業績が伸びる
先にもご紹介したように、「5W2H」を身に付けておくと、それだけ仕事が効率的に行えるようになります。
自分がすべき行動や、どんな優先順位で行えばいいのかも分かっていますので、仕事を進める上で無駄がありません。
同じ仕事であっても、「5W2H」が身についていない人は、まず何から取り組めばいいのかが分からずに、適当にあれもこれもと手をつけます。
そして作業をするうちに段々と優先順位が分かってきて、そこでようやく仕事の順序立てや、計画を立てます。
しかし、具体的なことがまだ分かっていないため、やっていく内にいくつか課題が生まれたり、急なトラブルがあったりします。
予想外の問題にパニックになってしまい、どうすれば良いのかと悩んでからやっと対処に乗り出し、トラブルを片付けた後で改めて元の仕事に戻ります。
そして自分の仕事が完成しても、誰に確認してもらえば良いのかハッキリと分からずに、何人もの上司に聞き、ようやく担当の上司に仕事を渡して終了となります。
この一連の流れから見ても分かる通りに、「5W2H」が身についていないと、計画性や臨機応変さが足りないため、一つの仕事を終えるのにかなりの時間を要してしまいます。
一方で、最初からそれが身に付いている人では、まず仕事を始める前に、自分はどんな仕事(What)をいつまで(When)に、どこ(Where)の誰(Who)に提出すれば良いかを確認します。
それを確認してから、自分に任された仕事を行う方法(How)を考えて、それには何がどれだけ(Howmuch)必要かを確認します。
そして仕事の計画や優先順位が決まったら、集中して仕事に取り組みます。
もし途中で何らかのトラブルが生じたら、それが起こった原因(Why)を直ぐに確認し、対応してまた仕事に戻ります。
そして仕事を終えたら担当の上司に素早く提出して仕事が終了します。
「5W2H」が身に付いていると、仕事をする上でとにかく無駄を省き、効率化を図ることが出来ますので、成果もそれだけ早く上がりやすいです。
そして素早く結果を出すことを繰り返すことで、会社の業績も伸びていきます。
仕事力が上がると周囲からの評価も上がる
「5W2H」は、身に付けているとそれだけ無駄なく効率的に仕事が出来ます。
例えミスがあってもそれを素早くカバー出来ますので、同僚や上司からは「問題解決能力や対応力に長けている」と高評価を得やすいです。
周囲からの評価が高くなると、自然と同僚からは頼られる機会が多くなり、また上司からは責任のある仕事を任されるようになります。
そして結果を出し続けることで、昇給や昇進へと繋がっていく可能性も十分にあるのです。
社会人になる時には必ずといってもいいほどに、この「5W2H」について学びます。
それを素直に学んで身に付けることが出来た人は自然と仕事力が上がりますので、社内でも早く出世したり、頼られたりするチャンスが巡ってきやすくなります。
理解しやすい
「5W2H」は、誰が聞いても分かりやすく、また納得しやすい内容になっています。
誰しも目的を持って行動していますが、その目的が漠然としていると、何から手をつけて良いのか分からずに、無駄に時間が過ぎてしまうでしょう。
しかし、目的に対する自分の行動ややるべきことが予め分かっていると、直ぐにでも行動に移すことが出来ます。
また行動する時にも、自信を持って動きやすくなります。
自分自身で仕事がしやすいように「5W2H」を身に付けるのも大切ですが、身に付けておくと自分以外の人たちからも可視化しやすく、行動が理解しやすいです。
時々一人で忙しく仕事をしていたら、特に説明もしておらず、手伝いを要請したわけでもないのにスッと自然な流れで手助けをしてくれる人がいますが、それはその人の観察眼が鋭いことの他に、自分の行動が周りにも可視化されているため、具体的な説明をしなくても仕事内容を理解してくれて、好意で手伝ってくれたというケースがあります。
ビジネス以外でも役に立つ!
「5W2H」は、元々ビジネスのために生まれた用語です。