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すべからくとはどういう意味?正しい...(続き3)

」ここで使われている「すべからく」は、本来の意味を当てはめるとおかしな文章になってしまうため、「全て」という誤った認識の使われ方をしていることがうかがえます。

他にも衆・参議院予算委員会の答弁でも「すべからく」の誤用がされており、総理大臣ですらも間違った認識をしていることが分かります。

さらに言えば、安倍総理大臣の会見や答弁を予めチェックしていたであろう官僚や、実際に答弁を聞いていた国会議員でさえも安倍総理大臣の言葉の誤用には一切触れていませんので、安倍総理大臣と同じく「すべからく」という言葉については間違った認識をしていているのではないかということが予想されます。

このように、とても高い地位にある人でさえも誤用してしまうくらいに、「すべからく」は誤用されやすい言葉であると言えるでしょう。

すべからくの類語

「すべからく」の同義語についてはすでにご紹介しましたので、ここからは「すべからく」の類語についてご紹介していきます。

「すべからく」は誤用されやすい上に、かしこまった印象の強い言葉でもあります。

そのため、普段使いをされることは少なく、公式な場やビジネスシーンなど、真面目な場面で使われることの方が多いです。

もし日常生活の中で「すべからく」の意味の言葉を使おうと思ったなら、類語を使うことでその場に合わせた言葉を用いることが出来ます。

類語の種類をいくつも知っておけば、それだけ言葉のバリエーションが豊富になりますので、この機会に「すべからく」の類語についても身に付けておくと良いでしょう。

宜しく

「宜しく」と聞くと、「どうぞ宜しく」や「宜しくお願いします」といった言葉を思い浮かべる人は多いでしょう。

「宜しく」という言葉にはいくつかの意味があり、「ちょうどよい具合に」や「人に好意を示したり何かを頼んだりする際に用いる言葉」という意味の他に、「当然・ぜひとも」という意味もあります。

この意味の場合には「よろしく・・・べし」の形で使われるのが一般的です。

例えば「当然学生は勉学に励むべきだろう」という言葉を、「宜しく学生は勉学に励むべし」という言葉で表すことが出来ます。

「宜しく」の意味としては「すべからく」とまったく同じですが、「すべからく」同様に少々堅苦しい言葉遣いになってしまうのは否めないでしょう。

そのため、あまり普段使いをされることはなく、それ故に「宜しく」の使い方についてもよく知らないという人がいるかもしれません。

知っていても実際に使う機会は滅多にないかもしれませんが、年配の人が時折「すべからく」の類語として用いることがありますので、知っておくと意味を理解しやすいでしょう。

真理としてある

「真理」とは、「いつ何時も変わることのない、正しい物事の筋道や、真実の道理」という意味です。

また、仏語として「真実で永遠不変の理法」という意味もあります。

すなわち真理とは、いつどのような場面、状況においても決して変わることのないものであり、物事の正しい筋道を示すものです。

そのため正しくないものや、状況や時間によって変化するものは真理とはみなされません。

「真理としてある」とは、そのようにいつでも変わることのない、物事の正しい筋道が存在しているという意味でもあります。

一見「すべからく」とは意味がまったく違っているように思えるかもしれません。

しかし、「すべからく」の意味である「当然」とは、当たり前にそうあってしかるべきものを指していますので、それが真理と繋がっている場合もあります。

「宜しく」と同様に、「すべからく」の類語の中でも比較的使う機会は少ないですが、知っておくといざという時に使えるかもしれませんので、こちらも覚えておくと良いでしょう。

明らかな

「明らかな」とは、「はっきりとしていて疑う余地がないさま」や「明白なさま」「道理に通じているさま」などの意味があります。

「すべからく」の意味である「当然」と意味が近しい部分がありますので、場合によっては「すべからく」を「明らかな」という言葉で表現することが出来ます。

例えば「すべからく(当然)大人の方が子どもよりも人生経験が豊富である。」という言葉を、「明らかに大人の方が子どもよりも人生経験が豊富である。」と表現することが出来ます。

この「明らかな」という言葉は日常生活の中でも頻繁に使われており、またその意味や使い方も正しく知っている人がほとんどです。

そのため「すべからく」を使うと誤用と間違えてしまいそうなややこしい場合には、「明らかな」という表現をした方がいい場合もあるでしょう。

とくに不特定多数の前で使う場合や子どもに対して使う際には、「すべからく」という言葉自体を知らないこともありますので、誰にでも分かるような言葉を使う必要がある時には「明らかな」と使うと良いでしょう。

一般的な

「一般的な」という言葉も、「すべからく」の類語として使われることがあります。

「すべからく」の意味である「当然」は、実際にはその場の状況や時代によって、「当然」の内容が変化するものでもあります。

例えばひと昔前までは、男性は仕事をして家事には触らず、女性は専業主婦として家庭を守るのが「当然」だと考えられてきました。

しかしそれは、現代では男性も家事を行い、女性も外に働きに出ているのが「当然」とされる時代になっています。

また、少し前までは調べものをする時には、紙の辞書を用いるのが「当然」のことでしたが、最近ではインターネットで調べるのが「当然」になっている人たちも多いです。