しかし、現在では一般的なビジネスシーンでも「仁義を切る」という言葉が使われているんですよね。
そのため、まだ聞きなれない・見慣れない人にとっては少し違和感を感じてしまうかもしれません。
それにこの”仁義を切る”という言葉は、すべての業界で使われているということではなく、現在では特定のジャンルの業界でよく使われます。
では、どんな業界で主に使われているのでしょうか。
どういう業界でよく使われている?
”仁義を切る”という言葉は、主に広告・出版・テレビ関係の業界で使われることが多いです。
これらの業界に共通しているのは、”まったくないものを作り出す”ということ。
要するに、これまでに存在していなかったような新しい何かを作るためには、連絡をすることがとても重要だということなんですね。
ひとつの番組を作るにしても、その番組の製作者は出演者・演出家・さらには衣装担当…まで色々な人を手配しなければなりません。
「いつもの関係だから」と連絡を怠っているといざ撮影日になったときに衣装さんがこない、メイク担当がこない…なんてなってしまいかねません。
そうするとひとつのテレビを製作することが困難に。
ゼロから作り出し、さらに色々な意見を取り入れるからこそ面白いものを作れるんですね。
関係者に一言連絡を入れること
広告・出版・テレビ関係の業界においてでも”仁義を切る”という言葉は、「連絡を入れる・一言伝える」という意味合いで使われます。
特に「関係者」に一言連絡を入れるという意味合いで使われることが多いです。
また、暗黙のルール(社内規定にしているところもありますが)で社外や関係者以外には伝えてはいけないとしていることも。
そのため、この業界で「仁義を切るように」といわれたのであれば、そのプロジェクトや仕事に関わる人にしか連絡を出来ないということになります。
問題が起こるのを事前に避ける
このようにあらかじめ仁義を切っておけば、あとあと問題が起こったとしても周囲の人が知っているので臨機応変に全体で対応できるようになりますよね。
また、なにかひとつの仕事が終わった後であっても、安心することはできません。
数日、数ヶ月たった後に問題がおきてしまうなんていうこともよくあることだからです。
その点で仁義を切るようにしておけば、「こんなこと知らなかった」「こんなこと聞いていなかった」「これは打ち切りだ」なんて大きな問題に発展させるようなことはないです。
問題を起こさないためにも、問題がおきても臨機応変に対応するためにも仁義を切るということはとても重要なことになります。
仁義を切らないとどういうことが起こる?
では、仁義を切らない人というのは、相手からどのように見られてしまうのでしょうか?
また、どんな問題が発生しやすいのでしょうか?
1.礼儀知らずと認識される
連絡をしたり、一言伝えるというのは社会人にとっては”当たり前”のこととされています。
そのため、仁義を切ることが出来ない人は、そんなことをすると知る知らないに関わらず「常識のない人」と思われてしまうんです。
礼儀知らずだと思われてしまうと、なかなかそのレッテルをはがすことは出来ません。
2.以後取引してもらえなくなる
そのようなレッテルを貼られてしまったら、もうおしまいです。
なぜならば、それ以降は取引をしてもらえなくなってしまうから。
なかには、その後も取引をしてくれる会社もありますが、どこかで”レッテルを貼られた目”で見られているということをお忘れなく。
3.裏切ったと思われる
仁義を切らないとそれまでの商談を裏切ったとか、もらうだけもらってこちらのことは何も考えていないのではないか…なんて思われてしまうことも。
要するに”裏切った”と思われてしまいます。
「仁義を切る」の使い方・例文
では、実際に”仁義を切る”は実際どのように使うのでしょうか。