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事由とはどういう意味?正しい用法と...(続き3)

そのため、最も言い換えやすいのは「理由」ですが、それ以外にもいくつかの類語や同義語があります。

どのようなものがあるのか、また場面によってどんな風に使い分けるのかなどを以下に挙げていきます。

「事由」を使えない場合には、以下の類語や同義語を使ってみましょう。

理屈

「理屈」とは、「物事の筋道や道理」「無理につじつまを合わせた論理」「こじつけの理論・へりくつ」などの意味があります。

前者の意味は物事の道理を正しく表しているように思えますが、後者では無理矢理にこじつけした論理という、強引で悪い印象の意味になっています。

そのため、理屈は使い方によって相手に与える印象が大きく変わります。

例えば誰かがある事柄について語っている時に、「理屈に合っているね」と言えばそれは相手を褒めていることになり、言われた相手も悪い気はしないでしょう。

一方で、語っている人に対して「何だか理屈っぽいね」と言うと、途端に相手にはこちらが悪口を言っているように思えるでしょう。

「理屈っぽい」「理屈じみている」「屁理屈」といった表現をすると、相手に与える印象はとても悪くなります。

そのため、「理屈」という表現をする時には「こう言ったら相手がどう感じるか」ということを考えながら言葉を選ぶ必要があります。

「物事の筋道や道理」という意味の部分では、「事由」と似ている部分はあるでしょう。

節理

「節理」は「物事の道理や筋道」「岩石に発達する割れ目」などの意味があります。

「事由」と似た意味は前者ですので、場面によっては「事由」を「節理」と表現することがあるかもしれません。

理屈と節理は似ていますが、理屈の方が普段からよく使われている表現です。

節理は普段はそこまで口にしたり、文章に書いたりする機会はないかもしれません。

けれども、理屈と節理は「物事の道理や筋道」という意味の部分でまったく同じですので、もし「理屈」という言葉を用いて相手に悪い印象を与えてしまいそうだと感じたら、その時には「節理」を使うことで、相手に与える印象を緩和させたり、良くさせたりすることが出来るかもしれません。

根拠

「根拠」とは、「存在の理由」といった意味があります。

何か出来事が起こった時に、何故それが起きたのかを存在するための理由となるものが根拠です。

そのため、「事由」のように、直接的な原因となったものだけに対してではなく、それが起こりうるあらゆる過程や事情を根拠として当てはめることが出来ます。

例えば「仕事の納期が迫っているため、一日中パソコンの前に座って作業をしていたら、体の節々が凝り固まって痛んでしまった」とします。

この時、体の節々が痛んだ直接的な事由は一日中パソコンの前に座っていたことですが、根拠としてはその他にも、仕事の納期が迫っていたことが挙げられます。

また、例えば「自分を振った恋人が憎くて、相手の家に夜中に何度もチャイムを鳴らしに行ったら警察を呼ばれた」場合、警察を呼ばれた直接的な原因は、夜中に何度もチャイムを鳴らしたことです。

しかし一方で、その行動の根拠となったのは恋人に振られたことでしょう。

行動の根拠となるものは、あらゆる人の感情や心情であることが多いです。

そしてその根拠も広い意味では「理由」になるため、「事由」と「理由」はよく似ていますが、具体的に何を指しているのかという部分で違いが表れています。

理合い

「理合い」とは、「わけあいや理由、道理」という意味があります。

あまり聞き慣れない言葉ですので、これまでに一度も使ったことがない人も、また初めて「理合い」を知ったという人もいるかもしれませんね。

「事由」または「理由」と意味が似ているためもちろん言い換えることは可能ですが、世間一般でほとんど使われない言葉なので、下手に口にしても何を言っているのか理解してもらえないことが多いでしょう。

そのためもし「理合い」を使う場合には、口頭ではなく文章にすることをおすすめします。

文章であれば漢字が読み取れますので、そこから相手に理解してもらうことも出来ますし、もし相手が「理合い」という言葉を知らなくても、調べてもらうことが出来ます。

とはいえ、やはり普段使いをしない言葉ですので、無理に使おうとはせずに、知識として得ておくだけでも良いかもしれません。

道理

「道理」とは、「物事の正しい筋道」「人として行う正しい道」「ことわり」「筋が通っていること」「正論であることや、そのさま」などの意味があります。

よく、「道理に合う・合わない」という言葉を耳にする機会がありますが、それは物事の正しい筋道や正しい行いに合っているか、合っていないかということです。

例えば道端にゴミを放り捨てるのは、道理に合っていませんよね。

また、他人の悪口を言うのも、不正をするのも、すべて道理に合っていない行為です。