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事由とはどういう意味?正しい用法と類似な使い方、使い所を紹介します


ビジネスシーンや法律においてよく使われる「事由」という言葉。

「理由」と混同されることも多く、具体的な意味の違いや使い方まできちんと把握できていない人は意外と多いと思います。

事由とはどんな意味があるのか、どんな場面でどんな風に使うのかを詳しく解説していきます!

この記事の目次

「事由」ってなに?敬語?

あなたは「事由」という言葉についてどこまで知っていますか?何となく「理由」と似ているからといって、同じような意味として使っていると、うっかり使い方を間違えてしまうことがあります。

「事由」をよく知らない人は、その言葉の響きから、「敬語の一種かな?」と思っているかもしれません。

しかし、「事由」は敬語ではありません。

そのため、目上の人に対して使う場合にも「ご事由」という言い方をすることはまずありません。

もし間違えて「ご事由」と使っていたのなら、きっと話を聞く相手は「ご自由」と言葉を聞き間違えてしまうことでしょう。

正しい意味や使い方を理解していない人は、遅かれ早かれその使い間違えを指摘されるか、もしくは恥をかいてしまうことになるでしょう。

「事由」はよく使用される言葉

「事由」は、普段は使う機会がなければあまり耳慣れない言葉でしょう。

会社が比較的上下関係が緩く、言葉使いも気さくな場合にはより「事由」とかしこまった言い方をすることはないかもしれません。

しかし、一般的に「事由」は社会人になれば使う機会が自然と増える言葉です。

そのため、上司や役職のある立場の人では、新社会人でも当たり前に「事由」の意味や使い方を知っているはずだと考えている人も多いです。

それなのにいざという場で使えなかったり、間違った使い方をしてしまったりすると、上司からの評価が下がる原因になってしまうかもしれません。

また、職種によって「事由」は頻繁に利用されます。

例えば法律関係の仕事の場合、毎日当たり前のように「事由」という言葉を使いますので、使い方をマスターしているのが普通です。

もし法律関係の仕事をしているのに「事由」の意味をよく知らなければ、まともに仕事にはならないでしょう。

それほど職種によっては頻繁に使われる言葉ですので、意味や正しい使い方を知っておくことは大切なのです。

辞書的な意味


「事由」を辞書で引くと、「事柄の起こった理由や、出来事のわけ」「直接の、理由または原因となる事実」という意味があります。

要するに、何か出来事が起きた際に、その理由や原因となるものを指します。

例えば「朝出かけようとして、慌てて転んで怪我をしてしまった」のなら、怪我をした事由は「転んだ」ことになります。

また、「忘れっぽい性格のせいで、財布のチャックが空いたままになっていてカバンの中に小銭をぶちまけてしまった」のなら、小銭をぶちまけた事由は「財布のチャックが空いていたこと」になります。

このように、直接的にその出来事が起こった原因や理由を「事由」と言います。

この「事由」は、「理由」とよく似ています。

そのため混同されやすいですが、両者にはある明確な違いがあります。

この両者の違いを理解している人は場面によって正しく言葉を使い分けることが出来ますが、一方でよく理解出来ていない人は、間違った使い方をしてしまうことがあります。

「事由」と「理由」の違い

「事由」とは「ある出来事が起こった直接的な原因や理由」のことです。

一方の「理由」は、「物事がそうなった、また物事をそのように判断した根拠」「何故そうなったのかという筋道」という意味があります。

このことから、「事由」は直接的な原因で、「理由」は「そうなった根拠」と意味が違っていることが分かります。

そのため、例えば先に挙げた「朝出かけようとして、慌てて転んで怪我をしてしまった」という文の場合、怪我をした事由は「転んだ」ことで、怪我をした理由は「慌てていたこと」になります。

また、もう一つの「忘れっぽい性格のせいで、財布のチャックが空いたままになっていてカバンの中に小銭をぶちまけてしまった」の例で言えば、小銭をぶちまけた事由は「財布のチャックが空いたままになっていたこと」ですが、ぶちまけた理由は「忘れっぽい性格のせい」となります。

「理由」は出来事が起きた根拠ですので、広い範囲で原因を見つけることが出来ます。

一方で「事由」はあくまでも起こった出来事の直接的な原因を指しますので、「理由」よりも使える範囲が限定されています。

この両者の意味の違いをきちんと理解出来ていれば、場面に応じて言葉を使い分けることが出来ます。

最初の内はどちらか悩むことも多いですが、紙に書いてしっかりと文面から推察することで、徐々に使い分けに慣れていきます。