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事由とはどういう意味?正しい用法と...(続き5)

そのため、「あれが○○の所以なんだよ」と短い言葉で分かりやすく相手に伝えるように努めましょう。

由来

「由来」は、「物事がそれを起源とするところ」「物事が今まで辿ってきた経過」などの意味があります。

よく食べ物や生き物の名前の由来について調べたり聞いたりする機会がありますが、そこで使われる「由来」も、その食べ物や生き物の起源となるところの意味として使われています。

由来はあらゆる物語の起源を表わしたり、それが起きてからこれまでの経緯を表わしたりします。

一般的にもあちこちでよく目にしたり、使われたりする機会がありますので、当たり前にこの言葉を使っている人も多いでしょう。

「事由」の場合には、出来事が起こった直接的な原因や理由を指しますので、「由来」とまったく同じではなくても、似ている部分はあるでしょう。

とはいえ、退職届や有休休暇の申請のように、「事由」をよく使う場面で「由来」と言い換えることはまずありません。

あくまでも意味の一部が似ているというだけですので、言い換える際には「由来」は用いない方が良いでしょう。

「訳」はとてもたくさんの意味がありますが、その中でも「事由」に意味が近いものとして、「物事の道理や筋道」が挙げられます。

また、それが「訳有り」という言葉になると、「特別な事情や関係があること」と意味が変化します。

よくケンカをしている恋人同士で、男性が怒っている女性に対して「これには深いわけがあるんだ!」と弁明しようとする場面がありますが、この場合の「訳」は、本来の意味ではなく、「訳有り」の意味として使われていることが多いです。

そのため表現を変えるなら、「これには特別な事情があるんだ!」となります。

このように、実際には「訳有り」としての意味なのに、「訳」の意味と混同して使われていることが多いです。

「由」は「ゆ」「ゆう」と読みます。

意味は「ある事柄の生じたわけやいわれ」です。

「事由」と漢字も意味も似ているため、もっぱら「事由」が使われていて、「由」だけで使うことはまずないでしょう。

ビジネスシーンやかしこまった場面でも、また年配の人でも「由」を使うことはありませんし、文章として書くことも滅多にありません。

古典文学のように、古い書物や文献の中では使われているかもしれませんが、現在ではまず使われていない表現方法ですので、知識として知っておく程度で問題はないでしょう。

事由書とは?

ある出来事が起きた時に、それが起きた理由や原因について考えるのが「事由書」です。

例えば会社でトラブルが生じてしまい、損失が出てしまった場合に、必ずその原因も含めて上司に報告しなければなりません。

その際に、事由書を作成する必要があります。

事由書を作成する時には、まず起こった事柄について書き、次にそれが起こった原因や理由について書きます。

その後で改善策と、二度と同じミスがないように努めたいという決意表明をします。

事由書では、あくまでも起こった出来事と、直接的なその原因、理由について記載しますので、曖昧な情報や憶測は書かないように注意します。

また、原因をきちんと追究し、解明した後で事由書を作成すべきでしょう。

そのため迅速に事由書を作成するためにも、トラブルが起きた際にはまず何が起こったかを把握し、その原因について明らかにさせるのが第一です。

素早く対応し、事由書を作成し提出することで、トラブルが起きても迅速に対応出来るのだということを上司に示すことが出来ます。

理由書との違い

「理由書」も、「事由書」同様に、何かトラブルが起こった時に作成する文書のことです。

理由書も何が起こったのか、またその原因や理由は何なのか、改善策と今後の決意表明を書類に表します。

事由書との違いは、理由書の場合には想定されるすべての原因や理由まで細かく記載することです。

事由書は直接的な原因にのみ触れますが、理由書では「もしかしたらあれも原因かも?」と考えられることはすべて具体的に記載します。

そのため、事由書よりも原因や理由がたくさん書かれていることが多いです。

書類を作成して上司に提出するまでの流れは事由書も理由書も変わりませんが、このようなちょっとした違いがありますので、理由書を作成する際にはすべての原因の可能性を洗い出すようにしましょう。

口頭では「事由」よりも「理由」を使うことが多い?

文書で書き表す際には、「事由」と記載する方がビジネスシーンなどでは相応しいでしょう。