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失念の意味とは?正しい使い方や用例...(続き2)

正念を失うこと

「正念」とは仏教用語で、「物事の本質をあるがままに心にとどめ、常に心理を求める心を忘れないこと」といった意味があります。

この心理を求める心を忘れてしまうことが失念ですので、もし正念を失ってしまったら、物事の本質を見る目が曇り、常に心理を求め続けることを止めてしまって自分自身が成長出来なくなってしまいます。

正念とは正しい思いや信念のことでもあります。

これがあるから私たちは常に心を成長させ続け、よりよい人間性を育んでいくことが出来るのです。

それを失念してしまうことは大変なことです。

散漫した心のこと

「失念」には、うっかり忘れやど忘れ以外にも、「散漫した心の状態」という意味もあります。

これもどちらかと言えば仏語の意味に近いかもしれませんね。

よく「注意力が散漫だ」などという言葉を聞いたり見たりする機会がありますが、散漫には「ちらばり広がること」「まとまりのないさま」「集中力のかけるさま」などの意味があります。

「注意力が散漫」ということは、注意をするという行為や意志にまとまりがなく、いまいち集中出来ていない状態を指します。

もし運動をしていて注意力が散漫なら、それが怪我の発生に繋がるおそれがあります。

また、もし仕事をしていて注意力が散漫なら、それがミスの発生に繋がる恐れもあります。

常に注意や集中をし続ける行為というのはとても大変で、そう長く保てるわけではありません。

しかし、だからといって散漫な状態でいると、大失敗や大事故に繋がってしまうこともあるのです。

注意力が散漫になる原因は、人によって違います。

その日の体調や悩み事の有無など、何か原因となる要素がある時には、いくら注意しているつもりでも、実際には散漫になっていることが多いのです。

️「失念」を使うとき

「失念」の意味についてはおおよそ理解出来たことと思います。

では、「失念」とはどのような場面で使うことが多いのでしょうか?プライベートで「失念した~」と口にする人はあまりいないでしょう。

大抵は、「うっかり忘れた」や「ど忘れしちゃった!」などのように、気さくで分かりやすい言い方をします。

また、後述しますが「失念」は敬語ですので、敬語で会話をする場面で使われることが多いです。

何をしたら「失念」になるのでしょうか?以下に例をご紹介します。

約束を忘れていたとき

誰かと約束をしていて、それをうっかり忘れてしまった時。

プライベートでもビジネスシーンでも、やってしまう人はついやってしまう失敗です。

もしプライベートで友達と遊びの約束をしていて、当日それを忘れてしまった時、大抵は約束をした友達からの催促の連絡で「あっ!」と気付きますよね。

その場合多少の信用は失いますが、一生懸命に謝れば、許してくれる友達は多いです。

一方で、もし取引先の関係者と打ち合わせをする約束をしていて、うっかりその予定をメモせずに当日まで忘れてしまった時、こんな場合は最悪です。

待ち合わせ時間には確定で遅刻ですし、相手の時間や都合を台無しにしてしまいます。

相手によっては打ち合わせ忘れのミスに激怒して、取引関係がご破算になってしまうかもしれません。

また、度量のある相手の場合には笑って「次は頼むよ」と許してくれるかもしれませんが、確実にその相手のこちらに対する信頼は激減してしまったことでしょう。

連絡するのを忘れていたとき

連絡するのを忘れていた男性
「連絡します」と言っておきながらいつまでも連絡するのを忘れてしまった時。

もしあなたが相手の立場だったらどう思うでしょうか?社交辞令の挨拶でもない限りは、「連絡する」と言った以上は、どれだけ間が空こうが必ず連絡をしなければなりません。

口約束とはいえ、相手はそれを信じてこちらからの連絡を待っているのです。

また、特に重要でない案件であればまだしも、相手が急いでいる時や、期限の限られた仕事をしている時には、相手は「今かまだか」とこちらからの連絡を待ちわびています。

それに痺れを切らすと相手から連絡をしてくることが多いですが、もしその時に「あっ!」と忘れていたという態度を取ってしまったのなら、きっとどんな言い訳をしても相手は聞く耳を持たずに不愉快な気分になってしまうことでしょう。

やるべきことを忘れていたとき

誰しもやるべきことがあります。