それらは普段は気にならずに使っていたとしても、ふとおかしさに気づいてしまったときに「どうしてこんな表現をするのか」と気になって仕方なくなってしまうでしょう。
ここでは目白押しのように、気になり始めると何だろうとモヤモヤしてしまう言葉をいくつか集めてみました。
中には同じように動物由来のものもたくさんありますから、今まで知らなかった単語の由来について調べてみると面白いということもあるのではないでしょうか。
牛耳る
「政界を牛耳る」などの使い方をされるのは「牛の耳」です。
何らかのグループで優位に力を持って支配していることを牛耳ると言いますが、どうして牛の耳というのも同士のようにして使って支配するという意味になるのでしょうか。
この由来は古代の中国の風習にあります。
いくつかのグループが同盟を組むようなときには、そのリーダーとなった人が牛の耳をちぎったのです。
そして、そこからあふれる血を啜ることで盟約を結んだというところから、集団の中で力を持って支配をすることを牛耳るという表現をするようになったのです。
牛の耳が同士代わりのようにして使われているのはとても不思議でしたが、実際に、牛の耳を引きちぎったというところから縮まって牛耳ると言う言葉が現在にも残っているということですね。
はなむけ
これは漢字をよく間違ってしまうところがあるのではないでしょうか。
「花向け」と言う言葉で書いているところも見かけますが、実際には花を向けてあげるということではありません。
旅立つ人たちに対してのお祝いの言葉などを言う際に使われる言葉ではありますが、これは昔、旅人の足が馬であったというところから来ています。
必ず馬を使って利用しているので、旅の前に無事を祈って馬の鼻先を進むべき方向に向けてあげるような風習があったのです。
そのために、旅立ちの前には「はなむけ」という言葉ができました。
現在では馬を使うことはありませんから、どちらかというと確かに「花向け」という方が状況には即しているかもしれません。
ですが、それでは漢字を間違ってしまっているので気を付けてくださいね。
さばを読む
年齢などをごまかすことを「鯖を読む」といいますが、これは確かに魚の「鯖」で間違いありません。
サバというのはとても傷みやすい肴であると言われています。
早めに取引をしないと、商売の一番のかなめである鮮度が落ちてしまうので、商人たちも比較的サバの取引は急いで行っていました。
人間は急いでいるときにはミスをしやすいものですし、細かいことには気を遣わないものです。
新鮮さを保つために急いでサバが何匹分かを数える必要があったのですが、このときに、スピードが大事であることをいいことに数を誤魔化す承認もいました。
そのために、適当に数を誤魔化すことを「鯖を読む」という言葉で表現するようになったそうです。
はめを外す
理性をなくしてしまう、冷静に考えることをせずに調子に乗ることを「羽目を外す」という表現をすることがありました。
では、「羽目」とは何のことだ?というのが疑問になるでしょう。
この「羽目」は、馬の口に着けている縄のことを言います。
馬を制御するためには必要だったもので、その縄がなければ馬は言うことを聞きませんし、暴れて手が付けられなくなってしまうこともあるでしょう。
そのために「羽目を外す」という表現で、コントロールできなくなった人間のことを言うのです。
鶴の一声
これもかなり有名なことわざですね。
鳥はたくさんいるのに、どうして鶴で萎えればいけないのか、と疑問に思ったことはありませんか?
この理由は簡単で、鶴の声はとても通るからです。
そして、かなり響く声でもあるからです。
そのため、この声が聞こえてくると、他の声が負けてしまう、全てをその声が決めてしまうということで「鶴の一声」という表現が使われるようになりました。
偉い人だから鶴、と言うわけではなくて、鶴の声が良く通っているからという、鶴の特徴をよく表現した言葉だということですね。
人に話したくなる目白押しの由来
いかがでしたか?