しかし、「ご無沙汰」の部分だけを用いて、それ以外の言葉を気軽な口調で話してしまうと、せっかくの丁寧さが台無しになってしまいます。
もしもあなたが目下の人に「ご無沙汰です。」と言われたら、それがとても親しい相手でもない限りは、ちょっと失礼な印象に感じてしまうのではないでしょうか?「ご無沙汰です。」は、いわば「お疲れさまっす。」や「ありがとです。」と同じようなニュアンスを感じさせます。
そのため、「ご無沙汰」と用いるのなら、「ご無沙汰しています」のように、最後まで丁寧な口調を用いましょう。
「ご」だけでは丁寧にならない
「ご」をつければそれで何でもかんでも丁寧な言葉になると思っている人がいますが、それは大きな間違いです。
「お味噌汁」や「お茶」のように、意識して丁寧語にしているわけではなく、それが当たり前の言葉として定着している場合も少なくはないからです。
そのため、「お」や「ご」を言葉の前に付けたからといって、それで丁寧語になっているとは勘違いしないようにしましょう。
1か月ぶりくらいなら使ってはいけない
「ご無沙汰」という言葉は、基本的には3か月以上便りがなかったり、顔を合わせなかったりした場合に用いる言葉です。
どんなに毎日顔を合わせている相手でも、親しいからこそ1か月会わない程度であれば、わざわざ「ご無沙汰」などと堅苦しい表現の挨拶をすることはありません。
あまり短い期間で「ご無沙汰」という言葉を用いると、相手によっては失礼に感じてしまうこともありますので注意しましょう。
会ったことを忘れられている、失礼な奴だと思われる
「ご無沙汰」という言葉は、世間一般には「長い間会っていなかった時に用いる言葉」という認識がされています。
そのため、こちらは丁寧な言葉使いとして「ご無沙汰」を用いているつもりでも、相手からすれば「自分とはこの前会ったところなのにもう忘れたのか!失礼な奴だ」と思えてしまうこともないとは言い切れません。
そうなると要らぬトラブルに発展してしまうこともありますので、あまり間が空いていない内に「ご無沙汰」の言葉を使うのは止めた方が良いでしょう。