久しぶりに会う人に対して、「ご無沙汰しております」と丁寧な挨拶をすることがありますよね。

当たり前のように使っている「ご無沙汰」という言葉ですが、あなたはその言葉の本来の意味や正しい使い方までをしっかりと把握出来ていますか?当たり前に使う言葉だからこそ、何となくの感覚で使ってしまってはいないでしょうか。

「ご無沙汰」という言葉の意味や使い方、それに類似する言葉などについてご紹介します。

「ご無沙汰」を使いこなそう!

あなたはどんな時に「ご無沙汰」という言葉を使っていますか?大抵は久しぶりに会う人に対して、挨拶の言葉として「ご無沙汰ですね」と言うことが多いですが、最近ではべつの使い方としてこの言葉を用いる場合があります。

例えば喧嘩をして長い間顔を見せなかった相手に対し、久しぶりに会った際に「随分とご無沙汰ですね」と嫌味の意味を込めて使われることがあります。

また、男女で夜の営みが暫くの間なかった場合に、それを暗に「最近ご無沙汰なのよね」という言葉で伝えることもあります。

ご無沙汰を、いろんなニュアンスの「久しぶり」として用いている人は多いです。

しかし、自分では正しく言葉を使えているつもりでも、実際には間違った使い方をしているのかもしれません。

子どもの頃は間違った言葉遣いを周りの大人や教師が正してくれましたが、大人になればその間違いをわざわざ正してくれるような人は少なくなります。

そのため、自分では気づかない内に間違った使い方をしないためにも、ここで改めて「ご無沙汰」の正しい意味や使い方を理解して、正しく言葉を使いこなしましょう!

ご無沙汰の意味

そもそも、「ご無沙汰」という言葉自体は単語として存在していません。

元々は「沙汰」という言葉であり、これは「頼り」や「知らせ」を意味しています。

この「沙汰」に「無」がつくことにより、「頼りや知らせがない」という意味になります。

「無沙汰」の前に「ご」を付けることで、相手への敬いの気持ちを示し、「ご無沙汰」という言葉になるのです。

「ご無沙汰」という言葉は、このようにして成り立っています。

また、「ご無沙汰」という言葉には、「長い間相手を訪ねなかったことや、頼りを出さなかったこと」を意味するだけでなく、それを申し訳ないと思う気持ちを表す言葉でもあります。

そのため、長い間会わなかっただけであれば「お久しぶりです」の一言でも済みますが、それを「ご無沙汰しています」と言い表すことで、「長い間会いに行けずにごめんなさいね」という、より丁寧な気持ちを表すことが出来ます。

友達同士であればここまで丁寧な言い方はしなくても良いでしょうが、親し過ぎない関係の相手に対しては、この言い方をすることで相手に対して良い印象を与えることが出来ますし、また無難な言葉使いとも言えるでしょう。

長い間やり取りをしないこと


「ご無沙汰」は、長い間やり取りをしないことを意味します。

例えばビジネス相手で、お互いに取引関係ではあるものの、普段はあまり連絡を取り合うことがない会社に久々に連絡を取る際に、まず「ご無沙汰して申し訳ございません」と一言挨拶を入れることがあります。

お互いに必要な時以外は連絡を取り合うことのない相手であっても、長い間やり取りをしなかったことに対して、謝罪の意味を込めてこのようにワンクッションの挨拶を入れることで、その後和やかに話に入っていくことが出来ます。

また、例えば自分が卒業した学校の恩師に久しぶりに連絡を取る際にも、「ご無沙汰しております、〇〇です。」と同じく久方ぶりの挨拶として「ご無沙汰」という言葉を使うことがあります。

自分の周りで繋がりを持ちつつも、日頃はほとんど連絡ややり取りを交わすことのない相手に対しては、このような挨拶から入ることが多いです。

長い間無関心でいること

「ご無沙汰」には、「長い間無関心でいること」という意味もあります。

この意味合いとしての「ご無沙汰」は、あまり良い言葉としては用いられません。

例えば不仲な親族がおり、普段はまったく連絡を取り合わない関係で、年末年始のみ顔を合わせた際などに「あら、随分とご無沙汰でしたね」などと言葉を用いることがあります。

この場合には明らかに相手に対する嫌味の感情が込められており、また長い間無関心でいたことに対して、相手を非難する気持ちこそあれど、こちらは謝罪の気持ちを持たないということも暗にうかがえます。

一方で、気まずい関係のままで普段は連絡を取り合わない相手がいた場合にも、この言葉を用いることがありますが、この場合には少なからず無関心であった自分に対するバツの悪さや、相手に対する申し訳ないという感情が込められていることが多いです。

いずれにせよ、「ご無沙汰しています」と言った時の言葉や態度で、その感情をうかがうことも、うかがわせることも出来ます。

長い間礼儀を欠いていること

「ご無沙汰」には、長い間礼儀を欠いているという意味もあります。

この場合は一つ前に挙げた失礼な意味として言葉を用いることもありますが、目上の相手やビジネス関係の相手に対して、とても丁寧な意味として用いることも少なくありません。

何の用事もないのに頻繁にお伺いを立てるのも失礼に値しますが、長い間何の挨拶もしないのも失礼だとする、日本人独自の考え方から、暫く礼儀を欠いたとして挨拶と謝罪の意味を込めてこの言葉を使うことが多いです。

大抵は半年以上間が空くと、最初の挨拶として「ご無沙汰しております」という言葉を用いることが多いです。

とはいえ、敢えて礼儀を欠いているわけでもないのに、わざわざ「礼儀を欠いて申しわけありません」といった内容の挨拶をすることに対して抵抗があるという人もいます。

その場合には「お久しぶりです」といった言葉で言うこともありますが、少なくともビジネスの場においては、「お久しぶりです」よりも「ご無沙汰しております」という言葉使いの方が良いとされています。

「ご」が付いているのはなぜ?


「ご無沙汰」という言葉は元々「沙汰」が「無沙汰」になったものです。

そのため、本来は「無沙汰」の言葉でも間違いではありません。

では、何故わざわざ「ご」を付けるのでしょうか?先に「相手に対する敬いの気持ちから」と簡単にご紹介しましたが、その言い方が世間一般に当たり前として定着してしまったがために、とくに敬う必要のない相手に対しても「ご無沙汰」という言い方をするようになったと考えられます。

そのため、言葉の成り立ちをよく知らない人では、最初から「ご無沙汰」という言葉が存在しているのだと思っている人もいるかもしれません。

それは例えるなら、「味噌汁」を「お味噌汁」と呼ぶことや、「茶」を「お茶」と呼ぶ感覚と同じと言えるでしょう。

相手を敬っていることを示す

「ご」や「お」を言葉の頭につけることで、言葉の響きを丁寧にするだけでなく、相手を敬う敬語にもなります。

「ご丁寧に有難うございます」や、「ご足労頂きまして」といったそれらの言葉も全て、相手に対する敬いの気持ちが込められています。

「ご無沙汰」という言葉もまた同じです。

「無沙汰」は本来長い間便りがないという失礼な意味の言葉ですが、それに敬い言葉をつけることで、長い間便りのないことに対して「申し訳ない」という感情を表すことが出来ます。

申し訳ないという気持ちを示す

「ご無沙汰」という言葉には、その一言だけで「お久しぶりです」と「長い間連絡せずにごめんなさい」という申し訳ない気持ちが込められています。

そのため、「お久しぶりです。なかなか連絡出来ずにごめんなさいね。」と言うと、こちらが謝ったことに対して「とんでもない!」と反対に恐縮してしまうような人には、「ご無沙汰しています」の一言だけでちょうど良いでしょう。

また、直接「連絡出来ずにごめんなさい」や「長い間便りもなしに申し訳ありません」と言葉にして謝ると、相手によっては「何も悪いことなんてしてないのに、わざわざ謝られる筋合いはない!」と思ってしまう人もいます。

そうした人の気分を害さずに、また相手への礼儀を失することのない言い回しとして、「ご無沙汰」という言葉はとても適切なのです。

だからこそ、ビジネスの場でもプライベートでも頻繁に使われている言葉でもあります。

ビジネスなどフォーマルな場で使うことが多い

「ご無沙汰」という言葉は、プライベートの場では年長者がよく口にしている姿を目にすることが多いと思います。

例えば見知らぬ年配の人が、同じく年配の人と会った時に「大変ご無沙汰しております。お元気でしょうか?」などと声をかけているのを見ると、「ああ、久しぶりの再会なんだな」と自然と第三者にも想像が付きます。

また、自分の親や親戚が、家で誰かに「ご無沙汰しています」と声をかけているのを目にしたことのある人もいるでしょう。

このように、プライベートの場面では、目上の人や年長者に対してとくに用いられている言葉です。

一方で、プライベートよりも頻繁にこの言葉を用いる機会が多いのがビジネスの場です。

ビジネスの場やフォーマルな場面では、相手に対して「お久しぶりです」という言葉はあまり使いません。

代わりに「ご無沙汰しております」という言い方をする方が多いです。

会社の同僚には使い機会の少ない言葉ですが、取引先の会社の人や上司、目上の立場の人には「ご無沙汰」の言葉を用いるのが一般的とされています。

具体的にどれくらいの期間が空いたら使うの?

「ご無沙汰」という言葉は、久しぶりに会う人や、長い間連絡を取り合わなかった人に対して使う言葉です。

しかし、辞書で調べてみても、具体的に「〇日間便りがなかったり、会わなかったりしたら使う」とは記載されていません。

そのため、一体どの程度振りにあった時に使えばいい言葉なのか、「ご無沙汰」を言うタイミングが分からないという人も中にはいることでしょう。

「ご無沙汰」と言う相手との関係性によっても、使うべきタイミングや期間が少しずつ変わってきます。

そこで、どの程度期間を空けたら「ご無沙汰しております」と言ってもいいのか、目安を以下に挙げておきます。

目安として3か月以上

「ご無沙汰」という言葉を使う一般的な目安としては、3か月以上だとされています。

例えば1か月に1度会っていた人と3か月以上会わなかった場合、実際にはそこまで期間が空いていなくても、何だかとても久しぶりに思えるような気がしますよね。

それはいつもの会うペースよりも間が空いてしまったからこそ、そのように感じるのです。

仲の良い友達同士では「ご無沙汰です」よりも「久しぶりだね~」という言葉を使うことが多いですが、年配の人同士の場合には「ご無沙汰でしたね」と声をかけ合っている姿を見かけることが少なくありません。

また、ビジネスの取引相手の場合、お互いに仕事を依頼していない期間や、連絡を取り合うことがなかった場合に、それが3か月以上の場合にはまず「ご無沙汰しております」と一言挨拶をしてから話を始めるのが一般的です。

毎日会っていた人なら1か月

毎日ように顔を合わせていた人の場合には、ほんの1か月程度会わなかっただけでも感覚的には久しぶりに思えてしまうことが多いです。

例えば同じ仕事のプロジェクトを行っていた期間は毎日のように顔を合わせていたビジネス相手と、結果を見るために1か月間は時間を空けて、1か月後にお互いに顔を合わせた場合に、「ご無沙汰しています」の挨拶から交わし合うことが多いです。

毎日のように顔を合わせていたのですから、「何だか久しぶりに感じますね」や「お久しぶりです」でも問題はありませんが、やはりビジネスの場面においては、ただの挨拶と言えど「ご無沙汰しております」と形式じみた挨拶を交わし合うのが一般的とされています。

「ご無沙汰」を使うタイミングは人や場面によって変わる

「ご無沙汰しています」という言葉を使うのは、一般的には短くて1か月、長くて3か月以上会わない期間が続いた場合が一般的です。

しかし、その言葉を使う人や場合によっては、それらの一般論には含まれない時もあります。

例えばとても親しい間柄の友人同士の場合、ほんの一週間顔を合わせなかっただけでも「ご無沙汰です~」と冗談めかして挨拶することがあります。

とくに若い人の間ではじゃれあいの挨拶として、会わなかった期間に関わらずわざとこの言葉を用いることがあります。

そのため、一般的な会わない、便りのない期間は定められていても、その言葉を使う人によってはさまざまなタイミングや期間に変わってくることもあるのです。

人によっては本当にただの挨拶代わりとしてこの言葉を用いることもあるため、あまり会わない期間を意識していない場合もあります。

あなた自身、大して期間を空けてもいないのに挨拶代わりに「ご無沙汰だね」と声をかけられたことはありませんか?現在ではそうした期間に関係のないただの挨拶として用いられていることも多いのです。

そのため、目安はあくまでも目安として覚えておきましょう。

「ご無沙汰」と同じ意味の言葉は?

ビジネスの場や、目上の人に対しては、久しぶりに顔を合わせたり連絡を取ったりする際には「ご無沙汰」の言葉を使うのが一般的です。

しかし、それ以外のプライベートな場面では、あまり「ご無沙汰しています」という言い回しをすることはありません。

少々堅苦しい言い方だからこそ、フォーマルな場面では頻繁に用いられますが、何でもない私生活の中ではそう口にする機会はないのでしょう。

友人と久しぶりに会った時に、「久しぶりだね!」と声をかけることはあっても、「ご無沙汰だね」と言うことはあまりないでしょう。

また、年に数回しか会わない親戚と顔を合わせた際にも、「お久しぶりです」と言うことはあっても、「ご無沙汰していました」と堅苦しい言い方をすることはないでしょう。

「ご無沙汰」という言葉は、相手との距離が近ければ近いほど、使う機会の少ない言葉でもあります。

一方で、相手との距離が遠い場合や、フォーマルな場面ほど使う機会は多いです。

では、近しい距離の相手に対して「ご無沙汰」と同じような意味の言葉を用いる際には、どのような言い方をすることが多いのでしょうか?以下に「ご無沙汰」と意味を同じくする言葉をご紹介していきます。

久々

暫くの間や、長い間会っていなかった友人や知人と顔を合わせる際に、よく「久々だね!」という言葉を用います。

「久々」とは「久しぶり」という意味の言葉で、「久しぶり」よりもややフランクな言い回しになっています。

そのため単なる知人に対してよりは、より親しい友人関係の相手と互いに「久々だね!」と言葉を用いることが多いです。

親しい友人と「久々」という言葉を口にする時、それは挨拶でもあり、また「会えて嬉しい」という気持ちを表す言葉でもあります。

「久々」という言葉には、声をかけ合いながら互いの手を合わせるような親しみの感情も含まれているため、基本的には気心の知れた、仲の良い友人同士でしか用いることはないでしょう。

そこまで親しくない相手に対して「久々」という言葉を用いるのは、ややフランク過ぎる印象になりますので、その場合にはどちらともなく「久しぶりだね」と少し丁寧な言い方をすることが多いでしょう。

なしの礫

「なしの礫」とはことわざの一つで、「投げた石のように帰ってこないこと」を意味します。

すなわち、こちらの送った便りに対して全く返事がなかったり、何の反応もなかったりした時に用いる言葉でもあります。

例えば学生時代に親しかった友人と最近連絡を取っていなかったため、久しぶりにメールや電話をしてみたけれど、全く何の返事もなかった場合に、「まるでなしの礫だ」と表現することがあります。

「ご無沙汰」という言葉には、長い間何の便りもないという意味もありますので、「ご無沙汰だったね」という言葉を、「なしの礫だったね」と言い換えることが出来ます。

とはいえ、このことわざは日頃からそこまで積極的に用いられるものではありません。

教養のある人や、普段からことわざをよく用いる人でもない限り、そう頻繁に口にする機会も、また耳にする機会も少ない言葉でしょう。

音沙汰がない

「音沙汰」は、「ご無沙汰」の「沙汰」と同様に、便りや音信を意味する言葉です。

単に「沙汰」という言い方をすることはまずないため、「沙汰」の意味の言葉を用いる際には、「音沙汰」という言葉を使うことがほとんどでしょう。

「音沙汰」が便りや音信を表わす言葉であるなら、それを否定する「ない」という言葉を加えた「音沙汰がない」とは、便りや音信がないこと、すなわち「ご無沙汰」とほぼ同義語になります。

「ご無沙汰」の言い方が少々堅苦しく思える人の場合、「暫く音沙汰がなかったけど、元気にしていた?」など、「音沙汰」の言い方で表現することが多いです。

ご無沙汰の例文

目上の人に対してや、ビジネスの場などにおいて「ご無沙汰」という言葉を使う機会があると思います。

その際に、間違った使い方をしてしまうと、日本語としておかしなものになってしまいます。

自分では気づかない内に間違った「ご無沙汰」の使い方をしていると、周りの人からは「この人は教養がないのだな」と思われてしまいますし、あなた自身が恥ずかしい思いをしてしまうことになります。

そのため、誤った使い方をしてしまわないように、例文を参考にして正しく「ご無沙汰」を使いこなしましょう。

以下に「ご無沙汰」の例文をご紹介していきます。

長らくご無沙汰しており、大変申し訳ございませんでした

この言い方は、「ご無沙汰」の使い方の中では非常に丁寧な物言いになっています。

「ご無沙汰」という言葉自体が通常よりも丁寧な言い方になっており、一言の中に長い間便りがなかったことや、それに対する謝罪の気持ちが込められています。

その上にさらに「長い間」や「大変申し訳ございませんでした」という言葉を付け加えているため、言葉の意味としては二重に「申し訳ない」という気持ちを伝えており、とても丁寧な表現方法になっています。

そのため、ビジネスのように畏まった場面では用いることのある言葉です。

ご無沙汰しておりましたが、いかがお過ごしでしょうか

暫くやり取りをしていなかった相手に連絡を取る際に、このような言い方をすることがあります。

「ご無沙汰しておりましたが、いかがお過ごしでしょうか」という言葉には、「暫く連絡が取れていませんでしたが、元気でお過ごしですか?」という意味が込められているため、ビジネスの場面のみならず、目上の人や年長者に対しても用いることの多い言い回しです。

直接顔を合わせて話したり、電話で話したりすることもありますが、それよりは手紙やメールで使うこことの方が多いです。

良く使われる場面

「ご無沙汰」は丁寧な言葉使いですが、主にどのような場面でよく使われているのでしょうか。

目上の人やビジネスの場面ではもちろん多いですが、それをより具体的な場面として考えた時に、どのような場面で使われることが多いのでしょうか?「ご無沙汰」という言葉が良く使われる場面を以下にご紹介します。

友達の家族に対して

「ご無沙汰」は、「お久しぶりです」という言葉をより丁寧な言い方にしたものです。

そのため、親しい相手に対してはほとんど使うことはありません。

ふざけてわざと「ご無沙汰でしたね~」ということはありますが、それ以外ではまず親しい相手に対してわざわざ用いる言葉ではないでしょう。

「ご無沙汰」という言葉を用いる際には、ビジネスの場や目上の人に対してのみでなく、例えば友達の家族に対しても用いることがあります。

友達の家に久しぶりに遊びに行った時に、迎えてくれた友達のお母さんに対して「ご無沙汰しています」と声をかけることがあります。

しょっちゅう遊びに行くような関係であれば「こんにちは」「お久しぶりです」程度の軽い挨拶でも良いですが、数ヶ月~数年間会っていないような場合には挨拶として「ご無沙汰しています」と用いることがあります。

仕事上の取引相手に対して

仕事上の取引相手に対しても、「ご無沙汰しています」と用いることは多いです。

普段はそこまで頻繁に関わることのない取引相手に、暫くぶりに連絡を取る際や、年に一度の挨拶をする際などには、最初に「ご無沙汰しております」と言葉を用いることがほとんどです。

会社同士で親しければ「お久しぶりです」と挨拶をすることもありますが、大抵はお互いに一線を引いて丁寧な言葉使いをするのが一般的です。

昔の先生に対して

昔お世話になった先生や、恩師に連絡を取る際に、「お久しぶりです」という言葉を用いる代わりに「ご無沙汰しております」と言葉を用いることがあります。

昔お世話になった先生の場合、目上の立場であり自分よりも年長者であり、またお世話になった恩もあるため、久しぶりに連絡を取る際には親し過ぎる挨拶は避け、丁寧な言い回しでお伺いを立てるのが一般的です。

会話でも手紙でも使える

「ご無沙汰」という言葉は、会話の中でも使えますし、メールや手紙で文章にしても使えます。

口にすれば丁寧な印象を相手に与えますし、手紙やメールでも礼儀正しい印象になるため、親しくない相手に対しても無難に用いることが出来る言い回しです。

「ご無沙汰」を使う時の注意

「ご無沙汰」という言葉を使う時には、使い方にもある程度の注意が必要です。

どんな場面でもただ「ご無沙汰です」と言っていれば丁寧というわけではありません。

どんなに丁寧な言葉でも、使うタイミングによっては相手が失礼に感じてしまうこともあります。

また、間違った使い方をするとおかしな日本語になってしまうこともあります。

そのため、「ご無沙汰」という言葉を使う時には、その使い方にも注意して用いるようにしましょう。

目上の人に「ご無沙汰です。」はNG

「ご無沙汰」は目上の人に対しても用いる言葉です。

しかし、「ご無沙汰」の部分だけを用いて、それ以外の言葉を気軽な口調で話してしまうと、せっかくの丁寧さが台無しになってしまいます。

もしもあなたが目下の人に「ご無沙汰です。」と言われたら、それがとても親しい相手でもない限りは、ちょっと失礼な印象に感じてしまうのではないでしょうか?「ご無沙汰です。」は、いわば「お疲れさまっす。」や「ありがとです。」と同じようなニュアンスを感じさせます。

そのため、「ご無沙汰」と用いるのなら、「ご無沙汰しています」のように、最後まで丁寧な口調を用いましょう。

「ご」だけでは丁寧にならない

「ご」をつければそれで何でもかんでも丁寧な言葉になると思っている人がいますが、それは大きな間違いです。

「お味噌汁」や「お茶」のように、意識して丁寧語にしているわけではなく、それが当たり前の言葉として定着している場合も少なくはないからです。

そのため、「お」や「ご」を言葉の前に付けたからといって、それで丁寧語になっているとは勘違いしないようにしましょう。

1か月ぶりくらいなら使ってはいけない

「ご無沙汰」という言葉は、基本的には3か月以上便りがなかったり、顔を合わせなかったりした場合に用いる言葉です。

どんなに毎日顔を合わせている相手でも、親しいからこそ1か月会わない程度であれば、わざわざ「ご無沙汰」などと堅苦しい表現の挨拶をすることはありません。

あまり短い期間で「ご無沙汰」という言葉を用いると、相手によっては失礼に感じてしまうこともありますので注意しましょう。

会ったことを忘れられている、失礼な奴だと思われる

「ご無沙汰」という言葉は、世間一般には「長い間会っていなかった時に用いる言葉」という認識がされています。

そのため、こちらは丁寧な言葉使いとして「ご無沙汰」を用いているつもりでも、相手からすれば「自分とはこの前会ったところなのにもう忘れたのか!失礼な奴だ」と思えてしまうこともないとは言い切れません。

そうなると要らぬトラブルに発展してしまうこともありますので、あまり間が空いていない内に「ご無沙汰」の言葉を使うのは止めた方が良いでしょう。